ノーベル平和賞が中国民主活動家の劉暁波氏に！

昨年はアメリカ・オバマ大統領に与えられたノーベル平和賞が、今年は中国の民主活動家の劉暁波（りゅう・ぎょうは）氏に与えられることになりました。授与式でオバマ氏は戦争の必要性を訴えて世界を唖然とさせました。

日本の佐藤元首相にも平和賞が与えられていますから、ノーベル平和賞って一体何の価値があるんだろうという疑問の気持ちも正直ないわけでもありません。しかし、それにしてもこの平和賞はタイムリーな選考といえます。

中国政府は抗議声明とノルウエーとの外交関係の悪化を暗に示唆しているようです。しかし、劉氏が逮捕される直接原因となった言論、宗教、集会、結社の自由を求めた「08憲章」は東ヨーロッパの民主化の波を想定させます。

授与式への劉氏の参加はとても実現しそうにありませんが、中国においてのノーベル賞委員会の面談は可能となるのか、大変注目されるところです。尖閣列島での衝突が示した日本外交の稚拙さとしたたかな大国中国の外交。

「駆け引きでかったが戦略的外交分野で敗れた中国」との評価もあります。中国の民主化が今後どんな形の展開を見せるのか。玉石混交のインターネットパワーですが、その中に確実な民主化のうねりを見ることができます。