日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

折伏前進の年

2023-12-23 | 御住職指導

正林寺御住職指導(R6.1月 第240号)

 宗祖日蓮大聖人は『十字御書』に、
「正月の一日は日のはじめ、月の始め、とし(年)のはじめ、春の始め。此をもてなす人は(中略)とく(徳)もまさり人にもあい(愛)せられ候なり。」(御書1551)
と仰せでございます。年の初めである正月は、日蓮正宗寺院に参詣することで徳も勝り人にも愛されるとの教えであります。令和6年がよい年でありますよう寺院に安置の御本尊にお祈りいたしましょう。その祈りの実践により「とく(徳)もまさり人にもあい(愛)せられ」る道理となります。まさに仏法と申すは道理なりです。

 「徳も勝り人にも愛される」との「徳も勝り」とは、正月を迎えてさらなる月々日々に強る信心により、功徳も昨年より勝り一生成仏を目指し、さらに加速するとの意味であります。「人にも愛される」とは、不軽菩薩の三力成就の振る舞いを実践修行することにより愛されるとの意味であります。その愛とは、さらに慈悲に通ずる意が包含されております。つまり、仏の慈悲であります。その徳と慈悲を心の財として、一丈の堀を越え「一歩でも二歩でも」確実に前進しましょう。

 さて、令和6年の「新年の辞」におかれて、御法主日如上人猊下は立宗七百七十二年の新春を迎える御言葉に、
「許より五濁乱漫とした末法であれば、様々な困難・障害が惹起し、正法弘通の妨げとなることは承知のことであり、改めて私共は『身軽法重・死身弘法』の御聖訓を拝し、如何なる障魔が競い起きようとも、強盛な信心をもって是れらを排除し、破邪顕正の折伏に立ち上がり、この難局を乗り越えていかなければなりません。」(大白法 第1116号 R6.1.1)
と、「折伏前進の年」に当たり御指南あそばされております。

 いよいよ、令和6年の「折伏前進の年」がはじまります。観念ではなく実践行を重視するための年間実践テーマがあり、①勤行・唱題で歓喜の活動、②講中一結して折伏実践、③支部総登山と寺院参詣で人材育成、との実践テーマであります。

 年間方針の『折伏前進の年』について、令和6年は、昨年『宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年慶祝記念総登山』の功徳と歓喜をもって、大聖人の御遺命である広宣流布大願成就のため、僧俗一丸となって破邪顕正の折伏にひたすら前進すべき年です。
 世の中は、『立正安国論』に御教示の通り、邪義邪宗の謗法の害毒によって人心や国土が乱れ、疫病の流行、自然災害、凶悪犯罪、戦争等、先行きの見えない不安な様相を呈しています。ゆえに大聖人は『安国論』に大集経を引用あそばされ、
「当(まさ)に三(み)つの不祥の事(こと)有るべし。一には穀貴(こっき)、二には兵革(ひょうかく)、三には疫病なり。一切の善神悉く之を捨離(しゃり)せば、其の王教令(きょうりょう)すとも人随従(ずいじゅう)せず、常に隣国の為に侵嬈(しんにょう)せられん。暴火(ぼうか)横(よこしま)に起こり、悪風雨多く、暴水増長して」(御書237)
と、仰せであります。


 大聖人の仏法を信仰する本宗僧俗は、正法興隆による人々の幸福と世界の恒久平和、仏国土実現のために万難を排して折伏を実践し、広布への前進を図っていくことが肝要です。
 特に、令和6年は、僧俗一致・異体同心の団結のもと、声を掛け合って活動者を増やし、強盛な信心を奮い起こして倦まず弛まず折伏弘通に取り組んでいくことが大切です。
 御法主上人猊下の御指南を体し、講中では折伏戦を展開する盤石な体制を整え、折伏誓願目標の達成に向かって全力で前進してまいりましょう。

