日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

蘭室の友に交わる信心

2005-08-01 | 御住職指導

正林寺御住職指導(H17.8月 第19号)

 日蓮大聖人様は『立正安国論』に、
「蘭室の友に交はりて麻畝の性と成る」(御書二四八頁)

と仰せであります。蘭室とは、かぐわしい部屋、または立派な人の居る室ということであり、私達がめざす地涌の友の倍増とは、具体的に法華講員の人数だけを倍増することではなく蘭室に相応しい友を倍増することであります。

 正林寺支部において一人一人が、蘭室の友に相応しい信心姿勢を自行において御本尊様に御題目を唱え人格を磨き上げることから全てがはじまります。

 『立正安国論』に、
「人の心は時に随って移り、物の性は境に依って改まる。」(御書二四八頁)

と仰せのように、時の流れに随って移りゆく私達が持つ迷いの心や性格は、正しい境である御本尊様によって改まっていきます。たとえ法華講員でも御本尊様を忘れてはいけません。

 御本尊様を忘れたり御題目を唱えることを疎かにすると、時の流れの中で触れる信心していない人からの縁に随って心が移りやすくなり、御本尊様から頂く絶対的幸福である成仏からもいつの間にか遠のいていきます。

 日寛上人様は『文底秘沈抄』に、
「夫れ本尊とは所縁の境なり、境能く智を発し、智亦行を導く。故に境若し正しからざる則んば智行も亦随って正しからず。」(六巻抄四二頁)

と御教示のように、最高の境である御本尊様に多く縁することで智慧を発すことができ、その智慧によって蘭室の友に相応しい行いを導き出すことができるのであります。もし御本尊様ではない間違った境となる思想によれば智慧も行いもそれに随った形で悪い結果をもたらします。地涌の菩薩の眷属である、蘭室の友を倍増することが大きな課題です。