バラの住人

花弁の中の小人を探す そんな小さな日記です
もしもあなたが見つけても どうぞ秘密にして下さい(笑)

徒なき花

2010年08月30日 | 記事日記

 秋ナスの収穫に向けて、夫が切り込んだ苗に小さな実が付き始めました。まだ5㎝に足りませんが、中には双子の赤ちゃんもいるようです。

          

<嫁に食べさせたくない>と言われるくらい美味しいもののようですが、わたくしには残念ながらその違いがよく分かりません。

むしろ<親の意見とナスビの花は千に一つの徒(あだ)も無い>といわれる言い伝えのほうが胸に来るものがあります。

それほど親の意見に無駄が無く、後に実(身)になるものだといまさらながらに思います。

もう随分昔のことになりますが、イヤ。イヤ。とイヤがり続けるわたくしに、ついに運命の日が来たときの事。

わたくしも 「もうこれを最後に絶対見合いなどしない」

「どんなにおばあさんになっても結婚は恋愛だ!」と心に言い聞かせて、最後の見合いをした日、亡母は言いました。

「○ちゃん、もうこれくらいにしなさい。(変な発言)お母さんはいい人だと思うわ。ねっ もう決めなさい」

何で決めたのか、わたくしの生涯のミステリーになりましたが、母の意思を込めた言葉は、わたくしを動かすくらいの説得力がありました。

夫の何を見てそう思ったのか、「あの人しか、あなたにはつとまらない」と母は言いました。

今その真意が分かりかけて来たのです。本当にわたくしは出来が悪過ぎました。

わたくしがお断りした皆様はお幸せでしたね。

          

ナスビの花がニッコリ笑っています。

「私に徒花はありません」

 

「○ちゃん ほ~ら幸せでしょ?あなたが幸せならお母さんはうれしい・・・」

わたくしはちょっと言いたいこともあるけれど

「お母さん ありがとう」 そう言って、空にいる母を喜ばすことに決めました。

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頑張る人

2010年08月26日 | 記事日記

 頑張って仕上げた記事が<投稿>をクリックした途端消え去ったというご経験はありませんか?

わたくしは今だに手探りで、この苦い経験も何度か体験しました。

費やした時間の無駄、能力の無さに打ちひしがれることの悲しさは結構大きいものがあります。

もうやめたいなぁと思うこともあります。

そんな時、思い直させてくれるのが、わたくしの場合、以外と身近な人だったりするのです。

                 

