悪妻愚母&鬼嫁

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「捜査官ガラーノ」 パトリシア・コーンウェル

2007-08-31 10:58:23 | 本 コミック
 小さい頃は文学全集ものばかり読んでいた。毎月取っていた雑誌とともに、たまに重たい本が届くのが楽しみだった。大手出版社が競って盛んに全集を出していた頃が少女時代だったもんで、、。歳だね! そしてちょっと前は、メアリー・H・クラーク、ジェフリー・アーチャーとかの翻訳物ばっかり読んでいた気がする。すごく偏ってしまうのよね(笑)。

 パトリシア・コーンウェルの本もその頃よく読んでいた。特に、ケイ・スカーペッターが活躍する「検屍官」シリーズは次が出るのが楽しみで、楽しみで。ストーリー展開は勿論、コーンウェルの警察記者や検屍局のコンピューター・アナリストを務めた経歴が活きている。確かな知識から発する内容は、驚きだった。最新の犯罪捜査というもののすごさも教えてくれる。

 本屋さんをプラプラしていて彼女の新作が出ているのに気がつき、旧友にあったような気持ちで手に取る。

 アメリカ社会ではマイノリティに属する黒人の父とイタリア人の母を持つ、容姿端麗、頭脳明晰な捜査官ガラーノと言う新しいキャラクターだ。しかし、彼自身が自分のことをどう思っているかはわからない。容姿には絶大な自信を持っているようだが、テストが苦手なため、一流大学出身でないことに引け目を、合いの子と言われることへの異常な反発心をもっている。

 彼の脇の人物も興味深い。最新の科学捜査を繰るコーンウェルが、ガラーノの祖母に常にタロット占いをさせていたり、透視能力を持たせたところがシャレてる。また、彼が付き合っているサイクスは容姿のさえない中年というのも面白い。

 ガラーノは優秀だが、まだ若く、「検屍官」のケイほど出世はしていない。出世欲の強い上司には振り回され、翻弄されながらも見事複雑な事件を解決。なんだけれど、なんで私はこんなにコーンウェルが好きなんだろうと思う。確かにストーリーにはどんどん引き込まれ、科学捜査によって謎が解かれていくのは最大の魅力。でもそれだけではなく、主人公たちの設定、人間くささが深く描きこまれていることが、さらなる魅力となっていると思う。本編は彼女の本としてはページ数は少ない。シリーズ化されて、更なる肉付けがされたら嬉しい登場人物たちだ。
 
 コーンウェルの本で「真相」も読み落としているのに気がつき、次回はこれを読むことに。アフェリエイとはつける気はないのだけれど、自分で撮るよりきれいなので、画像だけ持ってきているけど、駄目でしょうか、、。

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