はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

藤子コーナーようやく公開

2005-10-05 23:29:37 | サイト更新情報
 本日、「はなバルーン倶楽部」内に、前々から予告していた藤子作品のコーナー「きまぐれ藤子データベース」を、ようやく公開することが出来た。「はなバルーン倶楽部」には、更新情報のコーナーがないので、ここで告知しているという訳だ。

 今回は、「新オバケのQ太郎」と「仮面太郎」の作品リストを公開したのだが、両方とも、初めに考えていたよりも、公開までにかなり時間がかかってしまった。
 「新オバQ」に関しては、「小学四年生」~「六年生」までの掲載分は、2年前の夏に上野の国際子ども図書館で調査したのだが、その後なかなか同図書館を訪れる機会が無く、残りの「一年生」~「三年生」掲載分は、今年の夏になってようやく確認することが出来た。各誌約2年間の連載とは言っても、一号ずつチェックしているとかなりの時間がかかり、一日で全て確認するのは不可能だったのだ。
 それでも、「新オバQ」は、初出誌の閲覧は比較的容易なので、まだいい。問題は「仮面太郎」で、掲載誌の「少年画報」は、国会図書館には昭和30年代のものが2,3冊あるのみ。全く話にならない。大阪の国際児童文学館は、まだましなのだが、それでも「仮面太郎」掲載分は7冊しか所蔵されていない。ネットの検索で調べた限りでは、多摩図書館にもないようだ。こうなると、自力で初出誌を入手して確認するしかないのだが、この時期の「少年画報」は古書店になかなか出ない上に、結構高い値段が付いているので、そう簡単にはいかない。
 しかし、「仮面太郎」に関しては、不完全なままリストを放っておく気はないし、存在するはずの未収録作品も読みたいので、今後も全国各地の図書館や古書店を調べたい。長い道のりになりそうだ。

 さて、「きまぐれ藤子データベース」だが、当面は気の向くままに、特に好きな藤子作品のデータを調べて作品リストを載せていきたい。基本的に、ネット上でデータ未公開の作品を取り上げるつもりなので、どちらかというとマイナー作品中心になると思う。「ドラちゃんのおへや」以上に、私の趣味丸出しのコーナーになることは、間違いないだろう。

10月第一週のアニメ新番組

2005-10-02 23:33:58 | マンガ・アニメ
 いよいよ10月。関東では既に昨日・今日でいくつかのアニメ新番組が始まっているが、東海地方は数日~半月ほどの遅れがある番組が多いので、本格的な新番組ラッシュは、明日からとなる。録画忘れの無いように、チェック予定の番組を書き出してみる。要するに、単なる個人的なメモだ。



 「アニマル横町」10/4(火)18:30~(テレビ愛知)
 「地獄少女」10/4(火)24:00~(キッズステーション)
 「魔法少女リリカルなのはA's」10/4(火)24:30~(三重テレビ)
 「格闘美神 武龍」10/5(水)25:58~(テレビ愛知)
 「Angel Heart」10/5(水)27:29~(中京テレビ)
 「はっぴぃセブン~ざ・テレビまんが~」10/6(木)26:08~(テレビ愛知)
 「ARIA The ANIMATION」10/6(木)26:38~(テレビ愛知)
 「BLOOD+」10/8(土)18:00~(CBC)


 とりあえず、明日からの一週間では、こんなところか。この中では、まともに内容が楽しみなのは「ARIA」「アニマル横町」「地獄少女」あたり。
 他の作品の個人的見どころは様々だが、「リリカルなのはA's」は、前作に続いて三重テレビが第1話で放送事故をやらかしてくれないか「だけ」が楽しみ。まあ、少し前に「おくさまは女子高生」で放送事故を起こしたばかりなので、あまり期待は出来ないが。
 「Angel Heart」は、5日放送分は前夜祭特番。実質的には一週遅れで12日スタートとなる。「Angel Heart」自体にさほど関心はないが、「CITY HUNTER」は週刊少年ジャンプ連載時にリアルタイムで全話読んでいるし、アニメもそれなりに観ているので、キャストが同じとあっては観ない訳にはいかない。
 「BLOOD+」は、「マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア」星羅役の喜多村英梨が主役なので。「格闘美神 武龍」は、当初観る気はなかったのだが、かなりダメな出来だという評判を聞いて、かえって観てみたくなった。「はっぴぃセブン」は、特に注目点はないが、一応第1話はチェック。


