事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

真田丸 第二十二回「裁定」

2016-06-05 | 大河ドラマ

第二十一回「戦端」はこちら

前回の視聴率は16.8%と下降。笑点の28.1%というとんでもない数字をはじめとした日テレ日曜夜の鉄壁バラエティ軍の、というよりいつもは無印のフジで中継されたバレーボール五輪予選に食われたかも。

さて今回は裁判劇。真田と北条の沼田城の帰属をめぐるあらそいを、徳川が証人となり、豊臣が裁定をくだす……「12人の優しい日本人」「ステキな金縛り」の作者が、「リーガルハイ」の主役を使っている大河なのだからさぞや丁々発止のやりとりがあるだろう。

ところが、話は微妙に違ってくる。いやもちろん戦国の裁判として

「否!」(異議あり!)

「休憩いたす」(休廷)

などの工夫は楽しい。徳川が発したふたつの起請文を比較するあたり、落語の「三枚起請」を想起させてうれしくもある。

でも、この沼田裁定なるものの目的が沼田城の帰趨でもなんでもなかったというオチは凄みがあった。軽んじているはずの秀次(新納慎也)に、秀吉が裁定を任せたのはそんな意味があったのか。

ここから先は東国の火薬庫、沼田と名胡桃をめぐる大名たちの真っ黒な暗闘。いやー久しぶりに黒い黒い。なにしろ全篇を通じて女優が長澤まさみしか出てこないというのだから徹底している。

その過程で、昌幸(草刈正雄)や出浦(寺島進)、矢沢頼綱(綾田俊樹)ら旧世代と、信繁(堺雅人)、信幸(大泉洋)、矢沢三十郎(迫田孝也)の乖離が如実に顕在化。それは北条氏政(嶋政伸)と氏直との乖離でもある。うまくできてるなあ。信幸が舅(藤岡弘、)に評価されるという副産物もあるのだけれど。伝書鳩の佐助(藤井隆)はごくろうさまでした。

来週はいよいよ北条攻め。派手な回になるんだろうけれど、わたしは今回がとても好き。なんせほら、わたしも黒い中年男なので早丸と本丸の二回も見ちゃいました。

視聴率はさすがに伸びないだろうなあ(笑)。よくて17%台かなやはり。

第二十三回「攻略」につづく

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「デッドプール」 DEADPOOL (... | トップ | コンドルは傑作だPART7 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

大河ドラマ」カテゴリの最新記事