どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

金田伊功さんの存在感

2023年07月21日 19時17分00秒 | アニメ
あれからもう14年にもなるのかと...。

享年57歳...自分はもうとっくに越えてしまい、あらためて若すぎる死に愕然とするばかりで。

参加権が無いにもかぎらず、手を合わせないではいられなくて、お別れの会々場にも行ったな。

その作画手腕とセンスは宮﨑駿さんにも愛され、「原画頭」として貢献された。

自分の中では79年の「銀河鉄道999」でのクライマックス、惑星崩壊シーン。

これを越えるカタルシスは今に至るも目にした憶えは無い。

先日鑑賞した「君たちはどう生きるか」において、宮﨑さんの金田さんへの想いも仄かに感じられるものがあった。

自分にとっても...その存在感は10年経とうが20年経とうが薄れることはないだろう。

少々臭い言い方だが、青春の象徴とも言えるし、本当に感謝に堪えない。



うる星やつら

2022年10月25日 19時38分00秒 | アニメ
深夜アニメとして、41年(!)を経てリメイク。

リアルタイムで見ていた世代だが、あまり響いてくるものが無いなぁ〜という印象。

すごく丁寧に作っているし、あらゆる方位への配慮もなされている。

声優のセレクトも旧版に近いものがあり、よく考え抜かれているのがわかる。

これなら文句いう人も多くはないだろうなぁと感じる...けど、気を遣いされ過ぎちゃって全てが予定調和的で大人しく見えてしまう(´д`)

あたる母の「産むんじゃなかった」も

好みは別れるところだが...やはり押井守のような毒が欲しくなるんだよな。

30代前半の次女の感想は「面白かった〜!」であった(^_^;

90年代生まれなので、全く触れてないのだが、そういう世代には新鮮ってことなのかねぇ...。



ククルス・ドアンの島、冒頭10分

2022年05月27日 20時35分00秒 | アニメ

公開された。

想像していたのと違った。最初からドアンザクが派手に撃退する様子を見せちゃうのか...。

個人的にはオリジナルのミステリアスな始まり方が好きなんだけどなぁ。

アムロ達も同じ目に遭うんだろうなってのが読めちゃう...まぁどんな作品になるのかは観ないと判らない。

 

 

 


ルパン三世、放映から50年!

2021年10月24日 18時05分00秒 | アニメ
1971(昭和46)年の今日だったのか...自分が9歳の時。


リアルタイムでなのか、再放送でなのか、記憶は曖昧になっているけど、小学生の自分にとってはあまりにアダルト且つアンニュイな作風でドキドキしっぱなし、たまたまTVの前で親と一緒な時に限って不二子のヌードシーンになったりして、もう居たたまれない思いをした記憶が先に立つという...(^_^;

あれから半世紀も経っちゃいましたか...。

それを記念しての「カリオストロの城」を上映したり、2週連続で日テレ・金曜ロードショーで「ルパンは燃えているか....?!」や照樹務演出2話がまとめて見ることができて、嬉しさを感慨深さに満たされ...。

そして極めつけは、この一冊!「ルパン三世 PART1 絵コンテ集 「TV 1st series」秘蔵資料コレクション

旧ルパン全23話の中からパイロットフィルムを含む6本の絵コンテを紹介、叶精二さんによる詳細な解説付きでジックリ味わうことができる素晴らしさ(*^o^*)

原版は青焼きによるもので、現在のコピー機に比して不鮮明、さらに経年でかなり劣化してしまってるみたいで、調整に苦心されたのが見て取れます。

正直絵コンテ4枚を1ページに納めているため、老眼が進んだ我が身には厳しいのですが、パージ数やコスト面で諸々断念...贅沢言えば切りが無いので、この構成も致し方ないというところ...。

叶精二さんの裏話はこちらにて...。


それでも貴重な資料に目を通すことができるのは至福の喜びというものです(*^o^*)

過去のルパン関連書籍に新たな一冊...大切に読みたい次第。



富野由悠季という人、そしてイデオンという特異点

2021年09月20日 18時15分00秒 | アニメ
スタジオジブリの機関誌「熱風」の特集インタビューが面白い。

幅も広く奥行きが深いため、私のような凡人には掴みきれない人物ですが、これほどまでに高畑勲さんに囚われ影響を強く受けていたとは。

「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」でコンテマンとして参加していたのは有名ですが、納品したコンテをそのまま使われることはなく、修正されたり削除されたり...怒りや諦念をこめて語ってますが、思えば師匠として勉強させてもらったのだなと感慨深く...。

「赤毛のアン」をもって、宮崎駿さんも富野さんも高畑さんから巣立ち、独自の世界を展開していったとも捉えられる。それはある意味で卒業だったのか。

ネット配信で久しぶりに「伝説巨神イデオン」全39話と映画版「THE IDEON 発動編」を一気観してしまった...。

「機動戦士ガンダム」の次作で、当時リアルタイムで観たけれど...あらためて想う...よくもまぁ40年も前にこんなトンデモな作品を生み出せたものだなと。まさに特異点だなと...。

