天皇杯4回戦ギラヴァンツ北九州戦見どころ紹介

リーグ戦は週末試合が行われず、天皇杯の日程が水曜日に組み込まれています。10日に中銀スタジアムで行われる天皇杯4回戦の対戦相手は、J2のギラヴァンツ北九州。ここでヴァンフォーレが勝利できたら準々決勝（ベスト8）に進めることができるので、優勝を視野に入れて天皇杯の舞台も頑張ってほしいですね。


さて対戦相手の分析に入りたいと思います。対戦相手のギラヴァンツ北九州。J2では今シーズン14勝7分け9敗の勝ち点49でプレーオフ圏内の4位に位置しています。2年目を迎える柱谷幸一監督のもと非常に組織的なチームに仕上がっており、ヴァンフォーレはカテゴリーが違えど全力を出さないと足元をすくわれる可能性が高いと思います。

個人的には7月10日の記事（松本山雅の挑戦41）にも書いたように、6月14日に長野県松本市で行われたJ2第18節松本山雅対ギラヴァンツ北九州戦を観戦しています。それから約3ヶ月ほど経つので今の戦い方は多少違うかもしれませんが、そのときに観た北九州の印象を書いていきたいと思います。

【ギラヴァンツ北九州の特徴】
☆各ポジションの選手間が非常にコンパクト
☆よく動く＆よく走る
☆トラップやパスなどのミスが少ない
☆守備意識が特に高い
☆運動量が落ちない
☆FW原選手が攻撃の中心
☆特出したレベルの選手は見当たらない


まず第一に持った印象は陣形がとてもコンパクト。FWとDFの間が非常に短く保たれていて、攻守に常に連動して動いているイメージがあります。全員で攻撃＆全員で守備をすることで局面における数的有利を作ることができるため、分厚い攻守の動きができます。また陣形をコンパクトにすると選手間の距離が短くなるので、どうしても相手のプレッシャーもあるなかで細かいパスやミドルパスなど受けにくい状況が出来上がります。しかし松本山雅戦での北九州の選手たちはトラップやパスなどの基本的な技術にミスはほとんどみられず的確にプレーしていました。あとスタミナが豊富で試合中常に相手にプレスをかけていましたね。各ポジションの選手間が狭いとプレスは全方位からかけられるメリットがあります。固い守備からボールにプレッシャーをかけ、カウンター攻撃に素早く繋げていくのも北九州のチームの特徴だと思います。ミスが少なくよく動き、高いパフォーマンスが長い時間続けられる‘アスリート’的な要素と基本的なしっかりしたサッカーの技術を柱谷体制の北九州は備えていると言えますね。それが好調なチーム状態に結びついていると思います。

全員で連動する意識が高い北九州ですが、攻撃はカウンターから前線にいる原選手の選択肢が多かったですね。原選手はヴァンフォーレでいうとクリスティアーノ選手のような存在で、チームの中で唯一攻撃に専念できる選手。圧倒的なスピードがあるのでカウンター攻撃の仕掛人として適しています。またゴールに貪欲なので、彼がボールを持ったら常に警戒していく必要があるでしょう。

非常に組織的なサッカーを展開していく北九州ですが、やはりチームプレーを最大限重視しているからか選手個々のレベルはそれほど特出すべき存在がいなかったのが印象的でした。個の力で状況を打開できる存在はFW原選手くらいしかみられなかったので、ヴァンフォーレは北九州のチームプレーを封じて、ドリブルなど個の力を出させるような展開にもっていけたら相手のリズムは崩れていくと思いますね。北九州の隙のない組織的なサッカーは一人でも‘我’に走る選手がいたらそこが穴になります。ヴァンフォーレはその隙を常に狙っていきたいですね。


ヴァンフォーレは夏に獲得した新戦力の阿部拓選手とキリノ選手の起用が濃厚となっています。またケガで長期離脱していた水野選手や河本選手も復帰予定で、次のリーグ戦に視野を入れて出場時間をシェアすると考えられます。彼らがチーム構成の一員となることで、特にシャドーのポジションの選手層が一気に厚くなります。攻撃のバリエーションも多彩となるので、切磋琢磨してヴァンフォーレのチーム力をアップさせてほしいですね。とは言ってもあまり調整ばかりしていると北九州に痛い反撃を受けるので、そこは気持ちを引き締めて可能な限りチャレンジしてほしいと思います。勝って天皇杯の次の舞台に進みましょう！


【ヴァンフォーレ甲府予想フォーメーション】
　　　　キリノ
　　クリス　ジウソン
下田　保坂　新井　 稲垣
　 松橋　津田　畑尾
　　　　　荻

【ギラヴァンツ北九州前節（6日福岡戦）スタメン】
　　　池元　 原
内藤　　　　　　 小手川
　　　八角　風間
冨士　市川　渡邉　星原
　　　　 大谷

※メンバーとフォーメーションは実際と異なる可能性があります。




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