ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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歌会始めの儀

2015-01-15 07:00:00 | 皇室報道

 1月14日。恒例の歌会始が宮中で行われました。

 

天皇陛下 御製

 夕やみのせまる田に入り稔りたる

           稲の根本に鎌をあてがふ

 秋の夕闇の中で稲刈りをされている様子を歌ったもの。

   ネットでは「稲の根本」と「皇統」に読み替える人がいます。

  夕闇を「天皇の晩年」と考えるとわかりやすいとも言えますが、

  どうぞ、陛下。ご決断を。

 

皇后陛下御歌

 来(こ)し方(かた)に本とふ文(ふみ)の林ありて

           その下陰に幾度(いくど)いこひし

 何度、本に癒されて来たか・・・というお気持ちを歌ったもの。

  とても秀逸な歌だと思います。「文」を「文仁」と詠んでもよいのかもしれませんが。

  皇后陛下にとって「本」というのは本当に「特別な存在」である事がよくわかります。

  心から教養が深い方であると拝察します。

 

皇太子殿下

 山あひの紅葉深まる学び舎に

           本読み聞かす声はさやけし

 去年の10月に山形を訪れた皇太子が、金山小学校を訪れ、ボランティアサークルによる

  「読み聞かせ」を見た時の思い出を歌ったもの。

  この時の読み聞かせは「泣いた赤鬼」だったそうです。

  東宮夫妻は「ご当地和歌」が好きなの?

  そして皇太子は「山」を入れれば何でも出来ると思ってる?

  ご当地歌なら碑にして貰えるかもしれませんね。

  ところで、この「読み聞かせ」を歌った歌は、佳子内親王のもそうで。

  どちらが優れているか、一目瞭然ですね。

 

皇太子妃殿下

 恩師より贈られし本ひもとけば

           若き学びの日々のなつかし

 オックスフォードの恩師から贈られた本を少しずつ読みながら昔を懐かしんでいる・・・という

  歌だそうです。

  それは一体どんな本?

  本を開いて学生時代はよかったよなあーーと思いだす本ってアルバムですか?

  どちらにせよ無理やり感が詰まった歌だなあと。

  娘に読み聞かせはしなかったのかしら?

 

秋篠宮殿下

 年(とし)久(ひさ)しく風月(ふげつ)の移ろひ見続けし

                 一本の巨樹に思ひ巡らす

 昨年、メキシコを訪れた時、「トゥーレの木」をご覧になった時、樹周世界一でギネス

  記録を持つこの木の大きさに心をうたれ、長い年月、この木が見て来たものに

  思いをはせる・・・という歌です。

  深い歌だなあと思います。

  「皇統」は一本の巨樹でありますよね。

 

秋篠宮妃殿下

 日系の若人かたりぬ日本への

         あつき思ひと移民の暮らしを

 去年の外遊時に出会った日系の方々の思いを歌った歌です。

  両殿下共に去年の外遊について歌われた。何とも息がぴったりのお二人ですね。

  日本にいると、「日系人」というものに対する考えが薄くなりがちですが

  かの地には今も「日系」である事を誇りに生きている方々が沢山いらっしゃいます。

  そして彼らのよりどころはやっぱり「皇室」なんですよね。

 

眞子内親王

 呼びかける声に気づかず一心に

           本を読みたる幼きわが日

 呼ばれても気づかず本を読む内親王。眞子様らしい。光景が目に浮かぶよう。

  本をひもとくというのは、こういう事なんじゃないか?と。

 

佳子内親王

 弟に本読み聞かせゐたる夜は

           旅する母を思ひてねむる

 外出が多いご両親や姉宮に代わって、弟君を大切にお守りされている

  姫姉さま・佳子内親王。

  きっと、悠仁殿下はいくら読み聞かせしても眠らなかったり、ぐずったり・・・と

  いう事もあったでしょう。そんな時、「ああ、お母様がいたらなあ」と

  思われた事もあったと思います。

  素直で直観的でそれでいて情緒的な歌ですね。

  

常陸宮妃殿下

 新しき本の頁(ページ)をめくりつついづく迄

                読まむと時は過ぎゆく

 ついつい「ここまでにしよう」と思っても先が気になって読みふけってしまう。

  そうこうしているうちに夜は更けたりして。

  読書好きにはたまらない歌です。

 

信子妃殿下

 松山に集ひし多くの若人の

           抱へる本は夢のあかしへ

 公務で松山に行かれた時、大勢の人に迎えられた事を歌った歌です。

  本が夢のあかし・・・とは。味わい深いですね。

 

彬子女王

 数多ある考古学の本に囲まれて

               積み重なりし年月思ふ

 トルコの図書館で、その歴史を感じた時の歌です。

  本当の知識人というのは、こういう歌を詠まれるのでは?

