とくおかレディースクリニック~ブログ~

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どうか宜しくお付き合い下さい。

新型インフルエンザワクチン接種回数の見直し

2009年11月16日 | Weblog
目黒区保健所より、11月13日付の「新型インフルエンザワクチン接種回数の見直し」という文書が届きました。

内容は、

1)”健康成人(含医療従事者)”は1回接種とする

2)”妊婦さん”は1回接種とする

3)”基礎疾患を有する者”は1回接種とするが、著しく免疫反応が抑制されている者は2回接種しても差し支えないものとする

4)”1歳から13歳未満の小児”は2回接種とする

5)”中学生・高校生”は当面2回接種とするが、12月中に1回目の接種結果を踏まえ判断する

6)”65歳以上の者”は1回接種とする

新型インフルエンザ感染者の多くは軽症のまま回復していますが、ごく一部に重症化している方がいらっしゃいます。
ワクチンの目的は、新型インフルエンザに感染しても重症化しにくくすることにあります。
予防接種をうけたら、絶対にかからないという事ではありません。
うがい・手洗い・マスクなどの予防対策は必須です。


また、インフルエンザ予防接種上の注意改定も出されました。

1)新型インフルエンザは季節性インフルエンザワクチンでは予防出来ない為、新型と季節性の両方のワクチン接種が必要となります。
小児においてはそれぞれ2回接種しなくてはなりません。小児は、インフルエンザの流行前や流行時に計4回の接種が必要となります。
そこで、国内外で、同時接種の状況について調査・検討が行われました。

旧)新型インフルエンザと季節性インフルエンザのワクチン接種は、6日以上間隔を置いておこなう事

改定後)医師が必要と認めた場合には、同時に接種する事が出来る(ただし、ワクチンを混合して接種をしてはならない)

2)妊婦さんの新型&季節性インフルエンザワクチンの接種について・・・
諸外国の状況や日本産婦人科学会の提言を踏まえ、妊婦がインフルエンザに罹患した場合、重症化するリスクが高いと判断され、優先接種対象として位置付けられました。

改定後)妊婦または妊娠している可能性のある婦人には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に接種すること
小規模ながら、接種により先天異常の発生率は自然発生率より高くならないとする報告がある(=つまり、インフルエンザワクチンは胎児に影響を与えないということ)


最後にワクチンの安全性について書かせて頂きます。
国産の新型インフルエンザワクチンは、季節性インフルエンザワクチンと同じ製造方法で作られており、一定の安定性が確認されています。

ごく一部の方にですが、

接種した場所が赤く腫れたり痛みが数日続いたりすることがあります。
接種した場所の腫れや痛みは、接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、2~3日で消失すれば何ら問題ありません。

また、一時的に発熱したり吐き気や頭痛をおぼえることもあります。
発熱・吐き気・頭痛は、接種を受けられた方の5~10%にみられますが、こちらも2~3日で消失すれば何ら問題ありません。

高熱やけいれんが出た場合には、速やかに医師の診察を受けて下さい。

それにしても、どこでも不足している新型インフルエンザワクチン&季節性インフルエンザワクチン・・・困ったことです・・・。

ーby事務長ー
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