上野池の端に、昔の下町の生活様式を展示している資料館があります。何年かに一度の割合
で訪れます。今回は「女性たちの暮らし」をテーマに展示していましたが、懐かしいですね。
井戸があって、釣瓶ではありませんがポンプで水を汲み上げて、タライに洗濯板でごしごし
洗いますね。今の全自動洗濯機を思うと凄まじい労働ですよ。かあちゃんたちは、ここで世間
話をします。噂ばなしとうっぷん晴らしですよ。長屋の路地におむつを干しています。今のよ
うに「紙おむつ」を買ってくるのでなく、着古した浴衣を使っていますね。これが程良く赤ち
ゃんの肌にやさしいらしいです。おむつの隣に着物をほどいて、これを洗って板に張り付けて
いますよ。これは「洗い貼り」といいますね。乾いたら、また縫って着物にします。なんとい
うか、合理的というか無駄のないやりかたです。女性の働きがあればこそですね。
2階に上がると、割烹着がありました。これ懐かしい、今でも「おふくろの味」の食堂では
おかみさんが着ていますよ。おかあさーん です。化粧品のポスターもあります。これはやっ
ぱり大正から昭和初期です。何処から来たか修学旅行の子どもたちが、理解できたのかどうか
騒いでいましたが。果たしてどうてすか。