まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『説きふせられて』模範的ラブストーリー

2008-09-13 00:42:01 | イギリス・アイルランドの作家
PERSUASION 
1818年 ジェーン・オースティン

もう少し激しいシーンとか、愛の言葉のやりとりがふんだんにあったら
ハーレクインロマンスかシルエットロマンスなんじゃないかしら?

主人公のアンと、8年の歳月を経て再会したフレデリックの愛が再燃するまでのお話ですが
ラブストーリーのお約束を完璧に踏襲しています。

まずは、周りの反対ね。(これで一回別れています)
そして偶然の再会、気まずい二人、双方に言い寄る人たち、事故、親しい人の裏切り。
う~ん、月9の要素満載ね。

「8年間忘れられなかった」という告白や
自分はそんなつもりがないのにいろんな男性に好かれちゃうというありがためいわくなど
女心をくすぐりますよね。

内容だけ見るとすごくつまらなそうな物語ですが不思議と面白かったりします。
これはオースティンの落ち着いていながら、ちょっとユーモラスな筆遣いによるものが
大きいのではないかと思います。

しかし、オースティンの物語の主人公は少し冷静すぎる気がしますよね。
しかもものすごい受け身!!
アンにしても、ずっと思い続けてきた人が他の女とイチャイチャしてるっていうのに
「お似合いになるわ」なんて言って場をはずしたりしちゃうんだから・・・

もっと情熱的にアタックしないかな?
待ってるだけではダメだと思うんだけどな。

オースティンが嫌いな人は、主人公が “はなもちならない” って思うらしいんですが
アンについてはそう思いませんでした。 むしろ大人しすぎるぐらい。
ちょっとだけ知性のひけらかしっぽいところがあるけど
『エマ』『高慢と偏見』のエリザベスに比べたら 無いに等しいです。

古き良きラブロマンスだと思います。

説得 中央公論新社


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邦題は違いますが同じ物語です。
私のように間違えて2冊買わないよぉに・・・
コメント (1)
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