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2015年8月24日、新潟県の泉田裕彦知事が原子力規制委員会の田中俊一委員長と面談し、全国知事会で決議された要請書を渡したことを巡回先のブログ記事から知りました。
その記事で、泉田さんは「全国知事会危機管理・防災特別委員会委員長」として田中委員長と面談したということでしたから、全国知事会と新潟県サイトを確認しました。
以下は私が確認したソースの時系列ですが、新潟県ホームページには、『本日、10時30分から11時まで泉田知事が、全国知事会危機管理・防災特別委員長として、原子力規制委員会の田中委員長と面談しました。』として当日2015年08月24日付けで面談議事録の速報版がアップロードされていたのには驚きました。

全国知事会危機管理防災対策特別委員会
平成27年07月09日 「危機管理・防災特別委員会」の開催について
平成27年07月28日、29日 「全国知事会議」の開催について
平成27年08月06日 「平成28年度国の施策並びに予算に関する提案・要望」(災害対策・国民保護関係)等の要請について
平成27年08月20日 「平成28年度国の施策並びに予算に関する提案・要望」(災害対策・国民保護関係)等の要請について
平成27年08月20日 「原子力発電所の安全対策及び防災対策に対する提言」の要請について
2015年08月24日 全国知事会危機管理・防災特別委員長として原子力規制委員会委員長に提言しました
新潟県防災ポータル-本日、泉田知事が全国知事会危機管理・防災特別委員長として、原子力規制委員会の田中委員長と面談しました
2015年08月24日 新潟県:本日、泉田知事が全国知事会危機管理・防災特別委員長として、原子力規制委員会の田中委員長と面談しました
 この面談議事録の中に以下のような部分があります・・・(下線は引用者です)

知事
   であればですね、指針の中に選択肢として事前配布というものを加えていただきたいと思います。

田中委員長
   それはもしそういうふうに強いご要望であれば、指針の改定何度かやっておりますので、いずれ改定の時期には直せばよいのですが、とりあえずは指針にないからといって、指針はそこまで縛っておりませんので、基本的な考え方を指針として示しているので、地域の実情によって、非常にいろいろあると思うんです。山間部とかそういうところもいっぱいありますので、そういうところについてはきちっと早くしておいた方がよいかもしれません。そこは我々全部各地の地域の状況分かりませんので、知事、首長には柔軟に取り組んでいただいた方がよいと思います。

知事
 この国の行政の仕組みはですね、国が定めた指針にないと予算が取れないっていう構造があるんです。配るにもタダで配れないわけですし、定期的に更新をしていかないといけない。3年に1回ずつ更新をしていかないとならないプログラムを書かないといけない。配るための労力のために予算を取らないといけない。指針に書いていないことを、県が独自にやるんであれば、自分で予算措置をしなさいというふうになってしまうんで、選択肢として書いていただかないとできないっていう行政の仕組みがあるとご理解いただきたいんです。

田中委員長
 知事は行政官だったからその辺、私よりもご存じで詳しいんでしょうけれども。私はヨウ素剤とか配布に伴う、いろんな経費については、今年も来年の要求もかなり多いと思いますし、柔軟に対応していただくよう私の方でもお願いします。お金の面でも不可能ということにはならないと思いますし、そういうつもりで私も取り組みたいのでよろしくお願いします。
  あとは地方自治体の声を聴けというのは、全くそのとおりだと思います。是非各地域からこういう方向がいいというのがあれば考えるので、具体的な提案をしていただければ、内閣府防災と私どもでできるだけの対応をしていきたいと思います。(以下略)

泉田知事が指摘された点を私は理解できます。中央官僚は全てわかっていて法には規定せず裁量の幅を大きく残し権力を維持する。
逆に言えば地方自治体では国から予算が降りるから「やりました」結果だけ残せば良いという施策になる、8月29日に販売される甲府プレミアム付商品券はその一例だと思っています。

それはともかく、全国知事会から原子力規制委員会への要請ですから、これは新潟県単独の要請では無い、全国版だと都道府県知事は理解しているでしょう。それぞれの地域行政も同じです。そこんとこは大切です。泉田vs田中のような扱いをする記事だけ読んでいると間違えます。

原発メーカー訴訟の第1回口頭弁論が2015年8月28日(金)です。これはメーカーの責任を問わない法制下(責任集中制度)で進められてきたことについても憲法違反を問うというものです。

私はリニア中央新幹線事業についても原発事業と同じ構造を観ながら資料整理を続けていくつもりです。「この決定に責任があったのだ」と後世に伝承できればと考えています。



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