ビュン ビュン

裏庭で今日も異様な音が聞こえています。

夫がするバットスイングの音です。

ながらく投手で頑張ったこの鉄さび色の右腕は地元の草野球では少し有名でした。

とは言っても投手の野球生命は短く、見切りをつけて今はバッターに転向しています。

「打てない 打てない」が口癖で、「僕には人の二倍の努力が必要なんだ」 が信条のようです。

バットスイングは基本中の基本ということで、日に何度も上記の異常音が聞かれます。

ウォーキングには軽めながらもアレイを持ち、バッティングセンターにも度々足を運びます。

彼が10歳のときから野球に向かう目標はただ一つ、「ヒーローになりたい」 このことにあったように思います。

「もういいじゃありませんか。投手でそれなりのヒーローだった時もあるのですから」

「ダメだ!僕は今は打撃で頑張りたいんだ」

          ~∴~

「イチロー選手をごらん。彼は夏から調子を上げて来るタイプなのに、今年は悪いんだ・・・僕はね、彼だけには世界が抜けない記録を作らせてやりたいんだ」

<エッ いつの間にコーチに?>

「彼はね、色んなことを犠牲にして頑張っているんだ。僕はね、色んなことを犠牲にしなかったからダメなんだ」

<エッ 私、結構犠牲になっているんですけど>

そこは口にせず、静かに聞いておりました。

月とスッポン・ちょうちんに釣鐘・鯨と鰯。ほかにまだあったような気がしますが、同じものに向かう姿勢には共鳴するところがあるのでしょうね。

わたくしも昨夜、冒頭の投稿にまたもや失敗して、ヤケになっていましたが、もう一度チャレンジしょうと思い直しました。

草野球選手の妻をもう長くやって来て、さほどのメリットも感じていませんでしたが、頑張る人の姿勢は、少なからずわたくしに影響を与えていたのかも知れません。

          ~∴~

よぉ~し! 亭主の夢に乗ってみようか。

私だってヒーローになって泣く夫を一度見てみたいじゃないですか。

それが辿り着いた女房のささやかな夢だったりして・・・ネェ。

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おせんという子

2010年08月20日 | 記事日記

 わたくしは持ち物に名前を付けて、いつもその子の名を呼び、大切にする癖があります。

家はメアリーさん。

車はジミィー。

パソコンはキャサリン。

そして洗濯機のおせんちゃん。

そのおせんちゃんが、昨日静かに寿命を全うしました。

メロディーの付いているこの子は、洗濯が出来ると「デキマシタァ~♪デキマシタァ~♪」と教えてくれるのです。

可愛い子でした。

洗濯物が異常に多い我が家で、一番の働き者でした。

もうずっと前から調子が悪かったのですが、わたくしが毎朝抱きしめて「おせんちゃん 今日だけでいいから頑張ってね」と言うと頑張ってくれるのです。

そして相変わらず「デキマシタァ~♪デキマシタァ~♪」と言ってくれました。

ガタゴトと大声でお別れを言うのかと思っていましたが、静かに動かなくなりました。

短いのか長いのか分かりませんが、9年わたくしの傍にいてくれました。

                 

たくさんの洗濯物を本当にありがとう。

働いて働いて とことん働いてくれてありがとう。

あなたの声を私は一生忘れない。

デキマシタァ~♪デキマシタァ~♪

あの優しい声を私は絶対忘れない。

 

そして入れ替わるように、わたくしに思い掛けないお友達が出来ました。

悲しむ私を見て、おせんちゃんが夫を動かしてくれたのでしょうか?

それとも?

わたくしに物をくれるなんて考えられない夫から、もうすぐお誕生日だからと言ってこんなプレゼントがありました。

              

青いラジカセです。

今のラジカセ「ピンクちゃん」は、カセが壊れてラジだけになっていました。

それでもずっとお友達でした。

大好きな歌が聴けないでいたことを、夫は気にしていてくれたのでしょうか。

白い球とすりこ木よりも大きいこん棒を、振り回して遊んで半世紀以上、こんな暑い日も「ヤメテェ~」とすがるわたくしを振り払い、仲間の待つ とある球場へ出向いた夫は、一回裏でニトロを舐めるはめになったようです。

ベンチで寝転びながら、私にラジカセを買ってやろうと思ったのでしょう。

このまま死んだら心残りと思ったのでしょうか。

飲み放題付き 痛快人生の夫も、実はいっぱいいっぱいなのでしょうね。

わたくくしはこの新しいお友達に「ニトロ」と言う名前を付けました。

あなた。もう歳なんですから・・・

あなたのユニホームを洗い続けたおせんちゃんも心配して旅立ったのよ。

ダンナサァ~ン♪ダンナサァ~ン♪って。

わたし聞いたわ!

 

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エレジー

2010年08月18日 | 記事日記

 「暑い暑いと言っても後ひと月だ。気合いを入れていこうぜ」的なこと言われて、

「時々いい発言をするのよね」と真に受けて庭を掃きましたら、のびてしまいました。

今日は強烈ではありませんか?

目を回す寸前にこんなものを見つけました。

              

赤トンボですよね。(?)

すごくスリムでオシャレさんです。

<私もこんな細身のパンツ欲しいなぁ>

<秋を知らせに来てくれたの?>

<秋が来たらあなたのようにオシャレして、夫の目を回してみせるわ>

 

裏庭ではこんなものを見つけました。

              

緑の色をしていたのに綺麗な赤に変身しています。

<赤を使うと元気になるわ>

<差し色に少し赤を使うとオシャレよね>

ほうかむりで、ヨタヨタで、ほうきにちり取りのわたくしもまだまだ捨てたものじゃないです。

この場に及んで、美への憧れを捨てていない。

<女は気合よ>

トンボとピーマンに敬礼をして、最後までやり通しました。

 