 令和6年の年間実践テーマについて

 3項目の年間実践テーマは信行の根幹をなす指針です。各テーマの趣旨は次のとおりです。

①勤行・唱題で歓喜の活動
 朝夕の勤行は仏道修行の根本ですので、時間を定めて、毎日欠かさず家族そろって実践しましょう。
 また、唱題の弛まぬ継続は衆生済度の慈悲心を湧き起こし折伏実践の原動力となりますから、進んで取り組むことが肝要です。
 日々懈怠なく勤行・唱題に励み、福徳を積んで歓喜の心で信心活動に精進してまいりましょう。
 新入講者に対しては、一日も早く御本尊を御安置できるよう育成し、御本尊下付を推進してください。なお、御本尊を護持していない講員は、寺院に参詣して勤行・唱題を行ないましょう。
 勤行・唱題で歓喜の活動により、大聖人は『経王殿御返事』に、
「わざはひも転じて幸(さいわ)ひとなるべし」(御書685)
と仰せである大事な実践行であります。

②講中一結して折伏実践
 折伏は大聖人より本宗僧俗に与えられた尊い使命です。よって、講中異体同心して折伏に取り組み、全ての講員が実践して功徳を享受できるよう、共に励まし合い支え合いながら進めていくことが肝要です。
 折伏にあたっては、謗法が不幸の元凶であり、大聖人の仏法こそが真の幸福を得る教えであることを力強く説いてまいりましょう。折伏の実践により、大聖人は『経王殿御返事』に、
「何事か成就せざるべき。『充満其願、如清涼池』『現世安穏、後生善処』疑ひなからん。」(御書685)
との法界をも動かす現証があります。

 年間折伏誓願目標を達成するためには、週単位・月単位の目標を揚げ具体的な活動計画を立てて、多くの法華講員と共に唱題行に励み、地道に折伏に取り組んでいくことが大切です。
 何よりも「折伏に動くこと」を念頭に日々実践してまいりましょう。

③支部総登山と寺院参詣で人材育成
 令和6年から支部総登山が再開されることになりました。
 支部総登山の意義は、全ての法華講員が、大聖人出世の本懐である本門戒壇の大御本尊と御法主上人猊下おわします総本山に登山参詣し、無始以来の罪障消滅を祈念し無量の功徳を積むことにあります。まさしく「徳も勝り」との実践になります。
 家庭訪問等を通して、大御本尊への渇仰恋慕の信心と功徳を伝え、講中一丸となって支部総登山を推進してまいりましょう。総登山では、大聖人が『経王殿御返事』に、
「日蓮がたましひ(魂)をすみ(墨)にそめながしてかきて候ぞ、信じさせ給へ。仏の御(み)意(こころ)は法華経なり。」
と仰せである究極の御本尊、本門戒壇の大御本尊への御開扉を賜ることが叶います。

 また、寺院は信行錬磨の道場です。大聖人の教えを正しく実践するため、毎月の御報恩御講に参詣し、広布唱題会をはじめ行事や会合等に常日頃から参加して講員の結束を固め、切磋琢磨して信仰を深めていくことが大切です。1月中と7月中には唱題行があります。
 支部総登山と寺院参詣は、人材育成に欠かせない大切な仏道修行です。参詣者を増やす推進計画を役員会等で話し合い、講員が明るい笑顔で参詣できるよう声をかけてまいりましょう。

 以上、令和6年の年間方針『折伏前進の年』の意義を心に刻み、群馬布教区広布推進会、寺院の行事、講中の諸活動に参加して信行を磨き、3項目の年間実践テーマを着実に実践し、もって令和6年の折伏誓願目標を見事に達成いたしましょう。
 講中各位には、障魔に負けない強盛な信心を奮い起こして折伏を実践し、広宣流布に向かって勇猛前進せられますよう切に願います。

 

宗祖日蓮大聖人『経王殿御返事』に曰く、
「日蓮がたましひ(魂)をすみ(墨)にそめながしてかきて候ぞ、信じさせ給へ。仏の御(み)意(こころ)は法華経なり。日蓮がたましひは南無妙法蓮華経にすぎたるはなし。妙楽云はく『顕本遠寿を以て其の命と為す』と釈し給ふ。経王御前にはわざはひも転じて幸(さいわ)ひとなるべし。あひかまへて御信心を出だし此の御本尊に祈念せしめ給へ。何事か成就せざるべき。『充満其願、如清涼池』『現世安穏、後生善処』疑ひなからん。」(御書685)

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