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浅草花川戸公園に助六歌碑があります。「助六にゆかりの雲の紫を 弥陀の利剣で 鬼は外
なり 団洲」の詩が刻まれています。これは九世市川団十郎が、自作の詩を揮毫したもので、
「団州」は団十郎の雅号です。歌舞伎十八番の一つ「助六」は、二代団十郎が正徳3年に初演
して以来代々団十郎が伝えています。
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今日上演されている「助六由縁江戸桜」は、天保3年(1832)初演の台本です。上の舞
台は、江戸東京博物館の舞台です。助六の芝居は江戸っ子が好む曽我ものといわれるもので、
たいへんな人気なんですね。花川戸の助六という侠客は、毎夜吉原でけんかを売って相手に刀
を抜かせている。助六は曽我五郎で、源家の重宝「友切丸」を探すための行状であった。吉原
の花魁「揚巻」は助六といい仲である。髭の「意休」(白い鬚の男)は子分を連れて吉原通い
で、揚巻に言い寄るが相手にされない。意休は助六を罵倒し、図に乗って香炉を切った。助六
はこの刀こそ友切丸と見届け、意休を討ち果たして刀を奪う。捕手に追われた助六は揚巻の助
けで吉原から逃げ去るという筋書き。江戸っ子はやんやの喝采というところです。
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