まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『小悪魔アザゼル18の物語』小さな親切、ものすごく大きなお世話!

2013-04-27 22:24:12 | アメリカの作家
AZAZEL 
1988年 アイザック・アシモフ

アイザック・アシモフって有名ですよね! って、実は読んだことがないと思う…
スペース・ファンタジー系の作家ですよね?

古本屋さんで見つけて面白そうだったので買ってみました。
宇宙とはほとんど関係ない18篇からなる一冊です。

全てのお話しは、アザゼルという2cmの悪魔に魔術を使わせることができるという
ジョージ・ビターナットという男が、作家に語ったこれまでの善行(?)です。

ただし、ビターナットが行った善行はほぼ全て失敗に終わっているのよね。
しかも頼まれてもいないのにやっちゃうの。

印象に残ったお話しをいくつか書きますね。

『強い者勝ち』
条件は揃っているのになぜか女性と縁がないことを嘆く友人テオフィルスを見て
女性にモテるようにしてあげました。
次に会った時、テオフィルスは女性に囲まれてうんざり顔をしていました。

モテるっていっても限度があるわよね。
すれ違っただけでどの女性もクラクラしてしまうなんて、面倒くさそう…
結局テオフィルスはとんでもない相手に出会うことになります。

『酒は諸悪のもと』
完璧な美女なのに厳しく育てられたせいで男性とつきあえないイシュタルを可哀想に思い
お酒が飲める体質に変えてあげることにします。
酔ったイシュタルは大胆になり、何人もの男性をおとしていきますが…

“ 男性と付き合う ” の意味が違うと思うんですけど…
しかもお酒ばっかり飲ましてたらどうなりますか? 想像力が欠如している!!
ということでイシュタルのゆく末はとても悲惨なものになりそうです。

『見る人が見れば』
親友の娘で、不器量だけど優しく心が綺麗なメリサンドが熱烈な恋をし結婚しました。
11年後、夫のために美しくなりたいと嘆くメリサンドを見て願いを叶えてあげます。
数日後、沈んだ様子の夫を見かけました。

美しくなった奥さんはおしゃれに目覚め、さらに美しくなっていくじゃない?
そしたら世の男性がほっとかないじゃない? というわけで、この夫婦には危機が訪れます。
11年間幸せに暮らしてきた夫婦になにしてくれちゃうわけ!?

『ガラテア』
古い友人の娘で彫刻家のエルダベリーは、完璧な男性の像を造り上げ愛してしまいました。
硬い大理石から柔らかい人間に変わって抱きしめてくれればいいのにと嘆く彼女を見て
願いを叶えてあげることにします。
数日後彼女を訪ねると怒り心頭でした。

“ 柔らかい ” っていうところがポイント!
悪魔に伝える時に細かい部分の説明を怠ってしまったからなのね。 ちょっと下ネタです。
エルダベリーはこの先この男性を抱えてどうすればいいんでしょうね?

ビターナットは悪い人ではないのでしょうが困り者ですね。
勝手に「善いことしよう!」って人生メチャクチャにされてもねぇ…
責任のとれないことにまで手を出すのはやめてほしいものです。
親切とはいえターゲットにはなりたくないですね。

悪魔がいたり魔術が使えるなんてことがないにしても
親切はありがたいがほっといてほしい…という人はいますね 。
知らない間に事が大きくなってたりしてね…

何も考えず、のほほんと読み流せる一冊だと思いますが
深く読み込むとけっこう教訓が潜んでいるのかもしれません。
2cmの悪魔は見てみたい気がする… 2cmって…虫と間違えて踏んじゃうかもしれん…

ひとことK-POPコーナー
イ・ハイってどんどん可愛くなりません? 最近彼女を見るのが楽しみになってきました。
『 it's over』のクマもかわいいね  誰かに似ている…
コメント
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