実際に現地で観た試合のヴァンフォーレの選手たちの活躍を独自の視点で評価＆採点する『独自採点』のコーナー。今回の対象試合は、22日にホーム中銀スタジアムにて行われたJ1リーグ1stステージ第3節ガンバ大阪戦です。
【ガンバ大阪戦独自採点】
GK荻（6）→失点シーンは2度ともノーチャンス。ゴールキックのミスはあったものの、展開を変えるような派手なものではなかった。他のプレーは安定していたと思う。
DF野田（6.5）→3バックの左で先発出場。小柄ながら体格差のある屈強なパトリック選手とマッチアップしたが当たり負けせず強い気持ちをみせた。スピード対応も○。完全に3バックのポジションを不動のものにしたと思う。
DF山本（6）→守備の統率とボールを冷静に捌ける落ち着きはさすが。しかし後半は相手の猛攻を受けて守備に精一杯となり、攻撃にほとんど参加できなかった。
DF畑尾（5.5）→前半は宇佐美選手に体を投げ出すようなディフェンスで仕事をさせなかったが、後半は自身の右サイドを相手に攻撃の起点として使われてしまった。フィードのミスも目立つ。
MF阿部翔（6）→前半は攻撃的な右サイドとバランスを合わせて守備的にプレー。前半力を溜めておいて後半に左サイドから積極的に仕掛けたかったと思うが、展開的に押されていたので終始守備をしていた印象。彼の攻撃的な良さが出なかった。
MF稲垣（6）→自慢のスタミナを活かした精力的に動き回るプレーでチームを活性化させるものの、今回は効果的なチェイシングは少なく走らされていた感が残る。
MF新井（5.5）→試合トータルの印象では相手へのプレスも速く、DFから送られるパスも無難に対応していたが、やはり先制点に繋がったパスミス1本ですべてが台無しになってしまった。
MF石原（5.5）→守備時は相手ボールを精力的に追い、攻撃時には積極的に絡みにいったが、決定的な仕事はできず。攻守どちらも中途半端感が残る出来だった。後半21分に途中交代。
MF松橋（6）→右ウイングバックとして前半は積極的に攻撃に参加してサイドからチャンスを作った。しかし後半は相手の圧力に押され、持ち前の攻撃力も半減。体力を消費し後半18分に途中交代。もう少しパフォーマンス力を持続させたい。
FW阿部拓（6）→2トップの一角として、チームの攻撃の切れ込み隊長的な役割を果たす。前半は良く攻撃に絡んだが、後半は相手選手を追いかけるシーンが多く、ほとんど決定機を作れなかった。
FWアドリアーノ（5）→ヴァンフォーレの攻撃の軸として期待されているが、今回その役割が務められたかというと疑問符が付く。相手へのチェイシングの時間が多く、ゴールから離れた位置で仕掛けをスタートしなければならない自身の苦手な部類に入る仕事がこれまでのシーンで多いので少し可哀想な気がする。見た感じフィジカル重視のゴリゴリと単独で仕掛けていくプレーより、味方との連係プレーで瞬時のスピード突破が活きるタイプだと思う。ヴァンフォーレの守備的なチームスタイルに合うポジションを早急に探るべき。
【途中出場】
MF橋爪（6）→後半18分、MF松橋選手に代わり途中出場。積極的に右サイドを上がっていくなど攻撃面では存在感を示せたが、やはり守備時にはポジショニングや相手との駆け引きで不安点が出てくる。
FW盛田（5.5）→後半21分、MF石原選手に代わり途中出場。ボールが回ってこないので少し下がり目の位置でポストプレーを敢行。セカンドポスト的な役割はできたが、それが決定機に結びついたとは言えなかった。やはりゴール前でヘディングシュートが狙える位置での盛田選手のパワーを見たい。
FW伊東（-）→後半38分、MF稲垣選手に代わり途中出場。ラスト数分で持ち前のスピード感を出したかったが、ほとんどその機会はやってこず。前線の守備要員で終わってしまった感がある。もう少し長い時間のプレーが見たい。
【指揮官】
樋口監督（5.5）→前半の戦い方は素晴らしく、そのチームバランスが90分続けば好勝負になっていたと思うが、後半17分の致命的なミスにより保っていたバランスが一気に崩壊。選手たちが動揺したところで修正できず追加点を決められてしまった。交代カードを切る采配も失点した直後に投入することを2度行い、後手を踏んでいた印象が強い。交代で攻撃的な選手を次々と起用したならチームも攻勢を強めなければいけなかったが、相手の勢いに押されてそれができなかったのは非常に残念。得点できなくてもヴァンフォーレが反撃を試みる機会をもっと見たかった。
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