como siempre 遊人庵的日常

見たもの聞いたもの、日常の道楽などなどについて、思いつくままつらつら書いていくblogです。

軍師官兵衛 第28回

2014-07-14 23:16:05 | 過去作倉庫11~14
 さあ皆様、いよいよ待ちに待った本能寺の変です。
 本能寺の変の回は、「本能寺の変」としかサブタイトルをつけないのは戦国大河ドラマの鉄則でございますので、「退屈でもいい、ふつうにやってほしい」を命題にしている今年の大河ドラマでも、ちゃんと踏襲しています。ただし、本番はデフォルトの6月最終週ではなく、7月第2週。なんだこの半端な延長は。ワタシとしては、6月まで待たなくても、5月の連休明けくらいでも良かったんですけどねえ。
 とにかく、本能寺の変は楽しみにしていました。本能寺の変の出来そのものは、特に期待もしてないし、どうでも別にいいんです。ただ、本能寺で信長が退場して、やっと信長を見ないでドラマが展開するようになるのを、ほんとにほんとに楽しみにしていました。あれさえいなくなればきっと、さぞかし快調になっていくにちがいない…
 という期待以上に、今回は、前半20分くらいで本能寺のくだりが終わり、信長が永久に姿をけしたところからが絶好調。突然面白くなったんもですからビックリですね。期待はするけど、きっと幻想だろう…と思ってましたから。

第28回「本能寺の変」

今週のみどころその1は、やっぱり本能寺の変

 中国への増援から急に針路を変えた光秀(春風亭小朝)は、信長(江口洋介)のいる本能寺を目指します。このとき光秀が、「これは遺恨に非ず、義挙である。信長を討ち、この国をあるべき姿にもどし、戦乱の世を終わらせる」と言うのですが、これが、光秀の謀叛の覚悟の弁としては非常に大人っぽく、凛としていて、ちょっと痺れてしまいました。
 小朝さんも良かったです。小心なイエスマンだった光秀が、だんだん信長をみて「このままでいいのだろうか…」と不安を募らせていき、朝廷との関係性から危機感を募らせて、謀叛を決断する。よくある遺恨エピソードをなにも入れなかったのも効いていたし、荒木村重の(感情的な)謀叛を相対化して双方を際立たせたのもよかった。光秀の娘として、露骨なオタク狙い美少女枠の明智タマなど無理に出して絡ませず、荒木家の嫁だった倫(石橋杏奈)に絞ったのも良かったとおもいます。
 ただ、難癖をつければ、光秀の家臣団があまりも素直に「おおー!!」とか言って応じるので、え、そこ、もうちょっと驚いたり狼狽しなくていいの?と、なんかちょっと手ぬきに感じましたけどもね。

 そして光秀は本能寺を取り囲み、ここから戦国大河定番の本能寺の場となります。
 前にもどこかで言ったと思いますが、信長が本能寺で討たれる場面になにも変な演出を入れない、シンプルに「敦盛」を舞って泰然と腹を切り炎に呑まれていくという、威風堂々と普通な本能寺を最後に見たのは、昭和58年の「徳川家康」(信長は役所広司)までさかのぼってしまうんですよね。以後、もれなく日替わりネタみたいなこと提供して後年の物笑いの種になってきたのですが、それも前回の「江」(信長は豊川悦史)の、ディズニーランドのなんとかパレードみたいな本能寺(爆笑)で極めつくしたように思います。
 というわけで今年の本能寺なんですけど、そうですね、あらたな爆笑伝説を生むわけでもなく、あとでネタになるような変化球もこれといってなく、まあ、普通の本能寺だったといって言えないこともなかったかと思います。
 だからといって、高橋幸治さんとか役所広司さんみたいな、ほれぼれするような「本能寺の信長」であったかというと…まあ、そんなことぜんっぜん期待してませんでしたけどね。ええ、ぜんぜん。ただ、手短にシンプルにお願いしたい、「敦盛」は省略し、すみやかに終わらせてくれればそれに越したことはないと。それだけ。
 せっかくですから、本能寺2014記念として、いくつか突っ込んでおきますと

○御側戦隊お小姓ジャー

 森蘭丸(レッド)以下のお小姓たちが、ブルー、グリーン、イエローなどの衣装でキメて、完全に戦隊モードだった件。まあ、いいよ、あれは日本が世界に誇るコンテンツだからね。でも、あまりに絵的にわかりやすすぎてここでまず爆笑しました。

○長七郎江戸日記?

