国籍法衆院通過 法務委実質3時間、審議不十分の声 (1/2ページ)
(一部抜粋)
18日の法務委では委員たちから審議の不十分さを指摘する意見が相次いだ。改正案は偽装認知など闇ビジネスを誘発する懸念が指摘されるが、実質的な審議はこの日午前に3時間行っただけ。改正案に慎重な自民党の赤池誠章氏が採決に反対し、委員を村田吉隆氏に差し替える場面もあった。
採決が急がれたのは、自民、民主両党が12日、改正案を会期末までに成立させる方針で合意したためだ。「与野党で合意したものをほごにはできない」(与党議員)と、国民とは直接関係のない国会対策上の事情が大きい。
各党の法務委メンバーなど関係各議員のもとには、改正案に抗議し、慎重審議を求めるファクスやメールが殺到した。その中には、DNA鑑定の導入や、父子の同居・扶養の事実確認の必要性を訴えるものが多かった。このため、18日の法務委では(1)父子関係の科学的な確認方法を導入することの要否と当否について検討する(2)虚偽の届け出を行った者に対する制裁が実効的なものとなるよう努める-などの付帯決議を行った。だが、「努力目標」の付帯決議では、国民の不安払拭(ふっしょく)には至りそうにない。
国籍法改正案は、最高裁が6月、同法の「婚姻要件」を違憲と判断したため準備され、今月4日に閣議決定された。だが、次期衆院選対策で地元に張り付いていた多くの議員は法案の内容を知らないうちに、手続きは終了していた。 (MSN産経)
この国籍法改正案は、「多くの議員は内容も知らないうちに、手続きが終了」していたとのことです。 (「手続きが終了」という意味がよくわからないのですが・)
この改正案について「政府が了承した」との記事を読んだのは、たしか10月31日付けのこの記事で(こちら)、 連休明けに閣議決定。加えて7日に民主党が賛成(こちら)。とにかく早かった。それは国会運営の事情ー「改正案を会期末までに成立させる方針で合意したため」で、その結果、実質3時間程度の委員会審議で採決されてしまったとのことだそうです。 しかし、ということは、与党も野党も法務省も、法案内容については、それほど大きな問題はないと考えていたということだろうか。
ところで、「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」ブログに、偽装認知についての法務官僚の見解がありました。
法務官僚 偽装を見破るのはなかなか難しいが、私どもが考えているのは、まず母親には必ず窓口に来ていただく。日本人男性の方には、来ていただくようお願いする。強制というわけにはいかないので任意で。来られた場合には、いろいろと聞く。知り合った経緯、同居の有無、扶養しているか、子の出生の経緯、どこで生まれたとか。また認知の経緯、なぜ結婚しないのか…などを聴取して、疑問点がないか慎重に判断する・・
「強制というわけにはいかないので任意で。」・・「任意」? どうも、意味がよくわかりません。日本人父が認めたから「認知」なわけで、外国人母の話との整合性を得るために、いろいろな話を聞かなければならないのは「日本人父」からでしょう。 まさか、こんな重要なことを「父」が窓口に来なくても、済んでしまうなんてことは・・? ないですよね? よくよく考えてみれば、「認知」の真偽検証というのは、結構、難しい話になるのではないでしょうか。もし、多少疑いを持ったところで、法務省が現実的にどれだけ追及できるのか。余程、妙な場合以外は、よしとすることになってしまう可能性大のような。 法務省の話を聞いていると、ますます不信と不安。 参議院でよい改正を願うばかりです。
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