  ハーバード大を出ていらっしゃるあちらの方は?

  

久子妃殿下

 来客の知らせ来たりてゆつくりと

         読みさしの本に栞(しをり)入れたり

 正直、「だから何」です。読書の時間を邪魔されたーーみたいに見えるんですけど。

 

承子女王

 霧立ちて紅葉の燃ゆる大池に

         鳥の音響く日本(にほん)の秋は

 これ、本当に女王が詠んだのでしょうか?

  意味はともかく教科書的すぎませんか?

 

 入選作で好きな歌

 この本に全てがつまつてるわけぢやないだから私が続きを生きる

              (小林理央 15)

 まあ、生意気な と思いつつも頼もしいかも。

 

 「あったよねこの本うちに」流された家の子が言ふ移動図書館

               (平井敬子 59)

 あるある・・・このセリフ。そしてあまりにも悲しいセリフです。

 

 おさがりの本を持つ子はもたぬ子に見せて戦後の授業はじまる

                (吉樂正雄 77)

 終戦直後、子供だった人はみな同じような思いをしたのですね。

 

ところで、一首だけ「この歌って「本」に関係あるの?」と思ったんですけど

よくよく読んでみたら・・・・ああ

奥が深い。見事すぎる

 雉さんのあたりで遠のく母の声いつも渡れぬ鬼のすむ島

        (古川文良 46)

 そっか。「桃太郎」の話を聞きながらいつの間にか寝ちゃった話なのね。

  読み聞かせされている歌なんですねえ

 


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18 コメント

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心に触れる歌 (Megu)
2015-01-15 07:21:50
佳子様の歌会始のデビューは瑞々しいものでした。情景が浮かびます。
私も読書が好きなので、眞子様のお気持ちよくわかります。
秋篠宮姉妹の歌が心に染み渡り潤されます。

今回のテーマは読書の「本」と日本の「本」に分かれた印象を持ちました。

最後に紹介された歌、私も何故?と思いましたが、そういうことだったんですね。納得です。
歌会始め (京)
2015-01-15 08:02:40
これからは、秋篠宮ご一家が、皆お揃いになられる日を楽しみに、長生きしようと思います。 雅子妃は、写真フラッシュが苦手でお可哀想だから、欠席でもよろしいのでは。秋篠宮家中心に、沢山写して下さいな。
Unknown (シチリアパン)
2015-01-15 08:18:23
佳子様の「旅する母を思ひて眠る」
素直でお気持ちのこもった良いお歌ですね。

先日、京都洛西の大原野神社へ行きました。在原業平の歌でも名高い名社ですが、御守り等を売っている窓口からよく見える場所に、秋篠宮御一家の写真が掲げられていました。眞子様が最初の留学でご不在、佳子様が赤いカーディガンを着用されているあの写真です。赤いカーディガンがパッと目をひきます。神社の意思を感じました。

この大原野神社の近くに善峯寺があります。京都市中心部からは離れた山寺ですが
皇室や徳川家とも縁の深い名寺です。本堂へ上がる階段の途中、陽の当たる良い場所に
悠仁様がご誕生なさった時に高野槙が植樹されました。すくすくと伸びています。

高野山は言うまでもなく、全国各地でこのように秋篠宮御一家のお写真や高野槙が
見られるのではないでしょうか。
先にkiwa様がコメントされていたように神社関係者等の力は大であると思います。
泣けてばかり (美絵理)
2015-01-15 08:53:09
佳子様のお歌、情景が思い浮かび、泣けて泣けて・・・。
秋篠宮両殿下のお歌も、あちらこちらのブログでご紹介いただいたご公務でのお写真を思い起こしたりして、しみじみと感じ入っております。
皇后陛下の「文」の言葉に、私も皇后様のお気持ちを感じ取りたい、と思いました。そして天皇陛下。思い切って、ご決断下さいますように。
Unknown (みつ)
2015-01-15 08:58:55
私も最初はわからず(?)だったのですが、気付いたらあぁ・・・深いなぁと思いました。

お題をあらわす内容であれば、その文字がなくても構わないと宮内庁は示していますが、こんな表現の仕方もあるのかと感心しました。


母親に枕元で絵本を読み聞かせてもらうたび、途中で眠りについた記憶を思い起こしてと詠みました。
とおっしゃっていますね。

悠仁さまも、こんな感じでいらっしゃるのだろうか
寝顔はさぞやお可愛らしいだろうなと想像したら萌えてしまいます^^


久子さんへの「だから何」には吹き出しました(笑)
垣間見られる歌 (コリン)
2015-01-15 10:28:43
自分なりに歌を解読して、妄想にふけっていましたが、ふぶき様のとらえ方が素晴らしく、背景が目に浮かぶようです。