暑いより 赤いと思う 今日の塵

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夏の向こうに

2010年08月12日 | 旅 紀行

 お盆のしつらえも終わり、お寺さんのお参りも終え、明日墓参をして、ご先祖をお迎えするまでになりました。

この暫くの安らぎの間に、わたくしは息子の可愛い連れ合い Yちゃんに向け、小さな記事を書くことに致しました。

 2010.8.8(日)

わたくし達は以下のメンバーと共に、お気に入りのお宿「あかね荘」さんを目指し、今日も舞鶴自動車道を、国道9号線に乗り換え北上しました。

妹と姪が同伴です。

ながらく皆とも利用していた山荘が、昨年の県・北西部の集中豪雨で再建不能との知らせを受け、大変悲しく、残念に思っていたところ、当お宿とご縁があり、これからもお付き合いさせて頂くことになった山陰但馬 浜坂温泉郷のお宿です。

到着した兵庫県但馬海岸 浜坂の海は想像以上に青く、美しいものでした。

         

昨年わたくし達家族会に初入会した、姪の一粒種 AOちゃん も一緒です。

わたくしの出で立ちが怖いのか、初めての海が恐いのか泣きっ放しです。

             

        <ここまで顔を隠すと修正のしようがありません。わたくしがバラです(笑)>

定番ですが、スイカ割り・花火などをして夏を楽しみました。

             

             

いよいよもうひとつの楽しみ、夕餉がやって来ました。

今日の「あかね荘」さんの心づくしはどんなものでしょうか。

       

         

         

          今日のお魚はイサキです        瞬間冷凍のお陰で夏とはいえ美味しい!

この他、旬の岩ガキを使った活づくり、てんぷらなどが出ました。

途中で撮影を忘れましたが。王冠が8ヶ並びました。

王冠もさることながら、今夜の宴の主人公はなんといってもAOちゃんです。

今月一歳を迎える彼のためにわたくし達はアカペラの童謡を歌い続けました。

この中に教師が二人います。わたくしとて来世は歌手を夢見る歌い手です。

歌声は美しく、(スミマセン) AOちゃんは目を輝かせ、ハーレム状態の夫は眠ってしまいました。

一心に子育てする姪の姿は歌声以上に美しく、AOちゃんはなんと幸せな子だろうと思いました。

             

最近、大阪で、「子育てが嫌になった」とネグレクトに走った親がいます。

三歳の姉と丁度AOちゃんくらいの弟が置き去りにされたのです。

餓死ほどむごい亡くなりか方はないと言われます。

母にすがって、子守唄を聞きたい幼子を・・・

わたくしは切なくて、皆も切なくて、心では泣いていたと思います。

 

Yちゃん。

暑い夏を頑張ってくれてありがとう。

夏の向こうの、枯れ葉舞い散る晩秋の頃、わたくし達に命をつないでくれるあなたを案じています。

ハハは素敵な歌を見つけました。

貴女にプレゼントします。

 

お盆はお正月とはまた違い、命であったり、つながりであったりを強く感じる季節です。

こんな季節の到来の中で、気持ちはもう夏の向こうにたどり着いています。

今から始まる貴女の大変さを十分知っているのにごめんなさいね。

今回帰れない貴女にどうしてもこの歌を伝えたくて・・・ 

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夏庭

2010年08月04日 | 記事日記

 ガッチャン!

鉢が割れました。とても大切にしていたお気に入りの鉢です。

わたくしが割ろうものなら“市中引き回しの上・晒し首の刑”のように言われますが、これは夫が割りました。

             

責められない理由もあるのです。

この暑い最中、懸案だった竹の剪定を二人で始めたのです。

園芸はわたくしの担当ですが、高い所はどうしても男手が必要です。

しかもかなり繊細な作業になりますので、一人では時間が掛かって大変です。

鉢を割られても、<ここに置いた私が悪うございました>とこちらが謝るはめになります。

まぁ男の人を使うのは大変です。

このようにして、竹の剪定は終わりました。

       

いつもながらやり過ぎた感がありますが、さっぱりしました。

植栽も施し夏庭の完成です。

       

強い日差しに耐える植物の逞しさにはいつも驚かされますが、わたくしは頑張り過ぎて、今日はチョット・・・

明日は元気になれますように。

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