母は存命中、何冊の本を著したか?
はっきり何冊かわからないが、たくさんの
書道のお手本を発行した。
母だからありがたいとも思わず、当たり前
に本を貰っていた。適当にパラパラ見て
そのままになっていた。
本棚に沢山並んでいる母の本。
私にとっては大切なものだが、私がいなく
なったらどんどん捨てられてしまうだろう。
一行おきに書いてありそれをお手本にして
別の紙に書き、練習するものだ。
その方法もいいのだが、どうせ捨てられる
ものなら、直接本に書いてしまってもいいだろう。
いつも座右に置いておき、鉛筆で練習して
いる。「ここは真ん中が長いのよ」
「この書き順はね、、、」など生前の母の
声が聞こえてくる。もっと真面目に習って
おけば良かった。
私の字は母にそっくり、、、と言われる。
私は門前の小僧で全く勉強しなかったのは
今でも一番親不孝だったと思っている。