前節は対戦相手の愛媛FCの選手に新型コロナウイルスの陽性反応があり、愛媛県知事の要請もあってアウェーでの試合開催中止&延期となったヴァンフォーレ。急遽試合がなくなり、次の磐田戦まで1週間半空くという変則日程となりました。選手たちのコンディション調整なども心配ですが、そこはプロとしてきっちり調整は済ませていると思います。残り9試合でJ1昇格圏内の2位福岡との勝ち点差は ‘13’ と離れているもののまだ昇格の可能性が無くなったわけではなく、その可能性は残されています。難しい状況でも自分たちは絶対J1昇格を成し遂げるんだという強い気持ちを持って、これからの一試合一試合を全力で臨んでほしいと思います。
【ジュビロ磐田】
☆今シーズン:11勝14分け9敗(勝ち点47) 9位
☆ここ最近5試合のリーグ戦成績:→○×△△△
☆注目選手:遠藤選手、中野選手、大森選手
☆予想布陣:3-4-2-1
※メンバーとポジション&フォーメーションは実際と異なる可能性があります。
☆前節の試合ハイライト動画
【公式】ハイライト:ファジアーノ岡山vsジュビロ磐田 明治安田生命J2リーグ 第34節 2020/11/15
☆負傷者&離脱者続出
磐田はチームを率いてきたスペイン出身のフベロ監督が成績不振のためシーズン途中に退任。後任に強化本部長の鈴木政氏が新監督に就任し巻き返しを図ろうとしましたが、現在は今野選手やルキアン選手&ムサエフ選手や山本義選手などチーム内に負傷者が続出しベストメンバーが組めない状況に陥っています。さらにそれに拍車がかかるようにエースの小川航選手と船木選手&石田選手の3人が新型コロナウイルスの陽性と判定され離脱。相次ぐ離脱者で野戦病院化&傷口に塩を塗るようなチーム状況に鈴木監督は頭を大いに悩ませています。
☆遠藤選手のゲームメーク力
巻き返しを図りたい磐田にとっての救世主としてシーズン途中にG大阪から期限付き移籍で獲得した遠藤選手。40歳と大ベテランになりさすがに往年の体のキレは失いましたが、豊富な経験を活かした展開力や読みの鋭さ&足元のテクニック力はいまだ衰えない輝きをみせています。体力面も心配されていましたが、磐田加入後から今まで1試合も休まずに連続出場を続けており、現在のチームですでに欠かせない存在となっていてチームメートからの信頼もガッチリ掴んでいます。遠藤選手はボールを持てば相手に奪われないキープ力があり、のらりくらりと相手をかわしながら確実に次にパスを回す技術があります。戦況を冷静に分析しながら緩急をつけて効果的にパスを散らすゲームメーク力は最大級の警戒が必要。あと彼はセットプレーのキッカーとして日本屈指の技術を誇るので、ゴールに近い位置で不用意なファールは抑えたいですね。
☆攻撃の仕掛けは中野選手
積極的に仕掛ける磐田の切り込み隊長は中野選手。ボールを持っていないときのポジショニングの巧みさやスペースに入る動き出しのタイミングの良さはピカイチで、頻繁にチャンスを作り出します。ゴール前への飛び込みなど相手に危険と思わせるプレーを演じますが、自身の決定力があまりないのがヴァンフォーレにとって救いの一つ。しかし数多くの決定機を作り出すので数打てば当たる状況となったらやはり怖い存在になりそうですね。
☆大森選手と遠藤選手の縦パスに注意
最近の試合の磐田の決定機は遠藤選手と大森選手が演出することが多く、パスをリズミカルに繋ぎ相手を押し込んだ状態で彼らがアタッキングサードに入ってラストパスを出す展開が目立っています。特に遠藤選手がボールを持っているときは味方選手は信頼して複数人が思い切ってゴール前へと上がっており、パスコースを増やしています。磐田はそこから中野選手らがスペースに抜け出して素早く中央に折り返し、ゴール前に詰める得点が得意のパターンとなっています。なので遠藤選手と大森選手が出す勝負の縦パスには要注意で、ヴァンフォーレとしたらそのバイタルエリアのケアを重視してディフェンスしてほしいですね。
【ヴァンフォーレ甲府】
☆今シーズン:14勝13分け6敗(勝ち点55) 5位
☆ここ最近5試合のリーグ戦成績:→△○○○-(前節は中止)
☆注目選手:内田選手、松田選手、武田選手
☆予想布陣:3-4-2-1
※メンバーとポジション&フォーメーションは実際と異なる可能性があります。
☆前々節の試合ハイライト動画
【公式】ハイライト:ヴァンフォーレ甲府vs水戸ホーリーホック 明治安田生命J2リーグ 第33節 2020/11/11
☆9連戦初戦はAグループ