 古いんですけど、昭和の時代劇「長七郎江戸日記」をBS日テレで毎日やっているので、早く帰った日などたまに見てます。これが時間的にだいたい、「えい控えい、このお方をどなたと心得る。畏れ多くも上様の甥御様、松平長七郎長頼君なるぞ」ってところからなんですね。里見浩太朗が「俺の名前が引導がわりだ、迷わず地獄に落ちるがよい」っつって、バッサバッサとむらがる敵を二刀流で斬りまくる。イモやダイコンじゃあるまいし、そんな10人も20人も次から次へ斬れるかよ、というツッコミはなし。そして最後はパッパッと両刀の血曇りを払って、くるんと左回りに一回転して刀を鞘におさめるという一連のアクション。
 これを繰り返し見てるせいか、今回の本能寺の信長の立ち回りが、長七郎そのものに見えてしまいました。白い着流し(お寝間着)のせいもあるんですけど、とにかく笑っちゃうくらいゴーカイに敵を斬る。斬って斬りまくる。相手甲冑着てるしそんなバサバサ切れるわけねえだろ、というツッコミはなし、というところも長七郎っぽいです。
 いっそ最後は左回りに一回転して刀をおさめて欲しかった。といっても、古風にどっしりと腰回りも豊かな里見浩太朗さんと違い、この信長はか細くてヒョロヒョロ。これはいただけません。どうしてもっとタオルとか詰めないの。デブに見えるとNGなんでしょうか。本能寺の信長のお寝間着姿が柳腰でひょろひょろしてるほうが、よっぽどみっともないと思うのですが。
 思うに近年、おねま信長の理想のプロポーションで惚れ惚れしたのは、「天地人」の吉川晃司さんですね(本能寺の場そのものは大爆笑だったけど)
 昼の信長のど派手なコスチュームと違い、お寝間着の場合は、プロポーションの問題が露骨に出てしまいますね。なんか、首とかも細くて、肩幅が妙に狭く見えて、相対的に頭が大きく見えるし。総じてあまりにも貧弱で、見てはいけないもの見てる感じでした。裸の王様みたいな。特にそういうの狙ったんじゃないと思いますけど。
 やっぱり本能寺の信長は、腰でも胸でも、十分にタオル補正をするべきだなあ。

○人間!50ねん!!

 濃姫(内田有紀)の最期のところは、どうでもいいので省略して、信長の最期ですが、これも細かくツッコミどころ満載でしたね。
 特にヘンなことやったんでもないですが、まず部屋が燃えすぎで、いろいろやる前に着物とか髪とかに火がついてしまうだろ、とか(火炎放射みたいなのもあった)。
 謡えないのが分かってるので開き直ったのか、「人間!50年!下天の内をくらぶれば!」と応援団みたいな朗読調の「敦盛」とか。
「生か死か生か死か生か死か」とか「存分に生きたっっ!!」とか「人間!50年!」とかウットリひとりで大声で自分語りしてるのに、なんで血眼で捜索している光秀の家来はだれも気が付かないのだ、とか。

 まあそんなの突っ込むのもバカバカしいんですけども。そんなことで2014年の本能寺はおしまいで、これはこれでよかったと思います。とにかく無事に本能寺を迎えて、ドラマがひとついらんものを捨てたのがなによりでした。
 ずっと信長を親の仇のように毛嫌いし続けて、江口さんにはほんとに申し訳なかったと思いますけど、失礼ながら織豊ものに限らず、大河ドラマでは当分お目にかかりたくないです。とにかく、信長の基本的な立ち居振る舞いがまったくお出来になってなかったのと、あの目も当てられない「敦盛」が致命的でした。
 40代で、信長を大河ドラマで演じる格の俳優さんがそのようであると、なにかこう、今後の評価を決するように思いますが、べつにわたしなんかの評価がどう決しても、江口さんの俳優としての価値にまったく関係ないのはもちろんです。

