まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『ねじれた家』解決してはならない事件

2009-10-01 02:01:51 | アガサ・クリスティ
CROOKED HOUSE 
1948年 アガサ・クリスティ

お馴染みの名探偵が誰も登場しない物語です。
読んだ直後は、ミス・マープルにも似合う事件じゃない? なんて思ったのですが
それでは駄目なのだということに気がつきました。

なぜなら、この事件は解決してはならなかったから。
最後まで犯人は分かっちゃいけなかったんです。
ミス・マープルやポアロじゃあ解決しないわけにはいかないものね。

捜査にあたったのはタヴァナー警部とチャールズ・ヘイワードという外交官です。
なぜに外交官が? といいますと、被害者がチャールズの恋人ソフィアの祖父で
この事件が解決しないと結婚できないと言われたからです。
その上おあつらえ向きにチャールズの父親が副警視総監だったので
捜査に参加することができたわけです。

アリスタイド・レオニデスは一代で名を成した大富豪でしたが
常用している薬ではなく目薬を注射されたために死亡しました。
疑われているのは同居していた家族たちです。

薬を注射した50歳以上も若い後妻のブレンダ。
ブレンダと怪しいとみられる家庭教師の青年ローレンス。
譲られたレストラン・チェーンが破産寸前の長男ロジャー。
夫を父親から引き離したいと切望しているロジャーの妻クレメンシィ。
父親がロジャーを援助しようとしたことを憎々しく思っていた次男フィリップ。
探偵気取りでかぎまわっている娘ジョセフィンを急にスイスの学校に入れようとする
フィリップの妻マグダ。
アリスタイドを嫌っていた前妻の姉エディス・デ・ハヴィラント。

みんなかなり怪しいですよね?
そんな中、ジョセフィンが遊んでいると石が落ちてきて怪我をします。
ジョセフィンは知りすぎてしまったのかもしれません。

そしてどんでん返し!
なんと、遺産のほとんどがソフィアに遺されていたことが分かりました。
しかもソフィアはそのことを密かに聞かされていたのです。

どうなっちゃうの? ふたりの結婚。

ジョセフィンが見つけたラブレターのおかげでブレンダとローレンスが逮捕され
事件は一件落着に思えたのですが、ジョセフィンのカップのココアを飲んだ
ばあやが急死しました。
事件はふりだしへ…

家族がお互いに疑心暗鬼になる中で最後の殺人がおこります。
真犯人は明らかになりますが、悲しい結末でした。

この結末のためには、誰も事件を解決しちゃならなかったのよね。
私はずーっと別の人が犯人だと思っていたのですけれど
ある場面で真犯人が分かりました。
あまりにも悲しい場面… ああ、チャールズに気付いてほしかった

ところで、チャールズのお父さんったら、最後の最後に犯人を聞いて
「そう思ってた」なんて言うのはどうかと思うよ
分かっていたなら早く言ってくれなくちゃ。

まったく予想のつかない展開にふりまわされっぱなしでした
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

コメント (2)
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オラニエ公ウィレム4世妃 アンナ

2009-10-01 01:56:16 | オランダ王妃
ヘンデルの愛弟子
ウィレム4世妃 アンナ・ファン・ハノーファー


1709~1759/在位 1734~1751

アンナは大英帝国王ジョージ2世の王女で、ハノーヴァー家(ドイツ系)だから
どこかで繋がってると思うんですが、ちょっと見つけられませんでした。
      
17歳の時にセント・ジェームズ宮殿で式を挙げました。
その時音楽を奏でたのはヘンデルです。
アンナはヘンデルから声楽やハープシコードを習っていたことがあり
ヘンデルのお気に入りでした。

アンナはその後もヘンデルの庇護者で、彼のオペラには足を運び寄付もしていました。
ヘンデルはアンナが流産した時にオペラの上演をとり止めたこともあります。

ウィレム4世が1751年に亡くなると、3歳の息子が後を継ぎアンナが摂政になります。
彼女は決断力があって良いリーダーの資質を供えていましたが
権力は人を変えてしまうものなのかしら? 次第に気紛れな暴君になっていきました。

アンナは8年後に亡くなるまで摂政の座にとどまりました。

この頃には、フランスに併合されたオランジュ(オラニエ公領)の領主としてよりも
オランダ総督としての戦いや政治が大きな割合を占めていたと思われます。

ヨーロッパはそろそろ激動の時代を迎えようかという時期です。
11歳の息子ををおいて逝くのは心配でもあり、無念だったでしょうね?

(参考文献 Wikipedia英語版)
コメント (1)
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