契約満了選手発表③

ヴァンフォーレと来シーズン（2018年）契約を結ばない契約満了選手が発表されました。今回対象となったのは1選手。



◇河本明人選手◇



河本選手は滋賀県出身1990年生まれの現在27歳。流通経済大学附属柏高校時代に全国制覇＆流通経済大学時代には各大会でMVPに輝くなど高校や大学で評価を高め、その実績ある選手がプロのスタートにヴァンフォーレを選んだことは当時大きな話題になりました。ヴァンフォーレでは異例の新人選手に3年契約の複数年契約を結ぶということで、クラブが彼に対する期待度が相当高かったことが分かります。チームに加入した2013年シーズンは開幕戦から出場しいきなりアシストを記録、シーズン序盤戦を中心に試合出場を掴みました。その後は徐々に出場機会が減ってきますが、チームが不振に喘いでいた時期に試合出場したC大阪戦で決勝点をゲット。クラブワーストの8連敗から脱出するきっかけとなりました。その年はリーグ24試合に出場し1得点。ルーキーイヤーはまずまずの結果を残しました。

プロのスピードに慣れた2年目はさらなる活躍を期待されていましたが、なかなかレギュラーポジションが掴めずに16試合出場に留まります。契約最終年となる3年目はJ2の栃木SCに期限付き移籍。コンスタントに出場機会を掴み24試合で6得点を挙げる活躍を残しますが、チームはJ3に降格。もう一度契約を結び直す形でヴァンフォーレと契約を更新します。河本選手が持っている豊富な運動量と仕掛けていく強い気持ちが発揮できるシャドーや2トップのポジションをこなす機会がこれまでありましたが、攻守の動きだったり得点機にうまく絡めないなど、チームでの役割がなかなか自分のものにできなかったという印象がありますね。2016年は17試合出場、今シーズン（2017年）は15試合に出場。在籍4シーズンで僅か2得点だったのも河本選手にとってもどかしい結果だと思います。

河本選手は174cmと上背はそれほどありませんが、基礎技術がしっかりしているのでスムーズに次のプレーに繋げることができます。また豊富な運動量を活かして幅広くピッチを動き回ることができ、サイドに流れて相手のスペースに入り込むチャンスメークだったり、精力的に前線で相手ボールホルダーに対してプレスをかけにいくなど、チームプレーが献身的にできることも強みの一つでした。でももちろんチームプレーは大切で現代サッカーではこなさなければいけない仕事なのですが、河本選手にはもう少しエゴイスティックにプレーしてほしかったのが個人的な感想ですね。加入した当初はギラギラした眼でゴールに向かっていく強気のプレーが多かったのが印象的で、パスかシュートか選べる機会ではシュートを優先してプレーしていたイメージがあります。ゴールに貪欲で常に危険なオーラを発していた河本選手であったからこそ、高校や大学時代に結果を残して一目置かれる存在になったと思うし、その意識をずっと持ち続けてほしかったです。しかしプロに入ってそれだけでは通用しないと考えたのか色々な役回りをこなすことが多くなってきて、河本選手が本来持っている良さが影に隠れてしまった印象があります。守備的に試合を進めていくヴァンフォーレで攻撃機会が少なくフォローもあまりない状況の中で、河本選手は攻撃的な才能の片鱗をみせられなかったのはとても残念ですね。

今シーズンで契約満了となりますが、大学までの輝かしい実績とチームプレーを学んだヴァンフォーレでの4シーズン＆栃木時代の活躍を知っているクラブが河本選手に興味を持つことは間違いなさそうで、次の活躍先もすぐに決まると思います。今度河本選手に会うときはヴァンフォーレと対戦する試合になると思いますが、そのときはヴァンフォーレにいた頃よりもさらに成長した河本選手の姿を見たいですね。とりあえずヴァンフォーレでの4年間お疲れ様でした。次の場所でも頑張ってください。応援しています！



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練習中盛田選手とじゃれあう河本選手。笑顔が素敵なイケメン選手でしたね。




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『ヴァンフォーレ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー2017』



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