 さて、前述のように、東海地方では、主に深夜枠で関東よりも遅れて放送されている。そのせいもあってか、個人的に注目している作品は、10月第2週以降に多い。タイトルを挙げると、「舞-乙HiME」「灼眼のシャナ」「ノエイン もうひとりの君へ」「IGPX -Immortal Grand Prix-」「銀盤カレイドスコープ」「蟲師」「ローゼンメイデン トロイメント」など。最後の「ローゼンメイデン トロイメント」が11月4日開始なので、全部出揃うまで一ヶ月以上かかる事になるが、集中して同時期に始まるよりは、一つ一つ吟味する余裕が出来るので、少し助かる。そのかわり、ネットでのネタばれ回避には注意しなくてはならないが。
 逆に、東海地方最速という番組は、今期は1本もない。真っ先に観られるというのも結構気分がいいので、1本くらいは来て欲しかったところだ。
 いずれにせよ、明日からしばらくは、忙しくなる。

ぴかコミ新刊と「サル」第5巻発売

2005-10-02 13:01:34 | 藤子不二雄
 都合により記事が遅くなってしまったが、9月30日の藤子新刊は、きちんと発売日に購入した。以下、単行本や収録作品の雑感。


・「カラー版 ドラえもん」(ぴっかぴかコミックススペシャル)

 ぴかコミの「ドラえもん」としては、初めてのオールカラー。てんコミ未収録のカラー作品ばかりで構成されているので、「ドラえもん カラー作品集」の別巻的存在と言える。これまでにもドラ以外でオールカラー本を出しているにもかかわらず、今回は通常のぴかコミではなく、「ぴっかぴかコミックススペシャル」として出版しているのは、特別な本だと言う位置づけを明確にしたいからなのだろうか。そう言えば、ぴかコミに帯が付いたのも、今回が初めてだ。

 収録作品は、主に1970年発表の話が多いので、初期ならではの味わいのある絵で、幼年向けの優しい語り口を味わうことが出来る。個人的には、図書館でコピー済みの作品ばかりだが、ケチって白黒でコピーしていたので、初出通りのカラーで、しかもきれいな印刷で読める点は、実にありがたい。
 作品内容も、「なんでもロープ」→「細く長い友だち」、「ケーキを育てよう」→「フエールうえ木ばち」、「ひみつ道具で魚つり」→「さかなつり」、「絵の中で海水よく」→「ハイレールペーパー」など、後の作品の原型と思われる話が見つかって、興味深い。また、純粋に子供の遊びをそのまま題材にしている話が多く、読んでいると懐かしい気分に浸ることが出来る。これは、幼年向け作品ならではの魅力だろう。
 今回の「カラー版」発刊で、単行本で読める「ドラえもん」の世界に広がりが出来た事は、非常に大きな意義があると思う。巻数表示がないので、ひとまず全1巻の予定なのだろうが、可能ならば二冊目を出して欲しいところだ。

 なお、表紙イラストは「やきゅうそうどう」(「小学二年生」1970年2月号掲載)、表紙裏の登場人物紹介イラストは「オーケーマイク」(同、1970年3月号掲載)の扉ページ絵が使われている。単行本化されていないカラー絵が使われた点は嬉しいが、このような使われ方をされた以上、これらの作品が単行本化されない可能性も高いので、その点は残念だ。



・「ビリ犬」第2巻(ぴっかぴかコミックス)

