悪妻愚母&鬼嫁

専業主婦のバタバタ日常。ドラマ、本、P、菓子なども気分に任せて語っています。My Homepage悪妻愚母もよろしく。

悪意 東野圭吾

2007-03-11 18:23:34 | 本 コミック


 人気作家・日高邦彦が仕事場で殺された。第一発見者は、妻の理恵と被害者の幼馴染である野々口修。犯行現場に赴いた刑事・加賀恭一郎の推理、逮捕された犯人が決して語らない動機とは。人はなぜ、人を殺すのか。超一流のフー&ホワイダニットによってミステリの本質を深く掘り下げた東野文学の最高峰。裏表紙の紹介より。

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 まずこの物語の語り手。一人称でも、二人称でもないところが面白い。殺された日高邦彦の幼馴染である野々口修の手記、事件を担当する刑事加賀恭一郎、彼等を知る者たちなど、いろいろな角度から語られ、読者に事件が明らかにされていく。

 与えられた情報の範囲で、読者は想像を働かせて犯人を探っていくわけだが、今度こそ騙されないぞ、一番犯人らしくない人が犯人かもと、考えをめぐらせる。

 途中、これってもしかしてミステリーの禁じてを使っている?と思いはじめた。
シャーロックホームズのワトソンを装いながら、自らが犯人というような。アガサのアクロイド殺人事件というような。これは一回かぎりだよ~。

 でも、これは作者の想定内。みごとに嵌った。裏返しの裏返し。そしてこれは、誰が犯人かが重要な話ではない。なぜ殺したかなのだ。なぜ? あまりにも希薄な理由で人って殺されてしまうものだ。悪意。

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