事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

解説者を評定する ~ 西本幸雄

2008-03-09 | スポーツ

中畑清篇はこちら。Enatsu21

 2004年9月27日現在、日本プロ野球をめぐる状況はまことに混沌としている。楽天とライブドアの確執やパ・リーグのプレイオフに話題の中心はうつっているようだが、今回の騒動の、根本に立ちかえって考えてみることが必要かと。近鉄とオリックスの合併にからんで、巨人・西武・オリックスの3球団が企図したものは何なのか。ここを忘れると選手会は内紛報道などで足元をすくわれてしまうだろう。

 いずれにしろ、プロ野球界からファンを遠のかせた元凶が、渡辺恒雄を中心としたオーナーたちの「ギルド」にあったことは記憶しておこう。へたな戯画よりも露骨。「たかが選手が」老害とはまさにこれ。こんな状況を、阪急と近鉄の黄金時代を率いた西本はどんな思いで見ているのか……

 日本シリーズ出場7回。しかし一度も制覇することができなかった悲劇の闘将。というか短期決戦にこれほど弱い人も珍しい。年季の入った解説は味わい深く、隣のチンピラ解説者が「(巨人の篠塚は)打率はいいんですけどね、打点が少なくて」とぼやくと「でもねえ、監督としては、3割は確実に打ってくれるバッターがいてくれるっていうのは助かるものなんですよ」と例の関西弁で蹴散らしてくれた。まあ、誰に向かって何を解説しているのかという疑問はあれど(笑)。こういう述懐はわたし好み。この人でなければ吐けないセリフだし。一度「江夏の21球」に対する彼の反論を、文章の形で読んでみたいものだ。
80点

1018nishimoto江夏の21球
故山際淳司が活写した近鉄VS広島の79年日本シリーズ最終戦最終回の江夏豊の投球のこと。特に、一死満塁の時点で監督西本が出したサインはスクイズ、しかしこれを“投球モーションの最中に見破った江夏が反射的にウエストし、空振りさせた”攻防をさす。野村克也は「そんなことは絶対にできない」と断言。大毎時代に続き、またしても消極策を批判された西本はどう総括しているんだろう。

次回は掛布雅之篇。

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