やはり、一番心に響いたのは佳子様の歌ですね。
ストレートにお母様の紀子様への気持ちが伝わります。
成年式の時に紀子様に対するマスコミのバッシングに反論とも取れるお言葉がありましたが、今回の歌でも紀子様を気遣われてる優しいお気持ちが伝わり、紀子様も心強いのではないでしょうか。
これから堂々と紀子様を援護される様子が見られる気がし、頼もしい存在です。

陛下の「夕闇」を「天皇の晩年」ととらえるふぶき様の洞察力に目からウロコです。
私には足元にも及びませんが、歌の言葉一つ一つに深い意味が含まれ、受け取り側も色んな取り方ができ、暗号にもなるのでは?と何度も読み返したりです。

偉そうなことは言えませんが、徳仁夫人と承子さんの歌は何も心に響かない不思議。
そして、久子氏の歌に急な来客に急いでサンダル履きで出迎える久子氏の様子が浮かび、以前日本サッカーチームが高円邸に訪れた時にバックベルトの靴で久子氏が迎え出た時の様子が重なりました。
それと合わせて、日本女子サッカーチームが優勝しても招かない高円宮ってなん何だろう!?なぜ男子だけ?と思ったことも思い出します。

Unknown (安奈)
2015-01-15 10:37:40
昨日、偶然、佳子様の歌はテレビで拝見しました。
気品があって美人で言う事なしです。
実は今年、初めて一般参賀に行きました。
左側で誰も見えなかったんですが左側は見えなくて正解でしたね。

皇太子妃の歌は国民にも国にも関係ない歌。
これが将来の皇后。
まぁ、口先だけよりマシですが。
って、どっちにしてもケチをつけるんですがコレもゴーストライター疑惑です。
ずっと見てるだけのブログでしたが愛子の卒業の文面のゴーストライターが初投稿のコメントです。
間もなく1年。
これからも愛読させて下さい。
皇后陛下の御歌 (そらみ♪)
2015-01-15 10:49:02
ふぶきさんこんにちは。
今年も、どうぞよろしくお願い致します。

皇后陛下の御歌を拝見した時に、

あら~  に本(日本)  文(文仁殿下) の事を詠まれていらっしゃるわ~!! と思いました。
そして、勝手な解釈ですが、【林】とは、いつも仲睦まじい秋篠宮様ご夫妻のことかな~と思ったりしました。
私の、希望的解釈かもしれませんね(笑)

去年も、さりげなく、天野医師のお名前が織り込まれた御歌を詠まれていらっしゃいますし、皇后様の御歌はなかなか深いと、いつも思います。

さて、オフ会のことですが、過去2回参加させて頂きましたので、私の感想を述べさせて頂きます。
両日共に、ふぶきさんのご講義が素晴らしく、心から敬服いたしました。
今回は、講演会と云う形をとられるとのこと、益々楽しみです。
今回も、勿論、出席させて頂きます!
星を継ぐ御方。 (さるこ)
2015-01-15 11:02:51
眞子さまと佳子さま。
まさに、このおふたりが新しい皇室の星
でいらっしゃいますね。

若さ匂いたつ清らかさうつくしさ、
脚光あびる
美人姉妹につづき、やがて成長した悠仁さまが
新時代の主役として御立ちになる

皇祖神は、とどのつまり
適切な流れをつくってくださっているのかなと
ちょっと楽観します

・・・と浮かれておいて
下衆のかんぐりおはずかしいのですが・・・

陛下の御作に、こんな噂を拝見しました。

http://bakankoku.com/archives/1017633410.html

これはもしかして?
ううん。

が、そうかんぐれば

「稔り」(みのり)が
「捻り」(ねじり)
ともみえてきそうです(こじつけにすぎませんが)。

いずれにせよ、陛下おん自ら
安心して次代に継承される
新世代を希求されている
と素直によむべきでしょうか。

皇后様の

本とふ文(ふみ)の林ありてその下陰に幾度(いくど)いこひし

文(ふみ)はもしかして

文仁・・・秋篠宮殿下をさしている?

だったらいいなと望みます。


そして
陛下が御身たいせつにお元気で、
悠仁さまが成年されるのを
見届けていただきたいと切に願います。
いつもアップありがとうございます (しぐれ)
2015-01-15 12:43:42
15歳の方は、東京女学館だそうですよ。

佳子様の歌は、非常に実感籠ってますね。

わたしは、おじさまが詠んだうたで、

本棚に同じ本(自分と奥様)が二冊が好きです。
歳を重ねても、ラブラブで
いいですね。

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