夏休み期間中は限定3000人分の整理券の発行はしないということを、当日の朝8時に四ツ谷駅の改札を出たところで警備員のアナウンスで知る。発行はしないかわりに並べば無制限に入場できるとのこと。入場は西側の入口。まずは正門の横で待機させられ開館20分ほど前に西口から敷地内に入れてもらえる。
迎賓館の敷地の直下をくぐる首都高はなぜかここで一度顔を出す。
何のため??
ポケモンGOについての規制が書かれているのは時節柄やね。
開館10分前から始まる保安検査までこのテントの下でジグザグに並び待機。この時点で開館待ちの人はざっと150人程度かな。
このテントの秀逸なのは列が一往復するごとに扇風機のレーンが挿入されていて、とても風通りが良いということである。なんかすごくいいね!ちなみに保安検査は空港の保安検査と同じで荷物はX線マシンに通し、人は金属探知器のゲートをくぐる。しかし、それだけでなくペットボトル検査まであるのだ。空港のような機材はないので、ここでは水筒やペットボトル保持者は、検査員の前で一口飲まされるのである。
見学ルート案内図。2階から1階に降りる経路と1階から出口に至る経路は省略されているが概ねこんな感じ。
ここから先は撮影禁止。傘の持ち込みは不可。更に、階段の手すり以外の装飾品、壁、ドアノブ、カーテン、空調などのあらゆるものに触れるのも禁止。。。それでなのかどうか、館内の人はスムーズに流れ特に混雑することなく見学することができる。また、要所要所に説明員の方がおられて、親切に解説してくださる。
館内見学を果たすまでは、『国賓をもてなす日本国の迎賓館がなぜに洋館である必要があるのか』とずっとずっとずっと違和感を抱いていた。けれど、実物を直に見ると『これはこれでありだとも思うし、欧米の建築物の模倣はしているが、しっかりと随所に和のテイストを挿入しているし、それでいて欧米建築物に優るとも劣らない気品を湛えているところに、日本人特有の繊細な職人技が光っている』ようにも感じ、これならもてなされている方も、実に気持ちのいいものなのではないかと思っている。
だからこそ、現在でもこの迎賓館は機能しているのだろうと、今さらながらに思った。
建物の見学後は噴水のある方の庭へ。ここから先は撮影OK(ポケモンGOは敷地内禁止、てかこんなところに一民間企業がゲームの設定をプロットするなんて、どうかしてると思う。たとえそれが民間人からのリクエストだったとしてもだ)
お庭の醍醐味は建物の外観の素晴らしさを見るだけではなく、庭の手入れの美しさを見ることにもあると思う。
記念植樹は、
米国のフォード大統領とソ連のゴルバチョフ大統領。時代が違えど、両国の植樹が並んでいるのはとてもよろしいこと。
規制ロープで行けない先には小川が流れている。植栽はそのすべてがとてもよく手入れされていて生命力にあふれている。ここにいる植物たちは幸せだなあと思った。
南西側の角から迎賓館を望む。
正門から迎賓館までを結ぶ軸線の延長線上に噴水が設置されている。
勢いのある噴水のおかげで、
真夏だというのに心なしか涼しげである。
国賓を招くのは2階の各室。バルコニーテラスからの庭園の眺めもさぞかし良いものなのだろうなあと思う。
南庭園の見学を終えて管理棟の休憩室で水分補給をば。500mlのお茶が110円で、もう一回り小ぶりのお茶が90円。羨ましいよ。
北側の庭の定位置にある赤坂郵便局のテント出張所。日本郵便株式会社になった今もここにテントを張るという利権をガッチリと握っている。そして、両翼の反対側の位置には、
カフェのようなものが開設されているではないか。
車両の中でコーヒーを作っているのは一人の若い青年。どうやってこの場所でコーヒーを販売する権利を得たのか興味アリ。一般公募?入札?園内でコーヒー類を販売するのがとても意外だったよ。
ゆっくり回っても賞味2時間もあれば十分かなと。いやいや楽しかったっす。