荒巻豊志の整理されないおもちゃ箱

日本一下手なドラマーです。仕事の話をすることはこのブログではめったにありません。

センター試験

2015-01-20 13:13:36 | 日記
大学進学率の推移を文部科学省のホームページから写メっておいた。

なんで、こんなグラフを載せたのかというと、俺の仕事について勘違いをしている人があまりにも多いからだ。

大学入試といえばセンター試験、という意識になぜなってしまうのだろうか?。それは、センター試験(その前身である共通一次試験を含めて)を受けた経験がある人がほとんどいないことに起因していると思われる。大学進学率のグラフからみればわかるが、昭和の時代まで4年生の大学進学率は20%に届かない。その中でセンター試験が課せられる国立大学受験者はその半分にも満たない。当たり前だが、大学は私立大学のほうが多いからだ。確かに現在は一部私立大学もセンター試験を使用できるようになっているが、多くの大人は自分が経験していないために、センター試験というものが大学入試ライフにおける一大イベントという認識になっているようだ。

今日、職場でセンター試験の世界史の問題を見せてくれと頼んで用意してもらった。かつて、東進ハイスクールのほうで、センター試験の講評をという依頼がされていたが、数年で依頼がこなくなってしまった。それは当たり前だ。俺の返答が「満点とれてあたりまえ。以上」としかコメントしないからだ。人間にはケアレスミス、ど忘れ、問題文の読み違い、様々なミスがつきまとう。ゆえに満点というのはなかなか難しいが、普通に勉強していれば平均点が9割くらいになってもおかしくない。ところが現実に平均点が7割に届くことはない。俺の周りの受験生だけみれば、平均点は9割を超える。世の中は広い。こんな試験でも30点くらいしかとれない人がいるということだ。

確かに大変なことかもしれない。パズドラをやっている人は赤おでん、スキルマ、むしりうすシステムetc.独自の多くの言葉は半ば常識になっているが、パズドラに興味がない人にとって、これらの用語は「知識」として努力して吸収しなければならない記号になってしまう。

今年のセンター試験世界史Bの問題文の中から。

ポツダム会談によって冷戦が終結した。

第一次世界大戦にアメリカ合衆国は真珠湾攻撃をきっかけに参戦した。


センター試験における選択肢にどれだけのくだらない文章があるかを超えて、この二つの文章をみたとき、我々が常識だと思って自然に覚えてしまっていることが子どもにとっては努力して身につけなければならない知識なのだということを痛感させられる。世の中は広い。この文章を正しいと捉える受験者がゼロとは言い切れない。

センター試験とはこのレベルのことが問われるだけだ。俺にとっては一年間でなんの意味も持たない二日でしかない。もちろん、子どもたちの中に、このイベントを最大限重視していることが少なくないことは知っているが、俺にはどうでもいいことである。俺の仕事的にはここからの3週間が一番忙しくなるわけで、センター試験が終わったから暇になりますね、という物言いは二次試験を迎える子にとっても俺にとってもピントが外れまくりということになる。

そういえば、もうそろそろ、9.11を知らない子どもたちに直面する。
いずれ、3.11も知らない子どもたちもでてくる。こういった子たちに自分の言葉が通じるのだろうか?。でも、今までもベルリンの壁が崩れたことをリアルタイムで知らない子たちを相手にできていたわけで、なんとかなると楽観的に構えるしかない。






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