「昭和天皇実録」が公表されて、各方面で話題になっています。昭和一桁生まれの人間にと
っては、文字通り「自分の生きてきた歴史」とダブルものがありますので、感慨深いものがあ
ります。私の場合は、満州事変、五・一五事件、二・二六事件の記述を念入りに読みました。
それは、小学校高学年から中学校時代に「昭和風雲録」という本を読んだ影響があると思い
ます。戦時中の話は盧溝橋事件から、真珠湾攻撃を経て大東亜戦争（当時はそう言った）、終
戦の詔勅まで語り尽くされています。当時私の心に強烈な印象として残っているのは昭和１７
年４月１８日のアメリカによる初めての東京空襲と、アリューシャン列島アッツ島の玉砕この
二つはショックが大きかったですね。
戦後のことも語り尽くされていますが、皇居の田植え風景とか大相撲観戦など、平和な時代
の昭和天皇の姿と、Ａ級戦犯の靖国合祀以来、神社を訪れなかったことも印象にあります。こ
の実録は未来への指針になることは当然だと思いますが。
