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【備忘録】「古都浪漫こころ寺巡り:長谷寺」

2015-07-05 00:48:45 | tv

【備忘録】「古都浪漫こころ寺巡り:長谷寺」


毎週楽しみにしている古寺を紹介する番組。録画しておいてやっと見たので、実際の放送は清水寺(記事はコチラ)より前。

日本書紀に長谷は天照大神のいた場所と記されている。皇室ゆかりの地。

 

天照大神(Wikipedia)って、てっきり伊勢にいたのだと思っていたのだけど、なんと日本書紀(Wikipedia)には長谷にいたと記されているのだそう! ビックリ! ビックリというか、日本書紀とか、天照大神とかなんだかいろいろスゴイなと思って(笑)

 

飛鳥時代、道明上人は銅板を作り、長谷の地に寺を開いた。それが長谷寺。

 

 

長谷寺(奈良大和路の花の御寺 総本山 長谷寺)は、4年前に行った(記事はコチラ)けど、牡丹の時期でも、桜の時期でも、紅葉の時期でもなかったけれど、自然を感じるお寺で好きだった。

 

長谷寺の起源としては、朱雀元年(686年)に道明上人が初瀬山の中腹に本長谷寺を建てたのが始まりとされているのだそう。京都もすごいけど、686年に~って始まる奈良ってホントスゴイ。その頃に生きた人々がお寺を建てて、その寺がずっと人々に守られて、21世紀の現在も信仰を集めているっていうのが、もう本当にスゴイわ・・・ 

 

登廊は三層からなり、本堂に近い上の廊が江戸時代、他は明治時代に再建された。中の廊と上の廊の間には蔵王堂がある。

 

 

長谷寺といえばの登廊。後にtweetしているけど「源氏物語」にも登場する長谷寺。「源氏物語」のマンガ版「あさきゆめみし」では、玉鬘が長谷寺を訪ねるシーンで、この登廊が描かれていたので、ずっと自分の中では長谷寺=玉鬘=登廊のイメージだった。登っている時は必死だったけど、下廊→中廊→上廊と三段階になっていて、修復された年代が違うとは知らなかった! 蔵王堂については記憶になし 蔵王堂も見れたんだよねきっと? 

 

本堂は急な斜面に建てられた懸け造り。国宝。


 

急な斜面に突き出したように建てられている建物や、その方式のことを懸け造り(懸け造り・懸造り(かけづくり)とは|コトバンク)と言うらしい。これ、懸け造りの代表例が先に記事かいた清水寺(記事はコチラ)だったんだよね!

 

五重塔、一切経堂、陀羅尼堂など、堂塔伽藍が並ぶ。

 

本尊は十一面観世音菩薩立像。右手に錫杖を持つのは長谷寺のみで、長谷寺式と呼ばれる。蓮ではなく大盤石に立っているのも特徴。


 

長谷寺といえば、この巨大な十一面観音立像。13mだったっけ? 12mだったっけ? とにかく10m超なので、間近で拝見すると大迫力。右手に錫杖(Wikipedia)を持つ姿で現すのは長谷寺のみで、長谷寺式と呼ばれているのだそう。全国に長谷寺は100以上あるそうで、長谷寺式の十一面観音を祀るところが多いのだそう。何故、長谷寺式は錫杖を持っているのかは言及がなかったように思うけれど、観音様が夜歩いているという伝説があったようで、その際にこの錫杖を使われたのかな? 

 

長谷寺の末寺法起院(西国番外札所 長谷寺開山堂 法起院)に十一面観世音を彫った、特道上人が祀られている。道明上人に学んだ人物で、師の勧めで十一面観世音を彫ることにした。藤原房前が宿願を叶えてくれたら援助すると申し出た。特道が祈ると房前が後見していた親王が聖武天皇となり、房前の援助で十一面観世音が誕生した。


特道上人のWikipediaなどが見つからないのだけど、長谷寺を開いた道明上人の弟子だった人物で、道明上人の勧めに従い十一面観音を彫ろうと発願。霊木を入手した。その頃、藤原不比等の次男である藤原房前(Wikipedia)が宿願を叶えてくれる代わりにと援助を申し出た。宿願とは後見人となっていた首皇子を天皇にしたいということで、特道の祈願により首皇子が聖武天皇(Wikipedia)となった。ってこれtweetと重複して書いちゃったけど、スゴイ話だよね? もちろん祈願したから聖武天皇になったわけではなく、政治的駆け引きによるものだと思うけれど、それでも藤原房前がそれを祈願したっていうのがスゴイ。しかも大仏建立の詔の聖武天皇だからね! 后は光明皇后だからね! これはちょっと鳥肌エピソードだった。

 

平安時代貴族は長谷寺詣りをした。藤原道長(Wikipedia)も参詣した。清少納言は枕草子に長谷詣でを記している。源氏物語、蜻蛉日記、更級日記には霊験を伝える記述がある。


