今シーズンのJ1リーグは現在約3週間の中断期間に入っています。ヴァンフォーレはシーズン18試合を終えて3勝7分け8敗の勝ち点16で14位の順位。辛うじてJ2降格圏内となる16位以下にはなってませんが、9試合連続勝ちなしという結果でズルズルと下へ引き込まれているのが現状と言えます。それにプラスして5試合連続無失点もクラブワーストの記録。深刻な得点力不足が頑張っているディフェンス面にも悪影響を及ぼしてつつあります。そこで低調なチーム状態となっている現在の流れから一刻も早く抜け出すために必要なこと、復調へのきっかけを考えてその道筋を自分なりに提案してみたいと思います。
まずは今シーズンのチームの強みとなるのが‘守備力’。人数をかけてしっかりと守備ブロックを形成するディフェンスに加えて、前に出ていきボールを奪いにいく積極的なディフェンスがチームに浸透。FW陣に個性あふれる能力を持つ選手が所属しているどんな強豪クラブにも、その攻撃力を低下させ接戦のゲームに持ち込むことができています。その守備力のクオリティはできる限り落としたくありません。J1を戦っていく上でチームの生命線となる守備はしっかりやりつつも、湿っている攻撃面の迫力をいかに出していくかが今後のチーム浮上への鍵になると思います。現在のチームが採用しているフォーメーションは5-3-2。3人のセンターバックに両ウイングバックが下がり気味にポジションをとり、最終ラインには5人が並ぶ基本的な形。中盤は3人。中盤の幅広いエリアの少し下がり目に3人が横並びに位置することから3ボランチと呼ばれ、主に守備面で相手にプレッシャーを与えに行ったりクリアボールを回収する役割を精力的にこなします。FWは2人。彼らが攻撃面の大黒柱となる存在で、カウンターから素早くゴール前に侵入したりポストプレーなどで前線の起点となったり空いているスペースに流れてチャンスメークをしたり様々な場面でチームの仕掛けの一手を担うことになります。またこの2トップは守備面での貢献も求められていて、前線でのチェイシングや下がってきてのディフェンス形成の参加もこなします。
現在不振に喘いでいるチームですが、自分なりに考える課題は2トップと他のポジションのフィールドプレーヤー8人の選手間の距離が広がり、2トップにフォローに行けず攻撃が単発に終わる機会がとても多いことが挙げられます。ウイルソン選手とドゥドゥ選手の活躍の物足りなさはもちろんありますが、それよりもシステム的なデメリットが試合中に強く出ていて彼らを責めるのは少し可哀想な気がします。相手からのマークが集中しさらに守備にも多くの時間で参加しなければならないので、体力の消耗など攻撃で力を最大限使えないのは得点力不足の大きな要因になっていることで間違いなさそうですね。前線と他のポジションの選手との選手間の距離を埋めるためには、現行のフォーメーションで行くなら陣形をコンパクトに保つしかないと思います。しかしそれでは最終ラインの裏にスペースができやすく、ロングフィードでそのスペースを狙われたら一気に決定的なピンチが訪れることになります。なので個人的におすすめしたいのがフォーメーションの変更。しかし4バックなどに劇的に変えるのではなく、以前採用していた3-4-2-1のフォーメーションを試して出来る限りの選手間の距離を埋めてほしいと思います。
3-4-2-1のフォーメーションでチームの攻撃の柱となるのが‘1トップ2シャドー’。チーム状態浮上のきっかけを掴むためにはこの3人の役割分担をはっきりさせることが求められます。3人のうち…
①得点を貪欲に狙っていくゴールに特化した選手
②FWと他のポジションを繋ぐ橋渡し的な仕事をこなす選手
③前線で精力的に動き回ってプレッシャーをかけリズムを作り出す選手
の3パターンの役割をそれぞれこなしてほしいと思います。役割分担をはっきりさせた方が得点が取れずに悩んでいる現在は攻撃時の曖昧さを解消させることができます。個人的におすすめする選手は…
①ウイルソン選手かドゥドゥ選手
②堀米選手かボザニッチ選手
③田中選手か河本選手
ゴールを狙うことに特化した存在としてチームで並んで攻撃能力が高いウイルソン選手とドゥドゥ選手。この2人を無理に併用するのではなく、1トップの一つのポジションを高レベルで争ってほしいと思います。どちらかが先発出場し、どちらかが途中出場で試合の流れを変えるような働きぶりをしてほしいですね。1トップともう一方のシャドーで攻撃参加している選手を支えて後方と前線を繋ぐ役目をこなせる存在は、高いゲームメーク力と広い視野を持つ堀米選手が適任。屈強なフィジカルが求められる2トップよりも、少し下がり目の位置でドリブル&パス&シュートなど複数のプレーの選択ができるシャドーのポジションの方が堀米選手はもっと輝けると思います。ピッチを精力的に動き回って相手のパスの組み立てを妨害しこちらにリズムを引き寄せる役割をこなすのが田中選手と河本選手。田中選手は昨シーズンこのシャドーのポジションで才能を一気に開花させMVP級の活躍を残しました。河本選手も泥臭くボールを追いかけることのできる選手。運動量が求められる仕事なので、彼ら2人の交代によって相手に厳しさを与える力を低下させないのも手だと思いますね。
1トップ2シャドーで攻撃的なポジションに3人配置することによって影響が出るのがボランチのポジション。3ボランチから2ボランチと人数が1人減るので、ここの負担をどう減らすかがフォーメーション変更したときの一番の課題点となります。できればピッチを幅広く動いて中盤の守備の仕事を精力的にこなせることと、ボールを受けてキープし次にパスを回せる‘時間を使える’ことの両方をこなせる選手が相応しいと思います。今のメンバーでそれに当てはまる存在はなかなかいませんが、守備の職人小椋選手や新井選手、パスを回せる兵働選手やボザニッチ選手はその存在に近づけると思います。
…今まで言ってきたことをまとめて個人的におすすめする選手とフォーメーションを載せるとしたらこちら。
29日に約3週間の中断期間を終えてリーグ戦が再開します。吉田監督がどんな戦術で試合に臨むかまだ分かりませんが、できる限り戦い方を継続しつつ得点力を伸ばす方法を見つけ出してほしいですね。そして勝ち星を増やして残留争いだけではなく、さらに上の順位を目指してほしいと思います。
※好きな歴代外国人選手No.1を決める総選挙実施中!
『熱血的ヴァンフォーレ歴代外国人選手総選挙』
↑
投票はコチラからお願いします♪
にほんブログ村
※ランキング参加中!1クリックお願いします♪