今週はヒロインの影が薄かったですね。ドラマは、もう姑の心とか嫁の心とか言ってる場合じゃない、そんなことをグダグダ言ってたら年表上の大事件がさばききれないという、錯綜した混乱期に突入しました。今後ますますヒロインの出る幕がなくなりそうな、きちきち詰め込み丸暗記学習みたいな45分弱でございました。
だって文久3年です。ちまたではテロの嵐が吹き荒れるなか、新選組は結成されるわ、上様は上京するわ、四カ . . . 本文を読む
そのとき…長州はなにをしていたのか。
寺田屋事件、生麦事件と、久光上京の途上で薩摩が起こした事件を続けて見てまいりました。
今回は、薩摩のライバル・長州が、どういう経緯で政治の表舞台に踊り出て、そのときなにをしていたのか、見てみたいと思います。
松下村塾組、メジャーデビューへ
以前、、長州藩の直目付・長井雅楽が献策した「航海遠略策」なる楽観的な開国政策論が、幕府に大いに持てはやされ、長州が政 . . . 本文を読む
女の人がメインの大河ドラマは、お話が後半の佳境にかかってくるとヒロインが歴史にからむ余白がなくなるという、構造的な問題がでてきます。昔なつかしい「おんな太閤記」も、近年の前田利家や山内一豊の妻もそうでした。んで、そこで展開するパターンが、「男をとおして歴史を動かす女」というやつ。超有名なあんな史実もこんな史実も、実はみーんな彼女の入れ知恵なんだよーん。そうだったのか!!…ってそんなわけないんです . . . 本文を読む
幕末事件ファイルⅡ 生麦事件
今回は、超有名な『生麦事件』について見ます。
勅使を奉じた江戸訪問を終えた島津久光一行は、横浜郊外の生麦街道で、乗馬の外国人4人に遭遇します。大名行列に下馬せず、通行を妨害したイギリス人を薩摩藩士が殺傷し、怒ったイギリス側は損害賠償を要求。払え払わぬで話がこじれ、薩英戦争へすすむことになった…というのが事件の要旨で、教科書にもそう書いてあるんですが、今回は、そ . . . 本文を読む
先週、寺田屋事件の扱いがあまりにもまっかなウソだったんで、つい熱くなっていろいろ調べたりしてしまったもので、あたまの中がすっかり幕末モード。舞台が大奥中心で、ヒロインが悩んでホロホロ泣いているようなのばっかだと、なんかタルく感じてイラつくワタシになってしまいました。
いや、それは本来このドラマの基本トーンなんですけども。大奥から出ないヒロインを歴史と絡めようとすると、どうしても無理がでてくるし . . . 本文を読む
幕末事件ファイル 寺田屋事件(2)
前回は、西郷吉之助が島津久光の怒りにふれ、鹿児島に強制送還されたところまで見ました。その時点ですでに文久2年4月になっています。4月23日のXデイまで、わずか半月の間。そのあたり、またオモテとウラから眺めてみましょうかね。
そのまえに、有馬新七について。
有馬新七は、超バリバリの尊王主義者でした。国学にも造詣が深く、薩摩の若い下級武士ではほんとうに珍し . . . 本文を読む
基本的に、大河ドラマなどを見て「史実と違うじゃねーかよ」とか言って、こういうところに悪口を書くのは好きではありません。まあ、ドラマはやっぱり楽しく見たいと思ってますし、そんなに史実の扱いが許せなけりゃ、とっくの昔に見限って、こんなに手間のかかることを毎週続けてないよ…ということで、適宜ないい加減さはあえて見過ごしているワタシなんですが、今回、はじめて
それはねえだろうぅぅぅっっ!!
…というこ . . . 本文を読む
幕末事件ファイル 寺田屋事件(1)
前回、めでたく薩摩藩の実権を握ったものの、オフィシャル・シーンで通用する官位官職もない島津久光が、藩兵を率いて幕府に殴り込みをかける決意をしたところまでみました。今回のテーマは、
久光上京のウラで、何が起こっていたのか。
久光の引兵上京が、京都の寺田屋で薩摩藩士の同士討ちという悲劇におわるまでには、政治の表通りと裏通りで二通りの事情が平行しておこってい . . . 本文を読む
今週のサブタイ「疑惑の懐剣」ってこれ、ものすごく前に見た記憶がある…と思ってたら、去年の「呪いの笛」といろいろソックリでした。サブタイにもなってるわりに懐剣問題は大したことなく、さいごに一瞬出てきた坂本龍馬と同じくらいの肩透かしでしたけど。
そう、満を持して登場の坂本龍馬ですが、正味10秒も出たかなあ。これも去年、満を持して登場したガクト景虎の、あっと驚く肩透かしな初登場を彷彿させますけど、あ . . . 本文を読む