平成25年1月度 広布唱題会の砌
於 総本山客殿
(大日蓮 平成25年2月号 第804号 転載)
宗旨建立七百六十一年・「団結前進の年」、あけましておめでとうございます。
御隠尊日顕上人猊下には、御機嫌麗しく新年をお迎えのことと慶賀に存じ上げます。
また、宗内僧俗の皆様には、すがすがしく「団結前進の年」を迎え、決意も新たに、いよいよの精進・御奉公をお誓いのことと存じます。
総本山におきましては、本年も恒例により、一月中、唱題行を行います。
本日は元旦でもあり、広布唱題会にも当たりましたので午前九時から行いましたが、原則的には午前八時より執り行いますので、各位にはこぞって御参加くださるようお願いいたします。
昨年、宗門は僧俗一致・異体同心の団結と、身軽法重・死身弘法の活躍により、全国五百八十六支部中、すべてが折伏誓願を達成いたしました。本当におめでとうございました。
一方、海外においても、多くの国々で折伏誓願を達成しております。台湾、韓国をはじめアジア、ヨーロッパ、北米、中南米、アフリカなど、総本山から遠く離れた所でも、大聖人の御聖意を体し、全世界の平和とすべての人々の幸せを願って真剣に折伏を行じ、活動されていることに、心から敬意と声援を送るものであります。
このように、昨年は国内外ともに折伏の気運が大いに高まり、二十七年・三十三年へ向けて大きく前進することができました。
これもひとえに、国内外の法華講の方々が、一致団結してあらゆる障魔を乗り越え、勇猛果敢に折伏を行じてきた結果であり、このことは、必ずやこれからの二十七年・三十三年ならびに広宣流布の戦いにとっても、大きなカとなるものと思います。
どうぞ、皆様にはこれからもなお一層の信心に励まれ、誓願達成・広布達成ヘ向けて、いよいよの御精進を心から願うものであります。
さて、本年は「団結前進の年」であります。
元朝勤行の時にも申し上げましたが、団結前進とは、本宗僧俗一同、志を同じくして団結し、折伏を実践し、折伏をもって、遠くは一天四海本因妙広宣流布達成、近くは来たるべき平成二十七年・三十三年の目標達成へ向かって前進することであります。
その目的達成のために欠かせない要件とは、申すまでもなく、それは唱題と折伏であります。
昨年度の各支部の折伏達成状況を見ると、折伏が盛んなところは唱題も盛んで、諸般の事情で直接、折伏に参加できない人でも、寺院や拠点に集まって唱題をして折伏達成を御祈念し、講中全員が一致団結・異体同心して誓願達成のため動いております。
大聖人様は『内房女房御返事』に、
「妙法蓮華経の徳あらあら申し開くべし。毒薬変じて薬となる。妙法蓮華経の五字は悪変じて善となる。玉泉と申す泉は石を玉となす。此の五字は凡夫を仏となす」(御書1492)
と仰せられ、また『妙密上人御消息』には、
「国中の諸人、一人二人乃至千万億の人、題目を唱ふるならば存外に功徳身にあつまらせ給ふべし。其の功徳は大海の露をあつめ須弥山の微塵をつむが如し」(同969)
と仰せられています。
さらに『妙法尼御前御返事』には、
「白粉の力は漆を変じて雪のごとく白くなす。須弥山に近づく衆色は皆金色なり。法華経の名号を持つ人は、一生乃至過去遠々劫の黒業の漆変じて白業の大善となる。いわうや無始の善根皆変じて金色となり候なり」(同1483)
と仰せであります。
これらの御文の通り、題目の功徳は計り知れないほど広大にして、顕著であります。したがって、折伏に当たってまずしっかりと唱題をして、その功徳と歓喜をもって打って出ることが肝要であります。
そもそも、唱題は仏道修行の根本であり、誓願達成の基盤であり、折伏に当たって、何ものにも恐れない断固たる決意と不動の信念と無尽の智慧が涌き出で、地涌の菩薩の眷属として、一切衆生救済の慈悲の心を持って折伏を行ずることができるのであります。
されば、昨今の混迷を極める五濁乱漫たる世相を見るとき、今こそ、我々は日夜朝暮に唱題に励み、もって『立正安国論』の御聖意に照らして、一人ひとりが破邪顕正の折伏を行じていかなければならない大事な時を迎えていることを銘記すべきであります。
『聖愚問答抄』には、
「今の世は濁世なり、人の情もひがみゆがんで権教謗法のみ多ければ正法弘まりがたし。此の時は読誦・書写の修行も観念・工夫・修練も無用なり。只折伏を行じて力あらば威勢を以て謗法をくだき、また法門を以ても邪義を責めよとなり」(同403)
と仰せであります。
各位には、是非ともこの御金言をよくよく心肝に染め、折伏こそ今時末法における最善の仏道修行であることを自覚し、一意専心、折伏を行じ、もって誓願達成へ向けて御精進いただきたいと思います。
先程も申し上げましたが、本年「団結前進の年」は、法華講員一同、志を同じくして団結し、折伏をもって、遠くは一天四海本因妙広宣流布達成、近くは来たるべき平成二十七年・三十三年の目標達成へ向かって前進することでありますが、要は、その決意を一人ひとりがしっかりと持ち、いかなる困難・障害にも負けず、お互いが励まし合い、団結して、その結束力をもって、本年度の折伏誓願を早期に達成することが肝要であります。
特に、本年はかねて進められていた御影堂の大改修工事が完了し、大改修落慶大法要ならびに落慶記念法要が十一月から十二月にかけて奉修される予定であります。
よって、我々はこの大慶事を迎えるに当たり、大改修なった御影堂の偉容に負けない信心の内実を図り、折伏を早期に達成し、もって晴れて大法要を迎えるよう精進することが大事であります。
なおまた、御影堂の工事に当たりましては、皆様方からいただいた尊い御供養に対し、この席をお借りして、心から厚く御礼申し上げます。まことに有り難うございました。
法要の詳細などについては、追って宗務院よりお知らせいたしますので、なにとぞよろしくお願いをいたします。
以上、本日の唱題会に当たり、一言申し上げましたが、皆様方にはいよいよ御健勝にて本年「団結前進の年」を存分に戦いきり、もって等しく大御本尊の御照覧を給われますよう心からお祈り申し上げ、本日の挨拶といたします。
日蓮正宗公式HP