花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ダーウィンも夢中

2014年02月10日 | 研究
これはプリムラジュリアン。
3年前、チームの先輩方が人工交配して作ったハイブリッドです!
先日、チームの2年生が温室に集まり、花を少し裂いて構造を観察しました。
花の中央にあるのが雌しべ(花柱)です。
その周囲の花弁についているのが雄しべで黄色い葯が複数見えます。
ところがこの花は雌しべが雄しべより短く花の奥に位置しています。
逆に雌しべより雄しべが短いものもありました。
一般的な花はほぼ同じ高さなので容易に受粉(自家受粉)されますが、
このように雄しべと雌しべの高さが違うとなかなか受粉しません。
同じ花なのに、雌しべの高さが異なるタイプがあることを「異花柱性」といいます。
この不思議さを発見し、夢中になって研究したのが「種の起原」で有名なダーウィン。
いろいろな研究をした結果、異花柱性は
「異なるタイプの花の間の送粉を促進する」目的があるのではないかと発表しています。
つまり他の花の花粉(遺伝子)を利用するために
わざと自分自身では受粉しにくい構造にしているというのです。
雌雄異株、雌雄異熟、自家不和合性、そしてこの異花柱性。
いずれも多様性を維持する植物の知恵です。


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花の観察

2014年02月10日 | 研究
草花班に所属しているチームは真冬でも植物を育てることができます。
というか草花を育ててもらっています!
クリスマスローズ、プリムラなどいろいろな花が今満開です。
そこで今回は3年ぶりにプリムラの花の観察することにしました。
この観察には目的があります。
チームは今春、サクラソウの人工授粉を行うことになりました。
すでに環境省とも連絡がとれ計画を承認してもらっています。
人工授粉を行うにはサクラソウの花の特徴を知っておく必要があります。
この観察はそのために行うものです。
観察や人工授粉の方法を理解しやすいように
ピンセットや小筆、おもちゃのようなかわいいシャーレの準備も完了。
久しぶりの実習です。
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