事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「アタック・ザ・ブロック」Attack the Block(2011 英)

2017-08-17 | 洋画

 

ロンドン。あまり治安のよろしくない団地(BLOCK)周辺で花火があがる。今夜はガイ・フォークス・ナイト(17世紀の国会議事堂爆破未遂事件を記念する夜)なので打ち上げ花火や爆竹をその団地のガキどもが用意している(伏線)。

看護師サム(ジョディ・ウィッテカーがすばらしく魅力的)は二ヶ月前にこの団地に引っ越してきた。勤務を終えて帰宅する彼女の前に、悪ガキたちが立ちはだかり、金品を脅し取る。そこへ、空からある物体が落下し、地獄の夜が始まる。

悪ガキのトップを演じるのはスターウォーズのフィン役で一気にメジャーになったジョン・ボイエガ。エイリアンによって顔に傷がつけられたままラストまで突っ走る。ガキどもはほんとにむかつく連中なんだけれども、環境のせいでこの団地から抜け出せない彼らのいらだちは伝わる。

低予算のエイリアン侵略もので何がしんどいかというと、“特定のエリアでのバトルしか描けない”こと。その点、この映画では団地周辺にしかエイリアンが到来しない理屈が、苦しいけれどもちゃんと用意されています(笑)。だからテレビでも報じられていなくて、誰もエイリアンの襲来を信じてくれない。

まもなく公開される「ベイビー・ドライバー」が、はてしなく傑作の匂いがするので、監督のエドガー・ライト関連作品をチェックしようとディスカス。彼はこの映画の製作総指揮を担当。「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ」などのイギリスらしい苦みに「アントマン」のギャグを加えると「ベイビー・ドライバー」になるのかなと勝手に想像しています。

英国ではカルトあつかい。花火を使ってエイリアンを木っ端みじんにしたボイエガが、ユニオンジャックにつかまって助かるあたりの能天気さ(と、イギリスらしい格差社会への皮肉)でうけたんでしょう。これは拾いものでした。フードをかぶってチャリをあやつる悪ガキどもが、すっかり「E.T.」なのもご愛敬。ああベイビー・ドライバーが待ち遠しい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« うまい店ピンポイント 2017... | トップ | 「スパイダーマン:ホームカ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

洋画」カテゴリの最新記事