きょう近くの書店を覗いた。
新書のコーナーへ行くと、人気NO1に阿川佐和子さんの「聞く力」が選ばれていた。
900回を超える週刊文春の連載をこなしてきた実績が説得力を持つ。
対談相手との具体的なエピソードを絡めつつ
聞き手としての大切なポイントを分かりやすく説明している。
35のヒントを並べているが、このうち
4番目の「自分の話を聞いてほしくない人はいない」や
8番目の「段取りを完全に決めない」などは、まさに“目からうろこ”。
この著作の良さは、“アガワらしさがにじみ出ていることと、
常に読者を意識していることだと思う。
読者が文春の対談をどう読むか、
この著作の言いたいことをどう受け止めるかを思い描いている。
こうした読者優先の気配りこそが、
阿川さんを思いやりのある聞き上手に育て上げたのではないか。