石龍山橋立堂は、高さ80メートルもある石灰岩の直立した岸壁下に建てられ、観音堂は三
間四面で江戸中期の建立のものといわれています。本尊は秩父札所唯一の馬頭観世音で、
西国、板東、秩父の日本百観音のなかでも、西国第29番の松尾寺と秩父第28番のここ橋立
堂だけです。
その昔、弘法大師が柚の老木を刻んで馬頭観音とし、ここに安置したのが始まりといわれて
います。納経所の側に橋立鍾乳洞の入り口があり、全長200メートルに及ぶ洞内を探索する
ことができます。観音堂の背後には巨大な絶壁がたたずみ、その影は礼拝者を飲み込まんば
かりです。その迫力は一見の価値があると言われています。(写真Mr麹町)