いや~~~池田理代子さん、ほんといい仕事してるっていうか、「ベルばら」だけで十分元とりすぎ!!
で、今時ですから「ベルサイユのばら」を知らない世代がいるわけで。
ツイッターを見ても「見た事ない」「アニメでしか知らない」という人も多いんですよね。
リアル「ベルサイユのばら一期」世代である私達の年齢を考えれば当然ですね。
「ベルサイユのばら」は週刊少女マーガレットに毎週連載されていた池田理代子の漫画です。
昭和の頃は「週刊マーガレット「週刊少女フレンド」等「毎週」発売される雑誌があったのです。
私は別冊マーガレット派で毎月13日発売だったっけ?を読んでいたので「週マ」の事は別マの宣伝でしか知らず、「ベルばら」も読んだことがなかったんです。
昭和40年代、50年代の少女漫画界は池田理代子、木原敏江、美内すずえ、山岸凉子、萩尾望都、竹宮恵子と、名作がずらりと並んでいた時代。
漫画は文学、歴史に残る女性文学の分野でした。
今、姫が読んでいる漫画を無理無理読ませられているのですが(字が小さくて読めないっていうのに押し付ける)それらのどれも、後世に残そうとは思わない、いわゆる「読み捨てられる」分野だと思います。少女漫画がそこまで落ちたのか・・・と思うと悲しいですけどね。
今と何が違うの?っていうと、一言で言うと「テーマ性」でしょうね。
「ベルサイユのばら」は海外旅行をした事のない学生だった池田理代子が「フランス革命を描きたい」と言って編集部に却下された作品です。
「歴史物は難しいから読者がつかない」
「不倫物はだめ」
という理由。でも池田理代子は「絶対に読者をつかんで見せる」と言って無理やり企画を押し通して実現。
当時、ネットがない時代、中世フランスの時代考証をするにあたっては非常に苦労しただろうと思いますが、シュテファン・ツヴァイクの「マリー・アントワネット」を読んで着想を得て調べまくったらしいです。
ツヴァイクの「マリー・アントワネット」は私も小6の時に意を決して買って読みました。値段が当時は980円という高額(?)でしかもやたら分厚くて読み通せるかなと自信がなかったのですが、読み始めると面白くて。
現代ではこの「マリー・アントワネット」の評価は低いようですが、読み物として面白いです。
で、私が正式に「ベルばら」と出会ったのは昭和51年、NHKで放送された宝塚・花組による「ベルサイユのばら」ある日、テレビをつけたらこれをやってて・・目が釘付け。
歌舞伎や帝劇のお芝居みたいに難しくなくて綺麗で美しい!!しかもラスト、オスカルとアンドレが死んでしまうシーンで号泣。フィナーレで報われた!感じ。
これが癖になって再放送の度に見る、録音する・・・を星組までやってたんです。
で、原作に興味を持って本屋に言ったけど10巻セットで当時3200円だったかな?
手が届かん!!
ということで、1巻ずつこつこつ買って読みました。
池田理代子は、「ベルばら」を描き始めて、自分の画力のなさに気づき、美大に入ってデッサンからやり直しながら漫画を描いていたんですね。
だから これが1巻です。いかにも少女漫画って感じの表紙で、アントワネット様です。こういうカールの髪に憧れていたんですよ。
1巻の主役はあくまでアントワネット様。オスカルとアントワネットとフェルゼンは同い年で、それぞれがどこで生まれたか・・そしてアントワネットさまはフランスに輿入れという部分まで描かれます。
これが2巻目。やっとオスカル様登場ですが、ここでも大きな位置にいるのがアントワネット。
ルイ15世が亡くなり、フランス王妃になりオスカルは女性ながら近衛隊でアントワネット付になるのです。たしかこの時のオスカルの身分は大尉だったかな。
絵が少し変わってるのがわかりますか?
6巻になると、完全にオスカル様が主役。
フランス革命が近づき、オスカルにお見合い話が出てきてアンドレが苦悩する。毒殺しようとするんでしたっけ?
さらいルイ・ジョゼフ王太子が亡くなります。
絵はどんどん上達していきます。(この時代の漫画家の絵はどんどん変わっていきます)
この絵はコミックスの見開きについていた絵です。薔薇と軍服のコントラストがあまりにもすごい。
この絵の版画を持ってます。玄関にあります。
これも・・・・当時1枚20万でした。
ちょこっと小金持ちになった時、思い切って買ったのです。
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