平安時代の人々は、貴族だけでなく庶民も寺社巡りをしていたらしい。当時は観音信仰が盛んだったそうなので、もちろん参詣の意味で訪れていたのでしょうけれど、やっぱり観光の要素もあったのかな? 清少納言(Wikipedia)の「枕草子」(Wikipedia)にも出てくるのね? さすが紫式部(Wikipedia)のライバル(笑) 「源氏物語」(Wikipedia)は前述したとおり"玉鬘"の章で出てくる。「蜻蛉日記」(Wikipedia)は女流日記の先駆けと言われ「源氏物語」などにも影響を与えたということで、その筆者である藤原道綱母(Wikipedia)は「更級日記」(Wikipedia)の筆者である菅原孝標女(Wikipedia)の伯母だそうで、しかも菅原孝標女は少女時代に「源氏物語」を読みふけっていたそうなので興味深い!

 

長谷寺向かいのよき天満宮←漢字出ない 菅原道真を祀る。生前から生き神として信仰していた。十一面観世音を天神様だと考えていたらしい。

 

與喜天満神社(與喜天満神社公式サイト)は天照大神を祀る神社だそうだけれど、菅原道真(Wikipedia)も祀っているとのこと。その出世を快く思わない勢力の策略により、大宰府に左遷され非業の死を遂げた。その後天変地異が続いたため、官公の祟りであるとされ天神様として祀られることになったけれど、與喜天満神社では生前から生き神として信仰していたのだそう。長谷寺の十一面観音も天神様だと考えていたと言っていたと思うのだけど、そこの意味というか、何故人々がそう考えたのかがイマヒトツ分からない・・・ そうそう! 前述の菅原孝標女の父菅原孝標は、菅原道真の曾孫菅原 資忠の子なのだそう! ( ゜д゜)ホゥ

 

十一面観世音の脇侍は、難陀龍王像(水の神)と雨宝童子像(長谷の山を守る)十一面観世音の霊力を強調?

 

水の神である難陀龍王(Wikipedia)と、長谷の山を守る雨宝童子(雨宝童子(ウホウドウジ)とは|コトバンク)を脇侍にしているのはそういう意味があるのね。まぁ、仏像が様々な形をしているのも、それぞれの形態で人々を救うという意味があるわけだから、脇侍の配置にも当然意味があるよね。


ちなみに十一面観音(Wikipedia)のご真言は「オン マカ キャロニキャ ソワカ」で、以前「新TV見仏記」(新TV見仏記|関西テレビ放送 カンテレ)で、訪ねた時SIこといとうせいこう氏が、MJことみうらじゅん氏にキャラメルマキアート的に覚えればいいって言ってて笑った(笑)

 

江戸時代に伊勢詣でが盛んになると、その通り道であった長谷詣でも盛んになった。伊勢に詣でたら、長谷にも詣でないと願いが叶わないと言われている。


関東生まれ関東育ちなので、関西方面の土地勘が全くない上に、地図も読めないので伊勢と長谷の距離感が全く分からないのだけど、江戸時代には観光ブームがあって、人々はこぞってお伊勢参りに出かけたというのは有名な話。その通り道に長谷寺があったのね? 通り道なのね? この長谷にも詣でないと願いが叶わないというのが、口コミによるものなのか、長谷側に仕掛け人がいたのかどっちなんだろう? 両方な気もするけれど。いずれにしても、江戸時代の人々が旅行を楽しんでいたって考えるとカワイイ

  

長谷寺は僧侶を育成する学校でもある。その元になったのは豊臣秀長。根来寺の専誉を招く。専誉を慕って学僧が多く集まった。


長谷寺に僧侶を育成する学校があることは知っていたけど、それが豊臣秀長(Wikipedia)が元であったとは知らなかった! 専誉(Wikipedia)を招いたことで、学僧が集まり学校となったというのも興味深い。

 

大講堂にもう一体の十一面観世音。16.5m大画軸。室町時代に焼失した本尊を再建する際に使った設計図と言われている。430枚の和紙を重ねて作った。裏打ち紙には寄進した人々の名前が書かかれている。勧進聖か寄付を促した。長谷寺縁起に書かれた52の本尊の霊験をを説きながら各地を巡った。


この大画軸のことは知らなかった! なるほど設計図だったのね? 16.5mってかなり巨大! これは見てみたい 勧進聖(勧進聖(かんじんひじり)とは|コトバンク)が十一面観音様再建のために、各地を巡られて寄付を集め、それに賛同し寄進した方々の名前がビッシリ書かれているなんて、ちょっと感動

 

初夏に満開になる牡丹。150種7000株が花を咲かせる。唐の妃馬頭夫人は馬のような顔だったが、長谷寺の十一面観世音の霊験を知り、詣でたところ美しい顔になったことから、お礼に百花の王牡丹を贈ったという伝説がある。


長谷寺といえば百花の王と呼ばれる牡丹。まさかそんな言い伝えがあったとは (笑)  一度、牡丹の季節に訪ねてみたいな

 

古都浪漫こころ寺巡り:毎週水曜 22:00~@BSフジ

古都浪漫こころ寺巡り|BSフジ

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