どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、41回目鑑賞

2017年08月15日 23時25分00秒 | アニメ
終戦の日、前回に引き続き川越スカラ座へ。

夏真っ盛り、太陽ギラギラのイメージの日なんですが、今年は信じられないほど...まるで梅雨みたいなジトジト雨状態です(^_^;

そんな中、川越スカラ座さんに14時40分ころに到着。


まだ開映まで1時間近くあるし、チケットも購入済みじゃし、余裕じゃろ...って思ったら、完全に甘かった!

すでに大半の人は入館していて、通路側と前半分はほぼ埋まっていました...さすが猛者揃い!(^_^;

二列目テーブル席や、最後方のシートには関係者席が...。

NHKの取材も入っていて、場内はいつもとは違う何か高揚した雰囲気も。


お祭り感のある中、空いている席はないかね...ありゃ〜今日は後ろの方の席かねぇ...(´д`)と半ば諦めていたら...奇跡的に最前列カミ手の端から二つ目の席が空いてまして(*^o^*)

こんな視野で鑑賞できました(^_^)

そしてスクリーンの下中央には秋田・御成座さんの手描き看板がド〜ンと置かれて見守っておりました!

4月の鑑賞で行ったおりに、ロビーに展示されていて感激しましたが、ここでまた再会できるとは...(ノД`)

今日のロビーも「この世界の片隅に」関連で彩られていて...。


あっ!右上にある、どこの映画館行ってもある、このタッチのイラスト!

それを描いた方は、展示された絵のすぐ横に立っていらっしゃいました(^_^;

そして菜の花さんという、いつもTwitterで活発に行動し、書き込みをしていらっしゃる方も!

お二方にご挨拶、しばしお話もできて、なんか嬉しかったなぁ(*^o^*)

イラストのコピーや配布物など、いろいろと頂きました(^_^)

ジワ〜ンとした気持ちに包まれて、15時半過ぎに上映回しです。

スクリーンは左斜め上にあって、ちょっと首が疲れましたけど(^_^;、スピーカーが間近だったためか、とてもエッジの効いた強い音質でとても良い心地でした(^_^)

雨漏りしているとかで...

上映中も終始ポツン...ポツンと雨だれの落ちる音が絶えませんでしたが、何かそれも良い味だしてました。

雨漏りする映画館なんて初めてじゃ!スカラ座さん最高デス(*^o^*)

今日の観客はほぼ全員が複数回観ている猛者揃いと見受けられ、笑いは聞こえませんでしたが、後半は感極まっての涙や鼻のすする音がアチコチから...。

やはり8月15日だからというのもあって、終戦の日のあたりはググ〜ッと胸に迫るものがあり...晩食のシーンで、すずさんと径子さんだけが御飯を食べずにうつむいているところとか...もう堪りませんでしたね(;_;)

みぎてさんがバイバイし、拍手喝采で上映終了!

同時にスクリーン下のエリアに椅子とテーブルがセッティングされ、まもなく監督・片渕須直さんの登場!

30分ほどかけて、トークと嬉しいQ&Aタイムとなりました(*^o^*)

挨拶とお礼の後、
「8月6日は広島で過ごさなければいけないだろうなと思ってて、15日は東京近辺の映画館で過ごさせていただければなと思っていたら、川越だったかっていう」
そのチョイ外した感じもイイっすね(*^o^*)

「イギリスとかでも映画観て、すずさんに入れ込んで、ずっと観ている内にあの世界に馴染んでしまったという...一緒じゃないかっていう(笑)」
国境や民族性を超えて、共感できる普遍性ある作品は小津安二郎や黒澤明と同様で、歴史に残る名作となりますね(^_^)

続けて、千福さんのTシャツや、スカラ座さんも掲載されたファンブックの紹介に続いて、会場に来ていた御成座の手描き看板を描かれた中谷さんを紹介!

「御成座カラノ、川越スカラ座・ギブミーキャラメル作戦」のエピソード...90名ほど達成し、本日の会場にもいらっしゃってました...あぁなんと凄い...ファンとしちゃ最高の憧れじゃ...(´д`)

もしかしたら...という嬉しい「Q&A」の時間を用意してくれてました!

