Die Wolke 2006年 ドイツ作品
監督 グレゴール・シュニッツラー
出演 パウラ・カレンベルク フランツ・ディンダ ハンス=ラウリン・バイヤーリ カリーナ・ヴィーゼ
勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー)
学生のハンナは、母親パウラと弟ウリーと3人暮らし。
ある日、パウラが仕事の為に一晩だけ家を留守にしなければならず、弟の面倒を見るように強引に頼まれる。仕方なく引き受けるハンナ。
その日の朝。
いつものように学校へ行くと、テスト中にも関わらず、最近気になっているエルマーから呼び出される。エルマーから告白され、二人は熱いキスを交わす。
すると、街中にサイレンが鳴り響いた。そのサイレンは原発事故を知らせるものだった。
勝手な感想(自分の思い込み多々)
ドイツでベストセラーになった小説の映画化。
監督がティル君主演の映画「レボリューション6」の監督さんだと聞いて飛びついた!
ついでに、「コブラ11」のゼミルの妻アンドレア=カリーナ・ヴィーゼも出演していると聞いたからだ。
単なる「ロミオとジュリエット」的なベタベタな恋愛ものを想像していたich。
いや~凄く考えさせられる、ある意味、怖い感じのするまったく違った感覚の作品だった。
そんな話になるとは・・・。
久しぶりに心を打たれる作品だった。
感動して涙ぼろぼろ流しながら観賞(笑)
原発事故。
原爆の話を小さいときから聞かされている日本人にとっては、身近のようであり遠い話のようであり。
なんとなく、事故後の展開が分るのでなんとも切なくなってくる。
パニックに陥る人々。
他人はそっちのけで自分達だけでも助かろうと駅に群がり列車に乗り込もうとする大人達。
そして、あの黒い雲が空を覆い、悲劇的な雨が降る。
その雨を浴びた者は・・・。
抜け落ちる髪の毛、ガンに蝕まれる体。
そして、人々の差別的な目線・・・。
被爆国日本人には分っている光景だが、外国の人々には衝撃的な感じだったのではないだろうか?
自分も久しぶりに見せられて、すっごく心が痛んだ。
現代にも起こりうるのかと。(平和な現代でもという意味)
そんな中、始めたばかりの恋がこの悲劇を救う。
事故によって引き裂かれた二人が再会した時はめっちゃ嬉しかった!
エルマーってすげ~根性持ってるな~良い奴だなあなんて。
凄く素敵に見えたりして。(笑)
「レボ6」が問題を投げかけているにも関わらず明るいイメージがあったので、こちらもそんな感じかと思ったら思いっきりガツンとやられた。
ラストも賛否両論らしいが、個人的にはあれでいいんだと思った。
そうそう、彼女の弟が・・・。
そのシーンは大ショックだった。
気になる方はどうか見てやってくれ。
さて、
カリーナ・ヴィーゼだが、ハンナの母親パウラの役だった。
前半から彼女が出てくるが、いきなり高校生ぐらいの子の母親役だったので戸惑った。
現代のキャリアウーマン風で彼女らしいといえばそんな感じだった。
印象としては、アンドレアよりもキツイ感じだったかな?(苦笑)
現代の原爆ともいえる原発事故。
他人事とは思えないと実感した。
浮かれているこの時に真面目にこんな映画をみるのもいいかもしれない。
気が引き締まる思いだった。