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大盛りデカ盛り迫力盛りが、何故か人気の安普請。
切り盛り女将は、器量も気立ても四流で、いいとこ無しの愛想無し。
それでも女に惚れたのか、毎夜手酌の男がひとり。
「お客さん、天ぷらでも揚げましょうか?」
「いいね!女将は俺の好きなものを、やっと覚えてくれたんだね」
返事もしないで女がポイと、イカを油に放りなげ、ギィヤァッ!と大声張り上げた。
「どうしたの!」驚くようでこの男、持ったグラスは落とさない。
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イカもさるものイキなもの、女将目掛けて飛び掛かる!
そこいら辺が油にまみれ、泣きべそ女将の崩れ顔。
「怒りなさんな。俺が一緒に拭いてやろ」
「お客さん、ちょっと出来が悪いけど、いっぱい食べて。どう?美味しい?」
「美味しいよ。でも二度とイカの天ぷら揚げるなよ」
「もう二度とイカの天ぷら揚げないわ」
いつしか外が雨になり・・・「森中呑兵衛」の灯が消える・・・
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