 1巻に続いて、「ぼくら」版と「コロコロコミック」版を取り混ぜた収録内容。
 FFランド版の「ビリ犬」が出た時にも思ったが、「ぼくら」版とコロコロ版が同じ本に載っていると、その違いがより際だつような気がする。コロコロ版は、「ぼくら」版の独特のナンセンスさが失われており、A先生としても、昔のノリを取り戻せなかった事が感じられて、少々寂しい。
 「ビリ犬なんでも商会」の連載自体も、きちんとした最終回が無く、突然掲載された編集部による「おしらせ」の文章だけで唐突に終わってしまっている事実からも、コロコロ版執筆当時、既にA先生からは「ビリ犬」執筆への意欲が失われていたのではないだろうか。まあ、これは連載終了の経緯が分かっている今だからこそ、言えることなのだが。
 しかし、コロコロ版はともかくとして、「ぼくら」版は非常に面白いだけに、このオリジナル版の連載が一年たらずで終わってしまい、たった10話しか描かれていないことは、勿体なく思う。だからこそ、せめてぴかコミでは未収録の2話及び、「ぼくら」と平行して連載されていた「たの幼」版を収録してほしいのだが、はたして3巻は発売されるのだろうか。



・「サル」第5巻(ビッグコミックス)

 4巻は、入手までに数日かかってしまったが、今回は発売日に手に入れることが出来た。私の買った本屋では、一冊しか入っていなかったのが気になるが。

 ついに、単行本でも「サル」完結。6年間もの連載で、単行本がたった5巻。これは、途中から年5回刊の増刊号に連載が移ったせいだが、この「年5回」と言うスローペースは、本作を描く舞台には向いていなかったのではないだろうか。週刊連載だった「プロゴルファー猿」とは異なり、ほとんどの試合が2~3ラウンド程度で終わってしまうので、改めて単行本で読み返しても、どうも物足りなさを感じてしまう。もっと大きな舞台で、18ホール全力を尽くしたサルの死闘を読みたかった。
 また、連載開始時の広告のアオリで、「待ってろよ、タイガー!」などと書かれてので、途中でサルが表の世界に出て活躍する展開を期待していたのだが、最後まで「影のプロ」で終わってしまったのは、残念だった。一応、最終回に「光のあたる王道」への布石はあったが、とってつけたような感は否めない。

 そう言えば、本作は、最近よくある「続編物」の中では、旧作のキャラクターの再登場が極端に少ない。はっきり現在の姿が描かれたのは、サルと中丸の二人だけだ。この点に関しては、他のキャラの成長した姿を見てみたかった気もするし、その一方、変わってしまった姿を見たくない(特に、紅蜂。ミスターXの外見は変化無しだろうか)と言う気持ちもあり、少々複雑だ。ただ、少なくとも中丸に関しては、コーチという立場で立派なプロフェッショナルとして描かれており、イメージが崩れることはなかったので、登場してよかったと思う。あとは、せめてプロになった大丸の姿は見てみたかった。

 語り始めるときりがないのだが、「サル」は、A先生らしい先の読めない作品だった。何しろ、相手ゴルファーに落雷したために試合が終わってしまうくらいだ。一つの戦いが終わると、ガラッと展開が変わるので、連載を追っかけるのは楽しかった。これで、サルの新たな戦いを見ることが出来ないかと思うと、やはり寂しい。

 なお、この第5巻には、A先生のあとがきも収録されている。その中に、「「週刊少年サンデー」の連載を、サルがアメリカに出発するところで終わらせた」と言う内容の記述があったが、これはコロコロコミックの「新プロゴルファー猿」の最終回あたりと混同されているのだろうか。
 いずれにしても、本編中で猿がアメリカに旅立った描写はないのだが、「新プロゴルファー猿」終了後に描かれた読み切り「プロゴルファー猿FOREVER」(単行本未収録)では、成長した猿がハワイにいるので、A先生として本来描きたかった「プロゴルファー猿」のラストは、コロコロ版とは違い、猿のアメリカ行きだったのだろう。正直言って、コロコロ連載末期の妖怪ゴルファーやゴルフ新撰組は、あまりに対象年齢が下がっていてスケールの小さい戦いだったので、A先生としても、無かった事にしたいのかもしれない。

 さて、A先生の次なる作品はなんだろう。執筆意欲は未だ衰えていないようなので、いつになるかはわからないが、新作を楽しみにしている。