こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
この3日ほど、朝に小雨、昼から明るくなるという天気が続いていますが、明日は、晴れのち曇りの予報です。そして、気温は20℃ほどで、暖かく過ごしやすい日になりそうです。
さて、今回は平成20年度京大入試問題(前期、文系)です。
問題は、
「AB=ACである二等辺三角形ABCを考える。辺ABの中点をMとし、辺ABを延長した直線上に点Nを、AN:NB=2:1となるようにとる。このとき∠BCM=∠BCNとなることを示せ。ただし、点Nは辺AB上にはないものとする。」
です。
まず、問題を図に表しましょう。(図1)
▲図1.問題を図に表しました
さらに図2のように、AB=AC、AM=BMから導かれる各線分の比を図1に書き入れましょう。
▲図2.各線分の比を書き入れました
これだけ線分の比が判っていると、相似を利用したくなります。
そこで、△ANCと△ACMに着目すると、
AN:AC=AC:AM=2:1
∠Aは共通
なので、
△ANC∽△ACM
です。
したがって、
CN:MC=CN:CM=2:1
になります。
続いて、△CMNに着目すると、
CN:CM=NB:MB=2:1
なので、角の二等分線定理から、
∠BCM=∠BCN
が成り立ちます。
ここで、角の二等分線定理というのは、図3のように、△OPQで、ORが∠Oの二等分線のとき、PR:QR=p:qになるというもので、この逆も成り立ちます。
▲図3.角の二等分線定理
次に、別の方法を調べてみましょう。
BはACの中点なので、BからACに平行な補助線は役に立ちそうです。(図4)
▲図4.BからACに平行な補助線を引きました
ここで、∠BCM=∠BCNを示すには、△BCMと△BCDが合同であることを示せばOKです。
そこで、△BCMと△BCDにおいて、
BCは共通 (1)
です。
また、中点連結定理から、
BD=1/2AC
で、
仮定から
BM=1/2AB=1/2AC
なので、
BD=BM (2)
です。
さらに、AC//BDから錯角は等しいので、
∠CBD=∠BCA
で、
二等辺三角形(△ABC)の底角は等しいので、
∠BCA=∠CBA=∠CBM
です。
したがって、
∠CBD=∠CBM
です。 (3)
(1)(2)(3)より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので、
△BCM≡△BCD
です。
これより、合同な三角形で対応する角は等しいので、
∠BCM=∠BCN
が成り立ちます。
他にもいろいろな解き方がありそうです。興味のある人は調べてみてください。
この3日ほど、朝に小雨、昼から明るくなるという天気が続いていますが、明日は、晴れのち曇りの予報です。そして、気温は20℃ほどで、暖かく過ごしやすい日になりそうです。
さて、今回は平成20年度京大入試問題(前期、文系)です。
問題は、
「AB=ACである二等辺三角形ABCを考える。辺ABの中点をMとし、辺ABを延長した直線上に点Nを、AN:NB=2:1となるようにとる。このとき∠BCM=∠BCNとなることを示せ。ただし、点Nは辺AB上にはないものとする。」
です。
まず、問題を図に表しましょう。(図1)
▲図1.問題を図に表しました
さらに図2のように、AB=AC、AM=BMから導かれる各線分の比を図1に書き入れましょう。
▲図2.各線分の比を書き入れました
これだけ線分の比が判っていると、相似を利用したくなります。
そこで、△ANCと△ACMに着目すると、
AN:AC=AC:AM=2:1
∠Aは共通
なので、
△ANC∽△ACM
です。
したがって、
CN:MC=CN:CM=2:1
になります。
続いて、△CMNに着目すると、
CN:CM=NB:MB=2:1
なので、角の二等分線定理から、
∠BCM=∠BCN
が成り立ちます。
ここで、角の二等分線定理というのは、図3のように、△OPQで、ORが∠Oの二等分線のとき、PR:QR=p:qになるというもので、この逆も成り立ちます。
▲図3.角の二等分線定理
次に、別の方法を調べてみましょう。
BはACの中点なので、BからACに平行な補助線は役に立ちそうです。(図4)
▲図4.BからACに平行な補助線を引きました
ここで、∠BCM=∠BCNを示すには、△BCMと△BCDが合同であることを示せばOKです。
そこで、△BCMと△BCDにおいて、
BCは共通 (1)
です。
また、中点連結定理から、
BD=1/2AC
で、
仮定から
BM=1/2AB=1/2AC
なので、
BD=BM (2)
です。
さらに、AC//BDから錯角は等しいので、
∠CBD=∠BCA
で、
二等辺三角形(△ABC)の底角は等しいので、
∠BCA=∠CBA=∠CBM
です。
したがって、
∠CBD=∠CBM
です。 (3)
(1)(2)(3)より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので、
△BCM≡△BCD
です。
これより、合同な三角形で対応する角は等しいので、
∠BCM=∠BCN
が成り立ちます。
他にもいろいろな解き方がありそうです。興味のある人は調べてみてください。