処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

ストックホルムでワルツを

2014-12-20 15:45:20 | 映画

原    題   MONICA Z 

英  題 WALTZ FOF MONICA

制作国  スウェーデン

上映時間 111分

監    督  ペール・フリー

 

この人の人生が映画になるとは思いもしなかった。

  

  リリシズムに痺れてビル・エヴァンスを聴きまくっていた頃、彼と共演したスウェーデンの歌手が居ると知ったのだった。当時購読していた『スィング・ジャーナル』誌では”ゼター・セッテルンド”としていたと思う。スウェーデン語で歌ってるのが印象的だった。 

 主人公を演じたのは実在の歌手エッダ・マグナソン。アカデミー賞に当たるスウェーデンのゴールデン・ビートル賞で主演女優賞はじめ4部門を受賞。人口950万の人口の同国で50万が観たというから凄い。

  

 名プロデューサーのレナード・フェザーが彼女をニューヨークに引っ張り出したり、バックがトミフラのトリオだったり、クラブでエラ・フィッツジェラルドにこき下ろされたり、と嬉しいシーンが一杯。勿論本物ではない。そうそうビル・エヴァンスも出てくる。

         

 1960年代の北欧の車・ファッション・家具などが嬉しい。当時のボルボが走っている。丁度昨日から報道されているアメリカ・キューバの国交交渉開始のTVニュースでハバナ市内を行く60年代のアメ車と重なる。

     

 このタイトルは、映画会社の苦心のたまものかしら。”ワルツ”は『ワルツ・フォー・デビイ』のワルツ。いまでは押しも押されぬ名スタンダードになった。

 もとはエヴァンスの1956年の初リーダーアルバムの一曲として2歳の名のデビイを冠したもの。前奏はワルツ、インタイムで4拍子が特徴。

   

        CD「モニカ・ゼタールンド・ウィズ・ビル・エヴァンス」

 

スウェーデンでは『モニカのワルツ』としてエヴァンスをバックに収録された異色盤。

2008年ニッサン・ティアナのCMとして流された。