田母神氏は、論文で示した見解は今でも正しいと考えており、政府見解や村山談話を逸脱するものではないと主張した。理由の一つとして「村山談話は具体的にどの場面が侵略だとまったく言っていない」と指摘し、政府見解による言論統制への反発も示した。政府や与野党議員はこれに十分反論できただろうか。
政治の軍事に対する統制は確保されなければならず、田母神氏が部外への意見発表の手続きをきちんととらなかった点は問題だ。ただ、集団的自衛権を見直すなどの本質的な議論を制限することがあってはなるまい。 (MSN産経)
●田母神氏「あのー、日本にはですね、今、日本の国が悪かったという論が多すぎるというふうに思います。そして今、歴史を見直すということで、日本の国はいい国だったという見直しがあってもいいんではないかとそういう論文を募集しているから、勉強になるから、ということで紹介をいたしました。それで私も今回びっくりしてますのは、日本の国はいい国だったと言ったら、解任をされたと。そしてまた、責任の追及も、いい国だと言ったような人間をなぜ任命したんだといわれる。・・ (こちら) (MSN産経)
●田母神氏「はい。日本の国をですね、やっぱりわれわれがいい国だと思わなければですね、頑張る気になれませんね。悪い国だ悪い国だと言ったんでは自衛隊の人もどんどん崩れますし、そういうきちっとした国家観、歴史観なりをですね、持たせなければ国は守れない、と思いまして私がこの講座を設けました」 (こちら) (MSN産経)
田母神氏の答弁は一貫していて、わかりやすい。「きちっとした国家観、歴史観なりをですね。持たせなければ国は守れない、と思いまして」は、自衛隊のトップとして当然の思いだと思う。 昨日の参議院インターネット審議中継は(たぶん回線が満杯で)「ライブ」では繋がらなかった。この問題は関心が高いのだろうと思う。 アメリカとの今後の関係や日米同盟にしても、安全保障をこれまでと同じように考えていけるとは限らない。「防衛」を再考するきっかけとして、田母神氏の問題はむしろ有難いものではないだろうか。政府は、この問題にはやく蓋をしたいようだが、(内規違反とは別に)国のあり方や安全保障に関係してくるこういう問題は、避けて通ろうとするよりも、麻生内閣には正面から受け止めてもらいたいものだと思う。民主党や前政権には望むべくもない新内閣への期待があるだけに、内閣の今回の対応には失望や影響も大きいように思う。
(ところで、村山談話と河野談話のこの二つは、なぜこれほど重大視されているのだろう?橋本談話や小渕談話や森談話や小泉談話や安倍談話や福田談話などはなかったのか? )
新テロ法案採決に首相質疑などの2条件を要求 民主党
民主党は11日、参院外交防衛委員会の理事懇談会で、新テロ対策特措法改正案の13日の委員会採決の条件として、(1)麻生太郎首相が採決前の委員会質疑に出席する(2)首相と自衛隊の統合幕僚長と陸海空幕僚長の制服組4トップが出席したシビリアンコントロール(文民統制)に関する集中審議を採決前または後に開催する-ことを要求した。与党側は要求を持ち帰った。 (MSN産経)
「シビリアン・コントロール」の名のもとに、民主党は自衛隊の思想統制でもするつもりなのだろうか。
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