日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

第68世御法主日如上人猊下御指南(R5.12)

2023-12-23 | 日如上人御指南

 

令和5年12月度広布唱題会の砌

於 総本山客殿  

(大日蓮 令和6年1月号 第935号 転載)

(大白法 令和5年12月16日 第1115号 転載)

 本日は、本年12月度の広布唱題会に当たり、皆様には年末にて諸事御繁忙のところ、時間を割いて参加され、まことに御苦労様です。
 さて今、世界で起きている様々な現象を見ると、例えば、いつ世界戦争に発展しかねないロシアとウクライナの情勢、あるいは地球規模での天候異変、また新型コロナウイルス感染症の蔓延、水・陸・空の至るところに発生する災害や事件や事故、夫婦・親子の絆を断つ家庭崩壊など、次から次へと痛ましい出来事が絶えません。
 このような天変地夭をはじめ、悲惨な事件や事故など、いわゆる五濁乱漫とした末法濁悪の世相を根本的に浄化する方途こそ、立正安国の原理であり、その具体的な実践が折伏であります。
 すなわち広宣流布への道は、日蓮大聖人様のお振る舞いがそうであられたように、妙法蓮華経の五字を二人、三人、百人と次第に伝えていくことが肝要であります。つまり「一年に一人が一人の折伏」を実践するところに、広宣流布を達成する道が開かれてくるのであります。
 私どもは末法の御本仏日蓮大聖人様の大慈大悲によって、御本尊様を持つことができ、またその功徳によって、煩悩と業に苦しむ我が身を永遠の悟りの仏身と開き、現当二世にわたり、真実の幸福境界を成就させていただくことができるのであります。
 では、私達はどのようにすれば、この仏祖三宝尊の広大なる御恩に報いることができるのか。総本山第二十六世日寛上人は、三宝の御恩に報ずる道は折伏にあることを『報恩抄文段』に、
「邪法を退治するは即ち是れ報恩(中略)正法を弘通するは即ち是れ謝徳(中略)謂く、身命を惜しまず邪法を退治し、正法を弘通する、即ち一切の恩として報ぜざること莫きが故なり」(御書文段384)
と御教示あそばされています。
 すなわち、折伏こそが四恩、つまり父母の恩、衆生の恩、国王の恩、そして三宝の恩に報いるための最善の報恩行であると仰せられているのであります。
 要は、御本尊様に対する絶対の確信を持って折伏することが大切であります。諸宗諸経は無得道の根源であり、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人様の教え以外に私達が幸せになる道はないことを、確信を持って強く訴えていくことが大事なのであります。つまり、私達は「正しい信心をしなければ本当の幸せは得られない」ことを、真心を込めて相手に伝えることが大切であり、にじみ出る確信と真心からの言葉が相手の心を動かすのであります。
 では、強い確信に立つためにはどうすればよいか。それは己れ自身がしっかりと大御本尊様に対して絶対の信を取り、日夜朝暮に怠りなく、勤行・唱題に励んでいくことであります。
 御本尊様に心を込めて祈り、そして相手を思う一念と強い確信が命の底から涌き上がってきた時に発せられる言葉には、必ず相手の心を揺さぶらずにはおかない力が存しているのであります。
 また、折伏に当たっては、自らの信心によって功徳を実証することも極めて大切であります。
 大聖人様は『法蓮抄』のなかで、
「眼前の証拠あらんずる人、此の経を説かん時は信ずる人もありやせん」(御書814)
と仰せのように、御本尊様を信ずる私達が功徳の実証を示すことは、なによりも雄弁に正法の偉大さを相手に知らしめることになるのであります。
 さらに、折伏をするに当たって心得べきことは、相手を思う一念、すなわち慈悲の心を持って折伏に当たることが肝要であります。
 大聖人様は『阿仏房尼御前御返事』に、
「云ひて罪のまぬがるべきを、見ながら聞きながら置いていまし(禁)めざる事、眼耳の二徳忽(たちま)ちに破れて大無慈悲なり。章安の云はく『慈無くして詐(いつわ)り親しむは即ち是(これ)彼が怨なり』等云云」(御書906)
と仰せであります。
 したがって、もし自分の身の周りに邪義邪宗の謗法の害毒によって苦しんでいる人がいたならば、慈悲の心を持って折伏すべきであります。これが大聖人様の弟子檀那たる者の務めであり、慈悲の心を持たないで、ただ表面的に仲良く付き合っていくことは「慈無くして詐り親しむは即ち是彼が怨なり」と仰せのように、相手にとって怨にこそなれ、けっして為にはならないのであります。
 また、法華経法師品には折伏の心得として衣座室の三軌が説かれています。皆様にも既に御承知のことと思いますが、衣座室の三軌とは何かと言えば、すなわち、いかなる悪口罵詈等も、妨害や反対にも屈することなく、忍の一字で、母の子を思うが如き慈悲の心を持って相手の幸せを願い、自分は如来の使いとして妙法広布に資していることを自覚し、折伏に当たることであります。
 大聖人様は『曽谷殿御返事』に、
「謗法(ほうぼう)を責めずして成仏を願はヾ、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし」(御書1040)
と仰せであります。
 世間では様々な邪宗教がはびこっています。邪義邪宗の害毒によって誑惑された人達や、慣習的に邪宗教に浸りきっている人達が大勢います。私どもはそのような人々に対して、大聖人様の正しい教えを説き、間違った教えこそ人を不幸にし、世の中を危うくする元凶であることを知らしめるべく、折伏することが大切なのであります。
 特に、本日お集まりの各位には、本年も残りわずかとなりましたが、御宝前にお誓い申し上げました折伏誓願目標は、たとえいかなることがあろうとも全力を傾注して必ず達成するとの強い信念を持って、精力的に活動されますよう心からお祈りし、本日の話と致します。

 

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