TKB48の2011年の問題について。問題は過去の日記をみよ。
大学側から公表された解答は、以下のとおり。
前334年、アレクサンドロス大王はマケドニアとギリシアの連合軍を率いて、アケメネス朝ペルシアを打倒すべく東方遠征を開始した。ダーダネルス海峡を渡って小アジアに侵入したアレクサンドロス大王は、イッソスの戦いでダレイオス3世弾率いてペルシア軍を破った後、フェニキア人の諸都市を落としつつ、シリア、パレスティナを通ってエジプトに入り、アレクサンドリアを建設した。エジプトからアレクサンドロス大王はメロボタミアに進み、再びダレイオス3世を破り、スサをはじめとするペルシア帝国の都を次々と落としていった。その後、アレクサンドロス大王はバクトリアまで侵攻。さらに東進を続けて、ついにはインダス川流域にまで足を踏み入れたが、兵士が進軍を拒んだため帰途に就き、インダス川に沿って南下し、ペルシアの砂漠地帯を通って、前324年にスサに戻り、翌年バビロンで急死した。
まぁ、ひどい解答だこと。へそで茶が沸かせるとはこのことだ。
とはいえ、あらためて、解答を送ってくれた二人はこの解答をみて、問われていないことを書いてはいけないことだけは肝に銘じてほしい。
さて、なにがひどいかというと、自分で400字以内で書けといっておきながら、いざ書いてみると字数が全く届かないことに気づいたのか、ひたすらだらだらかいている。「アレクサンドロス大王」これだけで10字使うのだが、この解答例にはこの文字が4回も登場している。さぞかし苦しかったのだろう。
「打倒すべく」・・・なんじゃ、これ。カッコいいつもり?。
ダーダネルス海峡を渡って・・・字数を稼ぐためにカタカナ濫発。恥ずかしいよ。
「フェニキア人の諸都市を落としつつ、シリア、パレスティナを通って」・・・意味ないと思うんだけど。
「スサをはじめとするペルシア帝国の都を次々と落としていった」・・・だから、どうした?。
「その後」・・・なんだよ、これ。どうせ書くならダレイオス3世を追っていった話をすればいいじゃんか。
いたるところに無駄がある。それでいて「アルベラの戦い」のことは触れていない???。
だいたい、こんな問題は200字でことたりる。
作った出題者は、この解答を作りながら「悪いことをしたかなぁ」と反省しているだろうか?。
たぶん、してないね。こんなやつは何度も同じ間違いを繰り返す典型的な人間だ。
TKB48はオリエントを日本で一番出題する大学なのではないかと思っている。この問題も言い方を変えればアケメネス朝ペルシアがアレクサンドロス大王に滅ぼされる経過を記せ、といってもほぼ同じになる。オリエントに関する出題は常に200字かければ十分というようなものばかり。
それにしてもTKB48よりももっとばかなのはA本とかO社のように大学に文句ひとつつけず、馬鹿正直に400字に近づけた解答を作ることだ。これは出版系だけではない。予備校も「こんな問題はくずだ」でかたづければいいものを、これまたていねいに解説していたりする。
この解答例がダメな解答例と言いたいわけではない。あくまで「経過」のみにとどめ、話がそれることはなんにも書いていない。まぁ、それはあたりまえのことか。結局、このような解答例にならざるを得ない問い方が間違っていたのだ。
了