自民党の園田博之前幹事長代理が16日、時事通信の単独インタビューで語った内容の要旨は次の通り。
-幹事長代理を辞任した理由は。
谷垣禎一総裁、大島理森幹事長に提言をしてきた。党運営方針が違うのに(自分が)執行部にとどまるのはおかしい。
-提言の内容は。
総裁は代わらなくてもいいが、執行部を一新した方がいいと。民主党の支持率が低下しても自民党への期待が盛り上がらないのは、自民党時代の政治のやり方に戻してほしくないという意見が非常に多いからだと考えるべきだ。ゼロからスタートして、参院選前に執行部を一新して若手に任せないと、期待感は生まれない。
-鳩山政権の問題点は。
2010年度予算案を見ると、国民の歓心を買って(歳出を)膨らませている。時間をかけて政権奪回を狙う余裕はない。参院選で最低限、衆参ねじれに持ち込まないと現実に警鐘を鳴らすことはできない。
-厳しい状況だからこそ一致団結すべきでは。
参院選で結果が出ない場合に、党は収まるのか。もう、そういう危機が来ている。「民主党が駄目なら自民党だ」という人は多くない。「まとまろう」という言葉で人を引きつけるのが一番簡単だが、安易だ。
-総裁は人事を行うと思うか。
思っていない。今の段階では期待できそうにない。
-今後の活動は。
幹事長から「役員を辞めても、話を聞かせてくれ」と言われているし、わたしも意見を言いたい。新党は、自民党が反民主票を集め切れないなら、一部でも吸収できる政党はできないかと考えたのが発端だ。条件闘争ではない。仮に新党をつくっても核になるのは自民党だ。党を出ても(再生を)望んでいる。自民党が相当な期待感を持たれないと、この作戦は成功しない。
-自民党からの「派生型」をイメージしているのか。
国民に役割分担していると受け取られると困るが、否定はしない。与謝野氏は第三極と言うが、ちょっと違う。民主党との連携はない。
-鳩山由紀夫首相と同様に、弟の邦夫元総務相は政治資金問題を抱えているが。
首相の献金問題について、自分を犠牲にして(与謝野馨元財務相の質問に協力する形で)国会で間接的に証言をしてくれたことは大事にしないといけない。政策的には一致できるんじゃないか。ただ、与謝野氏と新党について密になってきているとは理解してない。
-民主党の前原誠司国土交通相らとの連携は。
(政界)再編成と言うからには関心があるが、連絡は取ってない。一生懸命、与党でやっているから迷惑だろう。(2010/03/16-18:29) (時事ドットコム)
園田氏のインタビュー内容、特に自民党自身についての部分の認識は、私の考えとほぼ一致します。国をこれ以上混乱に陥れてはならない、自民党は参院選に負けることはあってはならないという危機感が今の執行部には薄すぎます。 勝つために挙党態勢の執行部をつくるべきです。
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