そしてここからが絶好調、黒光り官兵衛のデビュー

 信長の死が高松城を攻めている秀吉や官兵衛のところに伝わるまでには、昔のことなのでかなり大きなタイムラグがあります。そんなにすぐには拡散しない。当然ですね。
 その時差を表現するために、官兵衛と小寺政職(片岡鶴太郎)との思いがけぬ再会、という小エピソードが挿入されます。
 あの、官兵衛が小寺のバカ殿を切らずに寸止めにして無念の涙をながすくだりを「なんの情感もない…」とガッカリしたのですけど、こんどの再会のくだりは非常によかったです。いや、場面そのものは、いままでのとってつけたような投げやりなお涙ネタとたいして変わんないのですけど、これを、本能寺の変の報せが届くまでのタイムラグを表現するために使ったのが良かった。
 かくして、本能寺の変は、だれがその情報をいち早く手にして、手を打つか…というタイムレースの戦いに移ります。
 信長の側近でお茶友の長谷川宗仁が密使を放ち、密使は道なき道を食うや食わずで駆け通して、官兵衛の陣営に駆け込みます。
 ここで使者がすぐに官兵衛を信用せず、人払いを要求したうえで「間違いなく黒田官兵衛さまである証しを」という。それに官兵衛が、有岡城の幽閉でできた顔の傷と、不自由な足を見せるのですが、「そこまで言うからにはなにかある」という不穏な空気を嗅ぎ取ってそうする。だんだんに空気が緊張して、煮詰まっていきます。
 そうなんですよ、この「煮詰まっていく感」というのが大河ドラマにはほんとに必要で、ここまでのこのドラマには悲しいくらい欠落していた要素なんですよ。ここへきて、大河ドラマっぽい緊張感がでてきた。見よ、信長がいなくなってハッキリ空気が変わったではないか!!

 使者のもってきた密書を一読した官兵衛は、絶句し、過呼吸状態になり、小さく咆哮します。一瞬だけ。感情をその一瞬に凝縮し、そこから、ものすごい速さと密度ですべてのことを頭の中で組み立て始める。その緊張感。いやすごかった。ほんとにいままでの眠ったような生ぬるい主役と同一人物か、この人が。
 本能寺の件を善助(濱田岳)だけに伝え、他言無用を厳命したうえで「網を張れ」と命じた官兵衛は、そのまま秀吉の寝所にいきます。眠っていた秀吉を起こして密書をみせると(細かいようだけど、この場面で、手燭を秀吉にぐっと近づけるしぐさも良かった。夜中のシーンでも明るいのがあたりまえの最近の大河では、こういう細かく気を使ったしぐさはあまり見られませんから)、秀吉は取り乱し、パニック状態になります。パニックを起こしている秀吉を力づくで抑えつけ、「殿、殿、殿のご運が開けました」と耳元でささやく官兵衛。
 いや、みんなそう思ったと思うけど、ここんところの官兵衛の表情は凄かったですね。これはドラマ的には大きな転換点になる、と同時に、のちのちまで残る名場面なんじゃないかなあ。
 まあ、岡田君の演技も表情もなにか憑いたような凄味があったんだけど、そのあと得心した秀吉が「官兵衛、官兵衛よお…」といって、例によって官兵衛の顔をコッテリと愛撫するのはちょっと笑ってしまった(爆)。いや、愛撫くらいはいいけど、なにも額をくっつけてスリスリまでしなくとも。ま、まさかその先は……(以下自粛)
 いや(気を取り直して)、これは、あの、相手が竹中直人さんだからなんとかなった、というか津々浦々の腐女子が一斉に色めき立つような事態にならずに済んだのだとおもいますが、これにつづく安国寺恵瓊(山路和弘)との密会の場面もあやしさ満載で、すばらしかったですね。
 人目を忍んで恵瓊に会った官兵衛は、毛利七か国の安堵と引き換えに、早急な和議を提案します。いぶかる恵瓊に、そっと信長の死をリークする…。この展開のスリリングさ。スピード感。いやあ、スリリングとかスピード感とか、いままでのこのドラマでは考えられなかったような形容詞。どしちゃったの一体。

 いやもう、ホントどうなっちゃったんでしょうか。やっぱり信長の死がすべてを変えたのか? 「軍師官兵衛」が佳作に化ける希望さえ前方に輝いて、これは「八重の桜」の30話からの転落の逆を行く希望が、なんか見えてきたような気がします。
 信長の死で、殿のご運というよりもドラマのご運が開けるのか? その結論は、来週に持ち越したいとおもいます。
 ではっ!


