PART2「炎と憤怒」はこちら。
「ひょっとして、これから子どもたちが学ぶはずの道徳は、むしろ封建時代に近く、主君のためなら嘘もつけば腹も切って見せる、というようなものなのだろうか。主権者である国民の前にあきらかにしなければならないことを押し隠して、権力者にこびへつらい、平気で嘘をついて出世していく人たちを見せつけられると、平成の道徳規範はむしろ江戸時代に近いのかと、錯覚しそうになる。」
毎日新聞紙上で作家の中島京子が道徳の教科化を危惧して。オトナがこれから教える道徳を、どのクチが言っているんざんすか、と子どもは見抜くだろうと。
それにしても近年、釜の底が抜けたようにぬけぬけとした嘘がまかり通っている。怖いのは、受け取る側が「ああ、そう言っているけどこれは嘘なんだよね。オトナだからわかってますよ」と平然と受け流す世になってしまうことだ。え、もうなってる?
PART4「ベーコンエッグ」につづく。