事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

トランボPART3

2016-11-05 | 洋画

PART2はこちら

しかしそんな時代背景を描きながら、「トランボ」は決して告発や批判だけの映画にしていない。娯楽映画としてめちゃめちゃに面白いのだ。

だってこの映画の監督は、あの「オースティン・パワーズ」や「ミート・ザ・ペアレンツ」を監督し、あろうことか「ボラット」を製作したジェイ・ローチなのだ。批判覚悟で開き直っている。

まず、当時絶大な権力を持っていたコラムニスト(というかゴシップライター)ヘッダ・ホッパーヘレン・ミレンが憎々しげに演じていて、彼女がこの映画最大の悪役を引き受けている。実際に、ヘッダは赤狩りの推進役だったようだ。

彼女はトランボの追放に加担し、それどころか彼の復帰を執拗に妨害する。ここでもうひとつのグループが登場する。この映画が弾むのは彼らの登場による。面白い映画をつくるためなら、政治的なスタンスなど知ったことかという連中。

B級C級映画ばかりつくっていたキング・ブラザーズという会社を経営するフランク・キング(四文字言葉を連発するジョン・グッドマンがいつものようにいい感じ)は、「トランボたちを使うと俳優たちをボイコットさせるぞ」という脅しに、バットをふりまわして激昂し(て見せ)「役者なんぞ素人でいい!どうせうちの映画はゴミだ」と開き直るシーンには笑った。

そして、「栄光への脱出」の原作をもってオットー・プレミンジャーが現れる。この、ハリウッドのタブーを次々に破ってきた監督は、ゴリゴリのオーストリア訛りでトランボを挑発する。ほぼ同時にカーク・ダグラスも、自らが製作する「スパルタカス」の脚本を依頼。

ヘッダ・ホッパーはダグラスを詰問する。

「どうしてトランボを使うの?!」

「大きなお世話だ」

と一蹴。こちらも実際にこういう人だったようです(笑)。なにしろ勝負作の監督にスタンリー・キューブリックを抜擢した人なので狂いっぷりも板についている。以下次号

ジャンル:
ウェブログ
コメント   トラックバック (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« トランボPART2 | トップ | 「インフェルノ」 Inferno (2... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
DVD:トランボ ハリウッドに最も嫌われた男 Trumbo 実力で暗黒時代を乗り切る男。公開時ス...... (日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~)
反ソな機運が高まり、マッカーシズムが吹き荒れた時代のアメリカ。 大学教授や政治の専門家だけでなく、映画界にも大きな悪影響を及ぼした。 主人公の脚本家ダルトン・トラ......