13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
戦隊もの? (庵主)
2014-07-20 21:19:27
>ももさん

小姓戦隊は、妙にどぎつい衣裳の色とか、安っぽい真上からのアングルとか、なんか違和感ありありで見てましたが、そうか戦隊ものか…と(笑)。

いままでが伏線もほとんど効かせてなかったし、緊迫らしい緊迫もしたことないので、この歴史上の大ネタの勢いを借りて、いままでのダメなぶんを存分に相殺してほしいと願ってます。
主人公の行動が軽々しくて、ご都合主義的にサックリものごとが進んでしまう、というのは同感です。そのせいで前半の見ごたえのなさに繋がっていたので…。
今後に期待ですね。
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爬虫類系 (庵主)
2014-07-20 21:15:06
>あおあおさん

ほんと、黒光りしてましたね。たしかに爬虫類系(^^;) この調子で行ってほしいです。
信長の死を聞いて、一瞬動揺するんだけど、そのあとあきらかに嬉しそうに、輝いちゃってるのが、いままでの経緯が経緯だけにツボでした。
眼も血走っていたし。
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アトラクション本能寺 (庵主)
2014-07-20 19:59:12
>じゅでぃ・すみすさん

そうなんですよ、ここしばらく信長が登場する戦国大河では、本能寺の場面はみんなどこかしら変でした。
それでも、「秀吉」の頸動脈切って血がブシャーとか、「功名が辻」の本能寺ガンファイトなどはまだ正常で、「天地人」とか「江」などはほとんどアミューズメントパーク状態というか、新手のアトラクションになってましたから…。
あれがエスカレートしたらどうしようかと思ってましたので、それなりに尋常だったのは評価できます。

でも、ほんと、「是非に及ばず」くらいはタイミングを考えて、効果的に入れて欲しかったと思います。

関西で20パーセント越えとか、やっぱりさすが本能寺ですね。
やっぱり関西メインのドラマのほうが関西で数字がいいのかなあ。あまり、そういうこと考えたこと無かったですが。
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報われてよかったです。 (庵主)
2014-07-20 19:53:30
>ようこさん

コメントありがとうござます。

岡田さん、いままでの苦労が報われてほんと良かったと思います。
このまま不完全燃焼におわっては…と気の毒に思っていたので、あのどす黒い輝きの場面は、ほんと拍手したいくらいでした。

逆に、江口さんの悪口ばっかりずっと言ってて、申し訳ないような気もしますけど、ここで信長を「死んでも全然惜しくない」というか、死んでパーッと世界が輝いた効果を上げるために、あの納得のいかない存在感で何か月も引っ張ったのであれば、それなりにGJであったのかなと思います。
でも、土田御前と直前に和解するのはバカバカしかったですね~、ほんと、本能寺に生霊になって出てくるくらいしてほしかった(笑)
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もうひとりの娘のほう (庵主)
2014-07-20 19:48:44
>SFurrowさん

ほんと、30話ちかくなってから盛り上がるというのは、去年の八重の桜の裏返しかしらと思ってしまいますが(笑)
それでも、ブツクサいいながらもここまで付き合ってきたのも報われた気がして、逆よりはぜんぜん嬉しいものです。

ガラシャさんは、人気キャラでもあり、「江」みたいに無理やりねじ込むのかなと思いましたが、そういうことをせず、あまり登場することのない(わたしは初めて知りました)荒木家の嫁のほうを出したのは、とても好感がもてる仕事でしたね。
信長への率直な怨恨も表現できましたし、女優さんの演技も、すなおで可愛らしかったです。いかにもな売り出しアイドル女優をねじ込むより、ずっと。
たしか、何年か前にホリプロスカウトキャラバンで世に出たお嬢さんではありませんでしたか?
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小寺氏職の清々しさ (庵主)
2014-07-20 19:40:06
tertullianさん

