千葉県富津市の南房総国定公園の「東京湾観音」です。地上56mの大きな仏像です。この
仏像を支える為に地下10mに16本の柱が埋められ、仏像の中心にある直径3mの軸によっ
て全体が支えられています。胎内にはゆったりとした「らせん階段」が314段あり、20階
まで各階に胎内仏が祀られています。3階から9階までは恵比寿天、大国天、毘沙門天、弁財
天、寿老人、福禄寿、布袋尊の七福神が祀られています。
東京湾が一望に
13階の腕展望と19階の宝冠部展望からは、東京湾と房総半島が一望のもとに眺められま
す。この観音像を建設したのは、第二次大戦中東京深川で材木問屋を営んでいた宇佐美正衛氏
(1899~1978)です。東京大空襲などの惨禍を目の辺りにして、戦没者の慰霊と世界
平和への想いから観音像建立を決意し、故郷の千葉県に建設すべく計画立案して昭和36年9
月(1961)に完成したものです。(写真・ミスター麹町)