そして...広げた凄まじく大きな風呂敷を逃げること無くキチンと畳む大人の技量...どこかに高畑さんの影を感じもした。

インタビューの中で特に印象的だったのは「赤毛のアン」でアンの声をあてた山田栄子さんを「イデオン」のバンダ・ロッタに起用した件。
キャスティングが失敗だった。僕はアンをそのまま持ち込もうと思ったんだよね。だけど「イデオン」の中のキャラクターとちょっと違うんだよね。発声してもらった瞬間「わーっ!」て。やっぱり呼んじゃいけなかったとわかった。<< 中略 >>まさに失敗した部分を埋め合わせようと思ったんだけれど、ミスキャストはミスキャストなんですよ。それが高畑監督の「アン」のときには図星だった。まわりがみんな大反対しているところに...。

当時観ていて、あぁアンの人を招き入れ、名作アニメのテイストを注入したんだなと思いましたけど、個人的に山田さんの起用は良かったと感じてますけどね(^_^)

それにしても...。

当時浴びせられたイデのエネルギーは、今もって廃れることなく語り継がれている...大したものだ。



いろんなタイプのガンダムオタク

2021年09月12日 18時07分00秒 | アニメ
紆余曲折を経て40年以上も続くシリーズなので...。

とても把握しきれない(^_^;

この動画で判断する限り、自分は「宇宙世紀厨」の「初代派」になるらしいです。

7年を経て製作された「機動戦士Zガンダム」ですら、あまりに作風が変わり受け入れられなかった...「初代」にはあった暖かさやしなやかさが失われ、ただただトゲトゲしくヒリヒリとした人間模様に嫌気がさしてしまって...。

監督の富野由悠季さん自身、続編否定であり、7年の間に作った「伝説巨神イデオン」を初めとする数多くのタイトルが不振で挫折感いっぱいの中、ビジネス的判断で無理矢理作らされてる感が伝わってきて、見るのも辛い...。

今回「閃光のハサウェイ」があまりにも良い出来具合で、遡るように「逆襲のシャア」や「機動戦士Zガンダム」劇場三部作も見返したけど...やっぱり、受け入れがたい作風だなぁ...としか言いようがなかったです...(´д`)

まぁ...それでも良い悪いは言いようがない。

これだけ長いシリーズだと、世代の幅も拡がってるし、その人がどの作品で「ガンダム」に出会ったかで大きく左右する。

他にも「ウルトラマン」や「仮面ライダー」など何十年も続くシリーズは存在しますが、みんな違って、みんな良いと寛容な気持ちでいるのが一番なんでしょうね(^_^;

動画をみて、いろんな想いが蘇った次第です。



エフェクト・アニメーションとして見る、宇宙戦艦ヤマト

2020年01月19日 20時05分00秒 | アニメ
アニメ・特撮研究家・氷川竜介さんによる「ロトさんの本Vol.42『宇宙戦艦ヤマト 1974全話解説 放送開始45周年記念』」を購入。

タイトル通り、1974(昭和49)年10月から半年に渉って放送されたTVアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の第一シリーズ・全26話を丹念に解説されています(^_^)

アニメや特撮に関しては、ほとんどの人がストーリーやドラマ、あるいは時代性やテーマなど、文芸批評のアプローチで語るのが常です。小説や漫画と同じ俎上に乗せることに、もちろん意味はあります。だとしても、ホントにそれだけでいいのか。何か重要なことが見逃されていないのか。エフェクト、特撮がまるで料理のトッピングのように扱われるのに、常々疑問を抱いています。自分にとっては「映像自体が感動の源泉」なのですから。

そう言われれば、映像表現の技術解説ってありそうで無かったなぁと。

本書はその批判にのっとり、氷川さんがこれまで見聞きし、調査・研究した結果をまとめ、各話においてどのような手法で映像表現されたのかを丁寧に教えてくれる一冊になっています。

あの場面、どうやって撮っているんだろう...それはデジタル技術に依らない、現場の職人芸の数々で、特撮と同じノウハウの塊なんですよね。

こういうのが読んでみたかったという本です(^_^)

この本と一緒に手持ちのBlu-ray BOX を並行して鑑賞してますが、オプティカル・プリンターまで使っているのは知りませんでしたし、物凄く手の込んだ透過光も時にはチカラ技で作られていることが判って...惹きつけられる映像ってこういうものなんだよなぁと...。

同作テクニカル・ディレクターの石黒昇さんも「いい映画には匂いがある」と語り、特に第1話には「匂い」があると...。

当時小学6年生だった自分も、そのなんだか判らないけど「匂い」を感じ、「これは単なるTVマンガじゃない、映画だ!」と感想し、部屋の照明を消して、映画館のスクリーン上映のようにして見ていたことを思い出しました(*^o^*)