ほんとに見ごたえありましたね。
官兵衛の信長に対する複雑な感情は、きっとあるんだろうと思いながらも、このドラマのいままでの水準でそんな奥まで表現できるのか?と思ってましたが、なんか、見くびってすみません、でした。嬉しい杞憂でした。

>平凡だけど、いかにもNHKの、まじめな、時代劇、という感じ

これは大事なことですよね。NHKのひごろの地道な仕事が、大河ドラマに生きる好例だと思います。
ベタはいただけませんが、直球でもまっとうなのは清々しく伝わるものですよね。
あの若侍が今後重要な物語の鍵を握ることもないでしょうが、わたしも、清々しい存在感で印象にのこりました。

折り返しをまわってやっと本領を発揮する機会が(ご運がw)めぐってきた主役のこれからが楽しみであります。
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ドラマの御運 (もも)
2014-07-19 16:38:51
本当に、これでドラマの御運も開けてほしいです。
お小姓戦隊の感想には笑いました。
本当に、そんな感じでしたね。
私は「さすが信長のお小姓たちだけあって派手だなあ」とは思いましたが、戦隊までは思い及ばず。

「煮詰まっていく感」そういう言葉で考えたことはなかったですが、「来るぞ来るぞ」感というか「溜め」というか、思い返せば確かに無かったですよね。
何事もあっけなくホイホイとサクサクッと進んでいく軍師官兵衛ですからねえ。
あってほしい伏線もほぼ無いし。
伏線さえあればもっと生きたのにってシーンの数々が勿体ない軍師官兵衛。
今後の官兵衛に期待したいです。
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ブラック官兵衛 (あおあお)
2014-07-17 19:10:17
今回は、まさしくブラック官兵衛!ですね。
官兵衛がだんだん黒蛇に見えてきました。

秀吉に信長死亡を報告するシーンは、特に!
黒蛇が舌出して喜んでるように見えました。

もっと大きな黒蛇になって、どんどんドラマを面白くしてほしいです。
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歴史秘話ヒストリア (じゅでぃ・すみす)
2014-07-15 22:59:20
皆さん、書いておられますが・・・
純粋に、今週は良かったですね。関西地区では視聴率20%超えたとか。それも頷ける内容でした。

やはり、信長の死を知った後の官兵衛のあの表情!「岡田君、こんな表情できるんやん!」と見直してしまいました。秀吉がパニクってるから、余計にあの表情が生きたわけで、その辺り、お顔なでなではあっても竹中直人OKな感じで、私は許してしまいました。
そうそう、SFurrowさま、確かにあの伝令は泰造兄ちゃんでしたね。「カーネーション」の時は、大工方を恰好よく決めてくれてはりました。あの時は、方言のボロ?が出るから、ほとんど喋ってはりませんでしたが。

本能寺は、庵主様の先週までのを読んでいて、最近の大河ではそんなPOPというか、新解釈な本能寺の描き方をされてることを知り、「頼むから、普通にしてくれ~」と思ってたんですが、普通でよかったです。ただ、「歴史秘話ヒストリア」でも出てきた信長最後の言葉の「是非に及ばず」をあんな軽々しく言って欲しくなかったなあと言うのが、ヒストリアファンの感想です。なんというか、「平家物語」における、知盛の最後の「見るべきものは見つ。今はこれまで」に匹敵するような、台詞だと思うんですよね。だからこそ、太田牛一もその言葉を「信長公紀」書き記した訳ですから。いっそのこと、朗読「敦盛」をなしにして、この言葉で締めにしてもらいたかったかなあ。

折角、これだけ盛り上げたわけですし、来週からはこのままのペースで、頑張ってもらいたいですね。ひらパープールのざぶーんも営業始まったし、頑張れ、ひらパー兄さん!!
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御運が開けたか? (ようこ)
2014-07-15 21:24:57
今回の岡田くんには、ありがとう!!と叫びたい気分です。
どんなに脚本や演出がクソでも、そこそこの仕上がりにはもってくるだろうと思いましたが・・予想を超えて良かった。

やえさくは「29話まで大河」でした。
かんべさんは「28話から大河」になるのか?!