前回の舞台挨拶で、有りそうで無かった質疑応答、仕込んでいた質問をイの一番で挙手しましたよ!

「原作ですずさんが(草津の)おばあちゃんの家に行き帰りの途中で、行き交う人々に奇異な視線を向けられていますが、どう解釈しますか?また、映画では割愛されていたのは何故でしょう?」というものです。以前、このブログでも疑問として書いたものなんですが、ようやっと質問できた(^_^)

片渕さんの回答はこんな感じ...。
「江波あたりは直接の被害をうけていないものの、川下のため多くの遺体が流れてきた。故郷ではあるが自分も周囲の人も...変わり具合、気持ちが定まらなくて、穏やかでいられない...すずさんは自分の居場所を呉と決めていて、生まれ故郷であっても、そこは既に自分がいられない場所になっている...そう思うすずさんの気持ちが、そう見られているんじゃないかなと」
なるほど...すずさんの気持ちが人々の「視線」として鏡映しになっているということか...。

こうの史代さんの文学的な表現ということなんでしょうかね。

そして、もう一つの質問について...。
「そこに(真木)プロデューサーがいるんで、聞いて下さい」
なんと!私の席のすぐ横に立っていらっしゃってた!ビックリした(*^o^*)

真木さん「コンテにあれば...ね...一年以内にやりたいな..とね」
片渕さん「あ〜凄いこと言ってる!」
私「期待しておりますので!」
真木さん「はい、ありがとうございます」

思わず凄い話しを引き出せてしもうた!拡張版実現のためにバンバン押しておきませう\(^o^)/

後の方の質問は、タマムシの樹液を修正した件、周作さんと喧嘩した帰り道にすずさんが別の方向に行こうとしている件(離れて歩きたかったから...まぁそうですよね(^_^;)、憲兵のいた時間は長かったようだが家宅捜査とかしたのか(周作さんが海軍系なので、陸軍としての嫌がらせでしょと)、初夜にすずさんは手ぬぐいを肩にかけているのに消えてしまう件(パッとやったんです(^_^;)、みぎてのうた作詞の件(みぎての声が必要と思い、コトリンゴに決めていた)、Twitterの細かすぎるこの世界の片隅にの好きなところについて(答えに悩みつつ、いろいろ調べすぎてキリないなと...タンスの金具とヒモのタイミングにミスがあって修正したそうです。小ネタとしてあの地方の家屋には雨戸がないとの話しも)...とバンバン質問の手が上がってました...さすが猛者揃い(^_^;

いかなる質問にも真摯に答える姿勢が素晴らしいと感じます、ますますファンになってしまう(*^m^*)

最後に司会のスカラ座さんから「NHKの取材もあり、終戦の日の上映について、そしてその想いなどをお聞かせ下さい」と。

「ここ何ヶ月かTwitterで、すずさんの周りで何が起きていたかをつぶやいていたのですが、映画で描かれているよりもずっと空襲もあったし、警報が繰り返し鳴って、張り詰めていたものが8月15日で終わるんだな、こういうことの末に来た15日なんだなと...灯火管制も解除にはなってないけど、引っぺがすように覆いを取っちゃった...本当にそういうことがあったことを港の軍艦に乗っていた人も見ている。すずさんは途中で髪を切るが、シャンプーが無いから...昭和25年まで使えなかった...すずさん達はその日の以前も以後も乗り越えなければなならいいろんなことがあった。8月15日は真ん中にある大きな大きな日だったと思うワケなんですね」

今回も短い時間ながらも、何倍にも感じる濃い凝縮のあるお話が聞けました(^_^)

あぁ...毎回思いますが、本当に参加してよかったです!

ちなみにザムザ阿佐ヶ谷でお聞きした「付け木」にも触れたところ、あの時点では実践してなかったけど、その後入手しましたとのことでした。テアトル新宿にあるかもってことで、展示されるんでしょうかね(^_^)

ということで、トークもお開き!即座にサイン会へ。

今回はもう200万人達成ポスカで決まりです!!

映画館を出ると、まだ雨は続いていましたが、足取りも軽く帰路につきました(^_^)