あらためて「宇宙戦艦ヤマト」というのは超絶な作品だったんだなぁと噛みしめています。



機動戦士ガンダム、放映40年か...。

2019年08月24日 20時02分00秒 | アニメ
めでたいことではあるんですけどね...。

映画公開版をTVアニメサイズに編集してNHKで放映された「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」も終わってしまい、寂しくてしょうがない...ロス状態ですわ(´д`)

当初、ちょっと違和感もあった作画とCGも徐々に見慣れてきてたし、このまま本編リメイクも...って密かに期待していたんですが。

CONTINUE vol.59」での安彦良和さんのインタビューで語られていることが決定打だったみたいでね...。
こっちはやりたいという思いがあったんだけど、結局その後、サンライズから正式に話があって、制作部の「総意として」改めて「『THE ORIGIN』の映像化はしない」と伝えられた。これは完全な決定でもう覆られないです。「総意として」ではね。

サンライズ側との間でかなり擦った揉んだあったみたいですが、まぁ...どうしてなのかは容易に想像できますが(^_^;...コアの部分をいじってほしくなかったんでしょう。

「宇宙戦艦ヤマト」の大胆なリメイク「2199」も、西崎義展さんが鬼籍に入ったことで実現できたように、ガンダムもまだまだ時間がかかるのだろうと思います。

50周年かな...いや60周年?...せめて私自身が元気でいる内に実現してもらいたいもんだと切に願っております(^_^;



この世界の片隅に、69回目鑑賞+(1)

2019年08月18日 20時53分00秒 | アニメ
あれから早一年、池袋・新文芸坐での...もはやこの時期恒例として定着しつつある「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 118 『この世界の片隅に』三度目の夏」に行ってきました(*^o^*)

深夜にも関わらず相変わらずの高温状態の中、汗だくになって到着...ロビーに入るとすでに入場者でごった返しの状態...やはりオールナイトなので、男性8割以上、年齢層も4〜50代中心で、自分と同じ加齢臭に充ち満ちておりましたわい(^_^;

ショウケースや壁には「この世界の片隅に」にちなむ様々な展示で、気分を盛り上げてくれます(*^m^*)


22時45分、予定通り開場!チケットぴあ整理番号12番だったため、狙い通りの座席を確保!

前から三列目、上手通路側...正直スクリーンはかなり近くて首も辛いんですが、冒頭トークを程よい距離感で見聞きできることを優先した次第。

そうそう今回のイベントでは「マイマイ新子と千年の魔法」8周年記念で配布されたアートカードを頂きました。新宿ピカデリーでのイベントで既に頂いたものですが、思わぬ2枚目ゲットで嬉しい限り(*^o^*)

23時ちょい過ぎ、新文芸坐の方の挨拶でイベント開始です。

「何度も上映しているのに、千日を越えているのに、未だにこれだけのお客様にお越しいただけるのは本当に素晴らしいことだと思います」

「『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開が12月20日と告知されましたが、あの日付はウソですね(笑)...ウソです!...いや今回は12月20日に公開していただけるでしょう。本当に楽しみです!」と場内の笑いを誘いつつ開幕です!

さてさて...今回はどんなお話しが聞けるのか...片渕須直さんも制作に関わった「リトル・ニモ」の裏話が楽しみです!

次回に続きます(^_^)



リトル・ニモ、Blu-ray版

2019年07月30日 23時00分00秒 | アニメ
想い出のアニメライブラリー 第104集」...

なんか憶えのあるシリーズ名だなと思ってましたが、「のらくろ」DVD-BOXと同じメーカーで、装丁も似ています(^_^)

「リトル・ニモ」ってちゃんと観てないので、このリリースも嬉しいですね!

なんと言っても、白眉なのは映像特典のパイロットフィルムです。

「近藤喜文・友永和秀」「出崎統」「月岡貞夫」の3バージョンあって、それぞれ特徴があって、それぞれ超絶なクオリティっぷり(*^o^*)

この3バージョンはそのまま作品の紆余曲折と産みの苦しみを物語っている...その顛末はアニメーター・大塚康生さんが一冊の本「リトル・ニモの野望」にまとめられ、私にとっては最早伝説です(^_^)

日米制作陣の考え方の違い...その齟齬はどこまで行っても埋められずで...とても不幸な作品で...。

いやしかし...まだ全編キチンと観てませんが、物凄いというか...全体的にはディズニーっぽいヌルヌルなフルアニメーションなんですが、そんな中にも日本のアニメーション技術が折り込まれていて独特...迫真タップリの作品なんです!

これが興行的に失敗し、なんだか日陰者扱いされているのが悲しく切ないです。

Blu-ray化したのは嬉しいですが、これを期に映画館でリバイバル上映して、日の目を見せてあげても言いんじゃないでしょうかねぇ...実にもったいない(´д`)

このBlu-ray版リリースが再評価のキッカケに繋がれば...と願っております。

そうそう、本作のパイロットフィルムは来月の新文芸坐で行われる片渕須直3作品オールナイト上映会でも特別上映されるんですよね(^_^)

映画館のスクリーンでちょっとだけでも鑑賞できる...今から楽しみなんでございます(*^m^*)