江口さんは、キャラブレなく「田舎のヤンキー兄ちゃん@頭悪っ」でした。
頭悪い信長では致命的ですが、今回の本能寺は個人的には十分あり。

ただ、どうせ舞わない敦盛なら、朗読(せりふは)も不要。
燃え盛る炎に土田御前の幻が浮かび、「おーまーえーはー鬼くぁあ~」とでも言えばなお良かったのに(苦笑)

とにかく、自分は岡田官兵衛についていきます。
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官兵衛主人公の意味 (SFurrow)
2014-07-15 21:23:14
面白かったですね~
このドラマが、「軍師官兵衛」を主人公とした意味が初めて生きたって感じがしました。ドラマが始まって半年以上たって初めて、というのがアレですが。
本能寺シーンはけっこう長かったので、これまでちょこちょこ登場していた信忠の最期もちょっと写してあげればよかったのにね。
私も、ガラシアでなく、荒木ヨメのほうの娘が登場したのはとても良かったと思いました。(せっかくなら、もうちょっと、だしさんとからむシーンとか、前にあったらよかったと思うが)
それから、鶴ちゃんエピが間に入ったことで、本能寺ニュースが官兵衛たちに届くまでの距離感が出たのもよかったと思いました。
そういえば、伝令のお兄さんは、どこかで見た人だと思ったら、「カーネーション」のだんじりのお兄さんでしたね♪
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Unknown (tertullian)
2014-07-15 00:30:59
ふたたびtertullianです。

〇本能寺、人口密度のやたら高い空間で、信長たちがバッサバッサと敵をなぎ倒していくさまを見て、私も子どものころ毎週見ていた『暴れん坊将軍』の殺陣シーンを連想してしまいました。明智軍が全滅しなくてよかったです。


〇密使が人払いを乞うた場面は、緊張感を演出するのに効果的でしたね。時代劇では定石のはずですが、このドラマを見ていると、武将たちが部下や兵卒の面前でわりと重大なことをペラペラ喋っている場面が多いような気がして、私は以前から違和感を覚えていました。もしかして、撮影のスケジュールを短縮するためなんじゃないかという邪推までしていました。

〇小寺政職の臨終の場面、お約束の「息子をたのむ~」の懇願がベタすぎてやや興ざめでしたが、斎=氏職との再会のシーンは心に残りました。かつての臣下に頭を下げなければならない没落者の悲哀を漂わせつつも、若侍には凛とした清潔感がありました。官兵衛の「ご立派になられて・・・」というありふれた言葉も決してそらぞらしくはなくて、真心が感じられ、短いながらしみじみ良いなと思いました。平凡だけど、いかにもNHKの、まじめな、時代劇、という感じがしました。とはいえ、氏職が今後キーパーソンになるわけでもないでしょうから、結局ヒューマニスト官兵衛のCMで終わってしまいそうですけど。。
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キングメーカー誕生 (tertullian)
2014-07-15 00:13:53
本当に、見ごたえがありました。私は、先日お便りしたように、「官兵衛ははたして信長のことをどう思っているのかな・・・」と気になっていましたが、密書を受け取った官兵衛が一人咆哮した場面を見て、やはり信長に対しては言葉では表せないほどの抑圧された負の感情があって、この場面まであえてそれを封じていたのか、と納得させられました。
官兵衛が秀吉に知らせるまでにワンクッション置いたのは巧みでしたね。「殿のご運が開けました」という有名な言葉も、いかに秀吉を焚きつけて、天下取りを決断させるか、あの短い時間に官兵衛が考え抜いたセリフだったというわけで。
竹中秀吉の失神せんばかりの狼狽ぶりもさすがでしたね。それを岡田官兵衛が半ば叱咤するように揺さぶり、「やれ!」とそそのかしていく場面は、ほとんど主従逆転している感じで、見事!しびれました。

官兵衛の咆哮は、さえない脚本のおかげでいまひとつ完全燃焼できずにくすぶっていた主演俳優の、「やっと本当の芝居ができる!!」という心の叫びとも重なっていたりして・・・。

続きます
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