2013年2月号「未明の決着」はこちら。
まず誤解のないように強調しておきますが、これは去年の三月の記事です。
県、異動内示書と辞令書を廃止 ペーパーレス化、業務量削減など目的に
2012年03月13日 山形新聞
2012年度に向けた今春の人事異動で、県は内示書と辞令書をともに廃止する方針を決めた。異動の内示と発令に伴う業務で大幅なペーパーレス化を図り、業務量削減と担当職員の時間外勤務を縮減するのが目的。県人事課が12日、年度末の庶務担当者会議で方針を伝えた。
同課によると、事務事業の見直しに伴う削減効果は
(1)内示書の用紙約4万枚
(2)内示書の外注による費用約70万円
(3)辞令書の用紙約2000枚
……で、一連の見直しで合わせて1000時間程度の時間外勤務縮減(時間外勤務手当は約200万円縮減)につながる見通し。
人事異動の内示で、県は従来、紙と電子データの内示書を作成し、各所属と報道機関に配布。紙の内示書は350部前後を製本し、各部長に1冊、各所属に1~2冊、各報道機関に1~2冊を配布していたが、19日に予定される今回の内示では、これを原則廃止し電子データのみとする。
職員は庁内イントラネットで内示状況を閲覧し、報道機関には内示データを納めたCD-Rを配布する予定。知事部局をはじめ、企業局、病院事業局、各委員会事務局などが一斉にペーパーレス化に踏み切るが、1人1台のパソコンがないことを理由に、教育委員会は従来通り紙の内示書を発行する。
……なんか、最後に情けないオチがついてるんですけど。
この場合のパソコンとは県の財務端末のこと。うちの学校の事務室にあります。でも1人1端末どころか、この学区では5校に1端末という体たらくですから……
しかし電子データ化自体はまことにけっこうなことだと思います。定型文書の代表格である辞令書は、県職員であるかぎり
「採用」
「転任転補」
「昇任」
「退職」
などの際に例外なく発行されてきました(受け取りたくない種類の辞令→処分ももちろん存在し、そちらも履歴書に記載されます)。
受け取った辞令書をきちんとファイルしている人もいると思いますが(年金がらみで有効なときもある、と一応言われています……)わたしにとっては、辞令写簿に本物を綴るぐらい無用の長物(すいません学校事務職員的マニアックなネタで)。
電子化が一般化すれば、県教委としても権威主義的に
「辞令の写しを出しなさい」
とか言わなくなるのかな、という気もします。なにしろ、端末が1人1台ないというだけで存在する恥ずかしい代物になったわけですから。甘いか。
実は紙の辞令書は、非正規職員の場合に届くのが遅く、社会保険などの関係で彼らこそ必要とされているにもかかわらず、不便をかけている状況にあります。勤務条件を提示するべき辞令書が、勤務前に渡されないのは明らかに労基法違反。ペーパーレスでもなんでもいいから、もっと早い提示にもっていくようにしていかないと。
画像は「テッド」(2012)
生徒指導主事が大喜びしていたスケベで下品でシャレがきつすぎるコメディ。事務主査も大好きです。100周年を迎えたユニバーサルなのに、公開する大作が大コケつづき。老舗製作会社を救ったのがこんなぬいぐるみだったのも皮肉が効いています。のび太が30才になったら、静香ちゃんとドラえもんの間でこのように揺れ動くんだろうか。
2013年4月号~「受領印。」につづく。