おそらく現在のヴァンフォーレは今回予想された先発メンバーがターンオーバーを使っていくなかでどちらかといえば主軸のグループになりそうで、残りの試合でホームゲームに使えるように運用されていくと思われます。9連戦初戦で良いスタートダッシュを切れるように出し惜しみせずに全力を尽くすことは間違いなく、後のことは考えずに次の試合は次のグループに託すくらいの覚悟でこの一戦に集中して臨んでほしいところ。残りの試合のコンディション調整など個人でしなければいけないことはありますが、選手起用やどのように試合を進めていくべきかなどの戦術面は伊藤監督が責任を持って任務を遂行していくので、選手たちは監督を信頼して思い切ってやってほしいですね。
☆泉澤選手vs小川大選手
最近の泉澤選手は絶好調。巧みなフェイントと初速の速さで一瞬に相手マークを置き去りにできる能力があり、完全にチームの崩しの中心となっています。今回ポジション的に対峙することが濃厚な磐田の小川大選手。彼は1対1のディフェンスに絶対の自信を持つウイングバックなので、泉澤選手との攻防は見ものだと思います。最近の活躍で相手からのマークも厳しくなることが予想されるので、泉澤選手にはその厳しさをかいくぐり高い壁を乗り越えてもう一つ先のレベルに達してほしいですね。
☆キープレーヤーは松田選手
磐田は泉澤選手や内田選手がいる左サイドを警戒し、そこで突破を許さないように状況に応じて人数を厚めにしてディフェンスしてくることが予想されます。警戒されているなかだとさすがに突破を仕掛けることは難しくなるので、逆にその状況を利用して左サイドに相手選手を引きつけて手薄となっている他のエリアから仕掛けたいところ。右のシャドーに入る松田選手は今回チャンスが多く訪れそうで、決定的な仕事をこなせるか彼の真価が問われるような一戦になると思います。福岡時代にはヘディングで多くのゴールを奪っていたので、今回は泉澤選手や内田選手のクロスボールをゴール前でヘディングで合わせるシーンが見たいですね。
☆セットプレーがチャンス
磐田は大井選手をディフェンスリーダーに置き、伊藤選手と鈴木選手が3バックの両脇で構える中央の守備を行っています。188cmの伊藤選手は高さがありますが、鈴木選手は身体能力は申し分ないのですが18歳と経験不足は否めません。最近の磐田はセットプレーから決定的なピンチが生まれており、高度な組織的守備を要求されるシーンでは経験は必要不可欠。ヴァンフォーレは相手を揺さぶるようなトリック要素を含んだセットプレーを積極的に狙っていってほしいですね。そうすれば相手のマークもずれて得点機に結びつくと個人的には思います。
☆いつ可変するのか?
ヴァンフォーレも磐田も基本のフォーメーションは3-4-2-1で同じ。ミラーゲームとなるとポジション的に常に相手がいる状況となるので相手を崩しにくい状況となります。ずっとその状況だと試合展開が膠着したままスコアが動かずに時間が経過していくので、ヴァンフォーレとしたらシステムを ‘可変’ するタイミングを冷静に見極めたいところ。新井選手が一列上がり、内田選手&中塩選手&小柳選手&藤田選手で4バックを形成。ボランチの武田選手か野澤選手がサイドハーフの位置に入りシャドーの選手が1人トップに上がることで4-4-2のフォーメーションが瞬時に完成します。得点を奪いたい試合展開のときにはサイドから仕掛けて攻め込むので、相手が3バックだったらその両脇のスペースを効果的に使うことができます。もちろん相手も分かったら対策はしてくると思いますが、対策が万全にされる前に素早くゴールを奪いたいですね。
…磐田は選手個々のレベルも高く、相手のペースとなったら崩していくことは大変になります。相手に伸び伸びとプレーさせないようにヴァンフォーレは最近の試合で行ってきたハイプレス&ハイラインの積極的な守備をベースにして、守備ブロックを形成する待ち構えるディフェンスも組み込んで相手を惑わしてほしいですね。そしてベンチには状況を一変できる能力を持つ選手が揃っています。彼らをうまく駆使して攻撃的に行く時間も作り、ぜひとも勝利を手繰り寄せてほしいと思います。
※制限付き一般発売チケットを初めて購入する方に
ヴァンフォーレ甲府の試合を観に行こう~初めての制限付きチケット購入編~
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10月以降のホームゲームについて(2020年10月7日過去記事)
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